聴(軟)

2019年2月18日 (月)

02/18 【聴】 東京あたり / ザ・ナンバーワン・バンド, Speedstar|Imagination|Victor(NCS-10103)

IMAGE

 小林克也率いるザ・ナンバーワン・バンドが1983年にリリースした2ndアルバム。歌謡曲的だが意味不明な歌詞と、桑田佳祐とのデュエットで話題を呼んだ「茅ヶ崎は今日も黄色い」を含むオリジナル10曲に、初収録となるボーナストラック1曲を加えた全11曲。2015年にタワーレコードの企画としてリマスタリング・初CD化された。


 当時一世を風靡したYMO、スネークマン・ショーなどと並んで中高生に絶大な人気を誇ったザ・ナンバーワン・バンド。性的な歌詞が大いに受けて、亭主の周囲でも盛んにカセットの貸し借りがなされていた。親にはとても聞かせられない内容と、亭主も隠れて聴いていたことを思い出す。


 ザ・ナンバーワン・バンドのアルバムといえば、1stの「ラジオ・ショー」2ndの「東京あたり」そして「もも」の3部作が殊に有名。ただしなぜか「東京あたり」だけはCDとしての再発がなく、亭主もアナログ盤を社会人になって購入、WAVファイルに変換して聴いていたくらいであった。今回は2015年にリリースされたリマスタリング盤を購入したが、リマスタリング盤もまた流通量が少なく、市場ではプレミア価格で取引されている。


 もちろん音楽としての完成度は折り紙付き、ロック、ポップス、歌謡曲など、様々な音楽要素を織り交ぜつつ、独自の世界観を構築することに成功している。当時の大人にとっては「子供に害をなす」アルバムにほかならないのだが、サブカルチャーの出どころとしては王道中の王道、小林克也でしか成しえないアルバムであることには間違いない。(2019.02.08)

2019年2月 1日 (金)

02/01 【聴】 三十 / Denki Groove, Ki/oon Sony(KSCL-3130-1)

IMAGE

 祝・電気グルーヴ結成30周年。20周年、25周年につづく記念アルバム第3弾が本作。毎回恒例となった「電気グルーヴ30周年の唄」のほか、これまでリリースした曲のリミックス、リコンストラクトバージョンが収録されている。ついでに「電気グルーヴ10周年の歌 2019」も収録されていて、どうやら今後5周年、15周年の唄も発表するらしい。全12曲。なお、初回限定版には、どうやってあそんだものか、電気グルーヴ30周年の歴史をたどるカード(30枚入)が同梱されている。30枚のカードには対応する年にリリースされたアルバム、シングル、DVDなどのジャケット・イラストがデザインされている。


 30周年、10周年の唄には、これまで同様「前髪垂らした」動物やら人物やらがフィーチャーされている(おそらくルーツはコンピレーション「ドリルキングアンソロジー」に登場したペダル踏弥だと思う)。お約束といったところだが年代が進むにつれて深刻度が高まっていて、お節介にも「そろそろ真面目に考えないとヤバイ」的な内容になっている。


一方、リミックス/リコンストラクトはなかなか豪華。"Shangri-La"のアレンジ(ヴォーカルにInga Humpeが参加)のほか、"Fright to Shang-Hai"、"Slow Motion"、"Fujisan"、"Flashback Disco"のリミックスバージョン、ライブではすでにおなじみ「いちご娘はひとりっ子」「いちご娘(ひとりっ子でない)」そして「猫夏」の最新リコンストラクト「海猫夏」など企画盤の物量ははるかに超えていて、こころゆくまで電気グルーヴを堪能できる。(2019.01.23)

2019年1月30日 (水)

01/30 【聴】 Translucent Red / Walter Lang Trio, Sawano(AS-164)

IMAGE

 Walster Lang(Piano)をリーダーに、Thomas Markusson(Bass)、Sebastian Merk(Drums)のトリオ編成によるアルバム。全13曲、Garshwinの"I Love You, Porgy"のカヴァーを含む。大阪は新世界で履物屋を営むインディペンデント・ジャズ・レーベル、澤野商会からのリリース。


