04/26 【聴】The New Quartet (Mallet Man)/ Gary Burton, ECM|Polydor(POCJ-2814)
ヴィブラフォン奏者としてジャズ/クロスオーバーの分野で広く活躍するGary Burtonの1973年作品。Michael Goodrick(Guitar)、Abraham Laboriel(Bass)、Harry Blazer(Drums)を迎え、美しく透明感あふれるサウンドを聴かせる。全8曲。
Chick Coreaの"Open Your Eyes, You Can Fly"、Keith Jarrettの"Coral"、Gordon Beckの"Tying Up Loose Ends"および"Mallet Man"、Mike Gibbsの"Four Or Less"および"Nonsequence"などを収録。彼自身の曲として"Brown Out"もクレジットされている。基本的にはヴァイヴのアルバムだが、ファンキーなベースや複雑に入り組むギターなどバッキングもなかなか凝っていて、非常に色彩豊かなアルバム。Gary Burtonの作品はどれもヴァイブの透明な音色、美しい響きが特徴的で、得ていてサウンドの良さに焦点が当たりがちであるが、あらためて本作品を聴いてみるとクロスオーバー/フュージョンとしての良さも再確認できる。いや実際亭主はGary Burtonのアルバム"Matchbook"をオーディオリファレンスにしていて、Auratoneのセッティングに彼の作品は欠かせないものになっているし、ECMというレーベルそのものが非常に音質にこだわりを持っている。しかし、Gary Burtonの作品はヴァイブの音色とともに非常に爽快・スピード感にあふれていて、まずもって聴いていて楽しい。アルトサックス、あるいはトランペットなどの強音楽器がリードをとることの多いジャズというジャンルの中で、ヴィブラフォンの透明なしらべはまるで炭酸水のような刺激で聴く人の耳を打つ。
なお本作も1999年にリリースされた70's Grooveシリーズの一枚である。個人的にはこれもクラブDJ向けというのはなかなか納得いかないものがあるが・・・(2020.04.04)
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