01/06 【聴】色彩音楽 / World Standard, Stella/Inpartmaint(SLIP-8506)
鈴木惣一郎氏のソロ・プロジェクト、ワールドスタンダードの最新フルアルバム。アメリカ音楽やアンビエントなど多彩な音楽を指向してきたワースタの最新作は、なんと鈴木氏自身によるヴォーカルのアルバム。Sketch Show(細野晴臣+高橋幸宏)の"Stella"のカバー、ならびに鈴木氏自身も参加するバンド・プロジェクトSoggy Cherriosから"SAIHATE(最果て)"のカバーを含む全11曲。
ギターを中心としたオーガニックな風合いのバッキングと、鈴木氏による素朴な歌い口が特徴の本作。亭主などはまず渚十吾氏の楽曲を思い出した。ギターの爪弾きとシンプルな歌詞で綴られる日々の心情や情景は、殺伐とした日常の中で疲れきった心にじわりと染みる。年末年始という時節柄もあるし、コロナが国内で蔓延しているからでもあるだろう。こういう音楽を求めているのは亭主だけではない。社会が、世界中が癒しの音楽を求めている。アルバムには"World Standard(世界の標準)"という曲も含まれている。果たしてこのアルバムが、この音楽が世界の標準であるかはさておいて、鈴木氏の音楽は、聞き手が自らの心情を一人語りしてるかのように、聞き手の側にそっと寄り添ってくる。
そうそう、このアルバムを聞いていて、砂原良徳の"Take Off and Landing"に似ているなと、なんとなく感じている。Take Off...はラウンジングなエレクトロニックで、アイランド・ミュージックの要素を多分に含むため本アルバムとの直接的な共通点は少ないが、オールド・アメリカンへのリスペクトであるとか、楽曲から垣間見える色彩感(というか配色)に通じるものが多い、そんな気がしてならない。(2020.12.07)
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