 たしかWalter Langのアルバムは、亭主はこれが初めてだったように記憶している。ジャズという形式にとらわれない自由な作風、ポピュラー音楽であったり、坂本龍一ばりの実験音楽であったり、あるいはスムージーなイージーリスニングだったりと各曲のテイストは様々なだが、全体としては聴き疲れのしない、肩ひじの張らない曲がそろっている。Walter自身は親日家だそうで、日本の音楽シーンに合わせた演奏、選曲になっているのだろうか。たとえばポピュラー音楽風の作品はベースをコントラバスからウッドベースに変え、エッジの際立ったベース・プレイでドライブ感を演出している。ドラムの奏法またジャズにとらわれず、ポップス的なオカズを入れてみたり現代音楽を意識してみたりと相当に自由である。ジャズ・レーベルからのリリースであれば中身は自然とジャズ、となろうものなのに、聴き手の予想を超えしかも美しい作品に仕上がっているというのはこれはもう新鮮に驚きだ。


そういえばこのアルバム、上野駅のAngerという雑貨店で購入したものであるが、このアルバムがBGMとしてかかっていて澤野からのアルバムであると最初は全く分からなかった。あまりにスタイリッシュでリラクシンな作風に、どこかのイージーリスニング系グッド・ミュージックを再生しているのかと思ったくらいだ。結果的にはこのアルバムを購入しているわけだが、何度聞いてもこのアルバムがジャズ・レーベルからのリリースであると信じられずにいる。ジャズという音楽がヨーロッパで拡大再解釈された結果、このようなグッド・ミュージックに至ったというのは若干理由付けとして無理があるようで、最初にあるのはおそらくアーティスト、そしてアーティストの奏でる音楽に聴き手が勝手な思い込みでジャンル分けをしているというのが、実際のところなのかもしれない。(2019.01.21)

2019年1月29日 (火)

01/29 【聴】 Magical Galaxy Tour EP / YMCK, Not(NOT-0018)

IMAGE

 栗原みどり(Vo)、除村武志、中村智之(Synth)の3人からなるチップ・チューンユニット・YMCKの最新EP。MC 8bit, Mega Ran, Robotprinsらをゲストに迎えた、ちょっとメロウなシングル全7曲。


 これまで様々な世界を8bitピコピコサウンドで表現してきたYMCK。レースやRPGなどといったゲームをモチーフにしたアルバム、あるいはジャズやフォーク、ニューミュージックなどをフィーチャーしたアルバムなど、そのバリエーションは極めて多様である。そんな彼らが「宇宙」をモチーフにアルバムを作ったというのは、ちょっと意外に感じられるかもしれない。実際亭主も「えっ、まだ宇宙には行ってなかったんだっけ?」と思ったくらいであるし、確かにこれまでのアルバムをチェックして、宇宙空間には進出していないことに純粋に驚いた。人類が(おそらく未来永劫に)到達しえないであろう深宇宙、時間だとか距離だとか、人間の尺度が一切通用しない世界へと思いを馳せることはある種の「ロマン」である一方、底知れない「無」への恐れや人類の無力さをも感じさせる。


 本シングルの端々にも、そんな恐れや、無力感は感じられる。少なくとも「レッツゴー宇宙!」ではない。宇宙をコンセプトにしつつ、曲が描き出すのは宇宙の歴史とは比較にならない人間のはかなさや、宇宙のスケール感とは比較にならない悩みである。あえて人間を描くことで、背後にある宇宙を感じさせるというコンセプトに、チップ・チューンという宇宙の限界を見事に突破したYMCKの凄みが垣間見える。(2019.01.08)

2019年1月23日 (水)

01/23 【聴】 Henri Renaud et Son Orchestre (Trio et Octette) / Henri Renaud, Atelier Sawano(AS130)

IMAGE

 フランス出身のピアニスト、Henri Renaudがリーダーとなって製作されたスウィング・ジャズの隠れた名盤。アルバムは2部構成となっており、前半五曲はHenri Renaud(Piano)のほか5人のブラス・セクション、ベース、ドラムのオクテット。後半五曲はピアノ、ベース、ドラムのトリオ編成という、A面・B面で全く性格の異なる演奏が楽しめる。ちなみにオクテットのブラスはBill Byers(Tb)、Charles Verstraete(Tb)、Fernand Verstraete(Tp)、Allan Eager(Ts)、Jean-Louis Chautemps(Bs)。ベースはアルバムを通じてJean Warland、ドラムはKenny Clarkeが担当する。


