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2020年10月30日 (金)

10/30 【読】 「ジャズ喫茶ベイシー読本(別冊ステレオサウンド)」

「ジャズ喫茶ベイシー読本(別冊ステレオサウンド)」

 岩手県一関市にあるジャズ喫茶「ベイシー」。名前の由来となったカウント・ベイシーをはじめ多くのミュージシャン、文筆家、芸能人が(その距離にも関わらず)足繁く通い、交流を深めるジャズ喫茶の巨星が、このたび開店50周年を迎えた。本書は「ベイシー」と店主である菅原正二氏をまるまる一冊あつかった特製版。2020年5月刊。


 巨大なウーファを備えたJBLのスピーカシステムでジャズの名盤を次々と再生する「レコード演奏家」菅原氏。実家の土蔵を改造した喫茶店は、菅原氏と、そのオーディオシステムを楽しみにする人たちで常ににぎわっている。かつては早稲田のビッグ・バンド「ハイソサイエティ・オーケストラ」に所属し、その行動力でビッグ・バンドを成功に導いた他、プロのドラマーとして活動した氏だったが、胸の病気から静養せざるをえなくなり、故郷の一関に戻ったという。ところが、東京時代の人脈や、氏の人柄に惚れ込んだ人々の縁は絶えることなく、まるで日本のジャズとジャズ・オーディオの中心が一関であるかのような盛り上がり(?)を見せている。


 「盛り上がり」と書いた後に(?)とあえて疑問符をつけたのは、そんなジャズ・オーディオシーンの中心にいる菅原氏自身はあくまでもストイックに、自らのオーディオ道を追求し続けているからだ。最高の音を出すべく自らのオーディオと格闘する日々。ジャズ喫茶の店主として客と接する一方で、昼も夜も自らの出音と向き合う氏の生き方に、共感し、尊敬し、またあこがれの念を抱く人も多いだろう。


 本書は、そんな菅原氏とベイシーを様々な角度から読み解こうと試みる。40ページにも及ぶカラー・グラビア、ベイシー開店までの経緯を綴ったクロニクル、あるいは菅原氏と縁の深い人々たちからのメッセージなどなど、そのどれもが菅原氏とベイシーを深い愛情で包んでいる。ステレオサウンドに掲載された記事の再録もあって、特に最近逝去された菅野沖彦氏との対談は今となっては貴重。ジャズとオーディオをすこしでもかじったことのある人ならば必ず耳にするであろうベイシーの世界を、この一冊で存分に楽しむことができる。(2020.10.30)

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