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2020年11月29日 (日)

11/29 【聴】 Medicine Compilation / Haruomi Hosono from Quiet Village, SONT GT(MHCL-10137)

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 細野さん1993年のアルバム。前作"omni Sight Seeing"に引き続きEpic Sonyからのリリース、「全方位観光」をコンセプトに掲げた前作に対し、本作ではネイティブ・アメリカンの思想や死生観をベースに「治癒・癒し=メディスン」の音楽を集めている。"omni Sight Seeing"と同じくSACD/CDハイブリッド盤としてリリースされた。


 "Medicine Compilation" ... 本作と語るうえでぜひ話題として挙げたいのは、1992年11月にWOWOWで放映されたスペシャル番組「ホソノ・ハレルヤ」だろう。全3夜を通じて放送された本番組は、細野さんの過去から現在までを音楽で綴ったもの。過去の作品・映像から細野さんの音楽遍歴をたどる第1夜"H2 History"、沖縄ロケの映像とともにワールド・ミュージックへと接近した近作に焦点をあてた第2夜"Native Music"、そしてリリ・ボニッシュ、ジュリー・クルーズらをゲストに迎え、屋外での演奏を中心に構成した第3夜"Quiet Lodge"と、各話で構成を明確に変えている(セット・リストはHosono Archaeology1992年のChronicleに詳しい)。ミュージック・ビデオのようでもあり、ドキュメンタリーのようでもあり、はたまたライブ映像のようでもありと、全貌を一つの言葉で語るのはなかなか難しいが、番組内で演奏された曲のうち何曲かが本作にも収録されていて、「ホソノ・ハレルヤ」を観た人ならば「ああ、あれ」と思い至っただろうし、アルバムのコンセプトをかなり正確に把握することができただろう。残念なことに「ホソノ・ハレルヤ」は現在に至るまでDVD/Blurayなどのパッケージ・メディアで発売されておらず、亭主もネットのおともだち「でんきやさん」からダビングしてもらったVHSテープしか持っていない。そんなわけでこのスペシャル番組を観た人はファンのなかでもかなり少ないのではなかろうか。


 本作がネイティブ・アメリカンの思想や死生観に強く影響を受けた作品であることは、実は細野さんの他の著作やインタビューでも度々言及されていて、当時細野さんが傾倒していたカルロス・カスタネダの「ドン・ファンの教え」にインスピレーションを受けていることはことに有名。前作収録の"Laugh Gas"のようなアンビエント・ハウス調のトラックに加え、ハニー・ムーンやマブイ・ダンスのセルフ・カヴァー、あるいは荒野に吹きすさぶ風の音を収録したアンビエントなど、前作に比べると地表スレスレを狙ったダウナーな作品が多いのが特徴。死や死者の世界の深淵をのぞき込むかのようなディープな世界観から、精神や魂が最後に行き着く先にある「辺境の音楽」を感じ取ることができるだろう(2020.11.06)

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