 一曲目、"Meet Quincy Jones"のイントロのドラムソロに時代を感じる。一聴して「うわ!これはレトロだ!」と思わせるゆったりとしたドラムのスウィング、しかし聴き進めていくと1957年(昭和で言えば32年になるか)とは到底感じられない、キレのある演奏へと展開していく。Bill Evansを思わせる内省的なHenri Renaudのピアノと、スピード感あふれるブラスの掛け合いがなかなか楽しく、時間のたつのを忘れて聴き入ってしまう。CDゆえにA面とB面の境界に特に何があるわけでもないが、6曲目に入ると急にモダン・ジャズの雰囲気となるあたりが面白い。ベースの存在感、軽快なドラム・パターン、そしてこれまた軽快、快活なピアノ・タッチが実に現代的で、これが60年以上前の作品とは到底思えない。もちろん音質もすばらしく、ちょっと聴きにはECMからのリリースであるかのような静寂感、空気感が漂う。これを好演、名演と言わずしてなんと言おう。(2018.12.18)

2019年1月22日 (火)

01/22 日々雑感

 ダイナミックオーディオ5555を訪問し、久々に島さんにお会いした。

 偶然仕事にスキマ時間ができたことと、日頃感じているオーディオに関するもやもやをなんとかしたかったからだ。

 ダイナといえば、かつては(いまも?)ハイエンドオーディオの殿堂として、特に高い階ほど攻略が難しいシステムを採用しているが、島さんがいる4F(H.A.L.III)は、レガシーなハイエンドシステムと最新のデジタルオーディオを巧みに組み合わせていて亭主のような初心者に毛が生えた人間も憶することなく入ることができる。亭主は以前このフロアでOrpheusを導入したが、あれからかれこれ10数年が経過している。ご無沙汰なのに、亭主の顔を覚えておられて、大変にうれしかった。

 この日はお店の最新システムを聴きながらよもやま話をしたのだが、話題の中心は「CDというレガシーメディアをどうするか」であった。島さんは、極力ダウンロード音源を買うようにしているそうで、CDは30年前の技術であり音質は圧倒的に現在のダウンロード音源のほうが良い、これからはハイレゾ、ストリーミングの時代であろうとの意見。オーディオ専業だった時代からすると、今のような状況は想像できなかったでしょうと訊いたところ、そうでもない、CDを音楽データとして扱いだした頃からネットオーディオ、PCオーディオの普及を予想していたそうである。

 もちろん、CDにはCDの良さがある。ジャケットの美しさ、ライナーノーツを読む楽しみ、メディアそのものの存在感。時代を経てもそれら価値はけっして損なわれることはない。しかしこと音質面でいえば、CDの音質は当然のごとくハイレゾに遠く及ばない。SACDやDVD-Audioなどの失敗もあったが、ヘッドフォンやポータブルヘッドアンプ、USB-DACの時代を経て、音楽がハイレゾ、ストリーミングへと移行していくことはもはや抗うことのない流れなのだろう。

 翻って亭主はどうかといえば、やはり現在も黙々とCDを買っている。今のところその方向性を変える予定はない。聴きたいアーティストの作品がハイレゾでリリースされていないことが第1の理由である。亭主自身自宅でPCオーディオシステムを構築しているが、ハイレゾやストリーミングはほとんど聴かない。聴くのはもっぱらCDからリッピングした音楽データである。ハイレゾ、ストリーミングを推す島さんではあるが、結論を急ぐことはしない。翻って亭主が本当に現状維持でよいのかは正直よくわからない。1000姐さんのように「手間がかかることこそが尊い」と割り切ってもいない。これがモヤモヤの本体である。

 もし仮に宝くじでも当たって、システムをごっそり入れ替えられるだけの金銭的・精神的余裕が生じたらどうだろうか。おそらくネットオーディオやPCオーディオには目もくれず、スピーカ/アンプ/プレーヤを買い替える/買い増すに違いない。イキオイでネットオーディオに手を出すかもしれないが、あくまでも「イキオイ」である。スピーカやアンプのつくりの美しさ、セッティングの楽しみ、そしてシステム全体としての存在感は、スピーカ/アンプ/プレーヤというトリオ編成(そうまさしくトリオ編成なのだ)で過不足なく完結する。スピーカはピアノ、アンプはベース、プレーヤはドラム。オーディオシステムの完成形にピアノトリオを重ねるイメージ、個人的にはわりと気に入っている。

2019年1月14日 (月)

01/14 【聴】 We are Here - 40 years gave passed and we are here - / Gontiti, Pony Canyon(PCCA-50305)

IMAGE

 GONTITIの活動40周年を記念して製作されたオリジナル・フル・アルバム。インナースリーブのイラストに盟友ミック板谷が参加、かつてのGONTITIを思わせる懐かしい、しかし最新モードの「地球一番快適音楽」が堪能できる。全13曲。


 ゴンザレス三上とチチ松村の二人からなるギター・デュオ、GONTITIが、活動40周年を迎えたことは喜ばしいとともに、本当に意外だ。亭主は大学生の頃(というからもう30年以上前になる)、GONTITIのアルバム"KIT"を友人の小林君が購入して以来の彼らの音楽を追いかけてきた。"KIT"というアルバムは、当時のGONTITIの作風からするとかなり突っ込んだというか、ポップに振れたアルバムだったと記憶している。ハイスピードかつ爽快なギターサウンドはだれもが「おっ」と振り向いてしまうインパクトを持っていて、当時小林君も、また亭主も「おっ」と見事に惹かれてしまった。だが、彼らの真価はむしろデビューアルバムである"Another Mood"、2ndアルバム「脇役であるとも知らずに」にあって、亭主もまたこの2枚のアルバムからどっぷりつかっている。「脇役」に収録の「修学旅行夜行列車南国音楽」は、広島出張から東京に帰る際に乗車した夜行列車の思い出とあいまって、いまでも亭主の原体験として強く残っている。そう、原体験。大事なのは原体験だ。


 一方GONTITIの最新作は、どちらかといえばインパクトよりも癒しを重視していて、リラックス&スムースを自然なかたちで体現している。世間では、ヒーリング・ミュージックと称してなにやらわざとらしい、「ヒーリング」を意識しすぎてかえって胡散臭い音楽も少なくないが、GONTITIのギター音楽は以前も、今もごくごく自然体で、気負っている部分が一切ない。スムースすぎてあっという間にアルバム一枚を聴き終えてしまうほど、自然に耳に、体に染み込んでくる。この自然さがGONTITIの音楽の魅力なのだ。(2018.12.24)

2019年1月10日 (木)

01/09 【聴】 Family Book / YMCK, Not(NOT-0020)

IMAGE

 栗原みどり(Vo)、除村武志、中村智之(Synth)の3人からなるチップ・チューンユニット・YMCKが、ユニット結成15周年を記念してリリースした特別盤。これまでリリースした楽曲のデモ・バージョン、プロトタイプ、アレンジ・バージョンなどを特別編集した全19曲のCDと、YMCKの歴史や豪華ゲストとの対談、ディスコグラフィなどを集めた150ページのムックからなる。


 結成当初は単なるシンセ・ポップユニットだったYMCK。除村氏のアイデアでジャズ+ピコピコサウンドの楽曲を作ったのがきっかけでチップ・チューンユニットとしての活動を開始、以降はチップ・チューンにおける国際的アーティストとしてウサギチャンレコーズ、AVEXなどで活躍していく。クラブイベントや屋外レイヴなどで「チップ・チューン枠」のアーティストとして選ばれた結果、あれよあれよとスターダムにのし上がり、気が付けば世界ツアーをこなすまでの有名バンドに成長する。キャリアを重ねてもブレることのないピコピコサウンドと、ファミコンを意識したライブ・コスチュームが好評を博し、10枚のフルアルバム、コンピレーションへの参加数知れずと活動の幅を広げている。近年はレコード会社をDe De Mouseと同じくNotに移し、De De Mouseとの共作などもリリースする。チップ・チューンの分野はもちろん、シンセ・ポップ、テクノ・ポップの分野において特に成功した稀有な例となっている。


 先にも述べたように、Family Bookはデモ・バージョンやプロトタイプなどを集めた特別盤。生ギターを使ったアコースティック・アレンジ、除村氏、中村氏がヴォーカルを担当するデモ曲など、これまでのYMCKとはちょっと趣の異なる楽曲が収められている。ジャンルに縛られないという点では非常にのびのびと、奔放な作品に仕上がっていて、演奏する側はもちろん、聴く側もまた肩ひじを張らずに聴くことができる。ムックによればそれぞれのメンバーにしっかりとした音楽のルーツがあるそう。ピコピコサウンドが彼らのすべてではなく、そのバックグラウンドに豊かな音楽世界が広がっている。なるほど15年という長い時間活動を続けてきた原動力はこのあたりにあるのだなと、妙に納得してしまった(2018.12.26)

2019年1月 4日 (金)

01/04 【聴】 1974 One Step Festival / 加藤和彦 & Sadistic Mika Band, Idol japan|Super Fuji Discs(JFSP-359)

IMAGE

 1974年8月10日、福島県郡山で開催された日本初のロック・イベント、「ワンステップ・フェスティヴァル」より、サディスティック・ミカバンドのアクトを収録した作品。11月にアルバム「黒船」のリリースを控え、ノリにのったミカバンドの演奏が楽しめる貴重盤。なお、ワンステップ・フェスティヴァルニハオノ・ヨーコ、クリエイション+内田裕也、四人囃子も参加している。クリエイション、四人囃子の演奏もまたライブ盤として同時発売されているので、興味のある方はそちらもどうぞ。


 サディスティック・ミカ・バンドは、加藤和彦(Vo.G)、ミカ(Vo)、高中正義(G)、小原礼(B.Vo)、今井裕(Keyb)、高橋幸宏(Dr)の6人編成。ライブ・アクトでは彼らの楽曲から「塀までひとっとび」「影絵小屋」「ピクニック・ブギ」「タイムマシンにおねがい」「ダンス・ハ・スンダ」、そして「銀座カンカン娘」「ロックンロールバンド」を含めた7曲が演奏されている。とくに後の2曲はこれまで音源としてはリリースされたことのないレア・トラック。加藤和彦がMCで「ちょっと古い歌ですが」と前置きして「銀座カンカン娘」を紹介しているあたりが可笑しい。「ロックンロールバンド」は小原礼によるオリジナル曲で、12分にもおよぶ長尺の曲。アーティストらのアドリブ演奏、セッションの化学反応でどんどんと曲が展開していく、フェスにぴったりのナンバーだ。


 なお本作の音源はPAからの直録りだそうで、音質はかならずしもよろしくないが、当時の雰囲気を伝えるには充分。なお会場である開成山公園内陸上競技場は、亭主が以前「郡山マラソン」の際に訪れている。マラソン大会の際には出店やらイベントやらでなにやらにぎにぎしかったが、45年前も似たような賑わいがあったと思うとなにやら感慨深いものがある(2018.12.30)

2018年12月31日 (月)

12/31 【聴】 Chu Kosaka Covers / 小坂忠, Nippon Croun(CRCP-40477)

IMAGE

 ゴスペル・シンガーとして、また最近では自身の代表作「ほうろう」のリメイクで積極的に活動する小坂さんの2016年アルバム。デビュー50周年記念アルバムとして企画されたもので、自身のルーツであるポピュラー音楽、オールド・アメリカン・ミュージックの名曲をカヴァーしている。全10曲。参加アーティストは小原礼(B)、小林香織(Sax)、佐橋佳幸(G)、鈴木茂(G)、Dr.KyOn(Key)、屋敷豪太(Dr)、そして愛娘であるAsiah(Vo)。気心の知れた仲間と、奔放なアレンジによって生まれた爽快な作品。


 収録曲はYou've Really Got A Hold On Me, (Sittin' On)The Dock Of The Bay, Amazing Grace, You Keep Me Hangin' On, You Are So Beautifulなど。いずれもポピュラー音楽の名曲であり、そのフレーズを聴けばだれもが「ああ」と思い当たる曲ばかり。ただしAmazing Graceなどは、ちょっと気の利いたブギー調にアレンジされていて、一般的な女性ヴォーカルの曲という印象とはかなり異なる。小坂さんとバンドによるかなり本気なセッションが化学反応を起こした結果のアレンジである。化学反応の結果が古い古いアメリカの音楽、ジャズやロックやR&Bのさらに源流をたどる音楽に至ったのは偶然か、それとも必然か。


 なお、小坂さんは本作リリース後に癌が発見され、長い闘病生活へと身を投じることとなる。2018年に見事に復活、最新作「ほうろう2018」では寛解後の力強い歌声が聴ける。こちらもぜひチェックしていただきたいところ(2018.12.31)

より以前の記事一覧

2019年2月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28    
フォト
無料ブログはココログ