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2020年1月 9日 (木)

01/09 【読】「80年代音楽解体新書(スージー鈴木、彩流社)」

「80年代音楽解体新書(スージー鈴木、彩流社)」


 熱烈なポップスファンで知られる音楽評論家・スージー鈴木氏が、1980年代の日本ポップスの構造を徹底的に解体、その魅力を分析した書。80年代音楽サイト「リマインダー」で連載していた全46回に、ライブトーク2編を追加、修正したものが本書となる。大瀧詠一、山下達郎、荒井由実といったニューミュージック世代から、アイドル歌謡、日本のロック・バンド、そして現在のJ−Popにまで連なるヒット曲を網羅的に解説する。


 亭主はBS12(トゥエルビ)で日曜夜21時から放送中の「ザ・カセットテープ・ミュージック」で本書を知った。「ザ・カセットテープ〜」はMCであるマキタスポーツ氏とスージー氏が毎回テーマを決めて音楽の魅力を語る番組。その番組を充分に楽しみ、また内容を理解するためのサブテキストが本書であると理解している。この番組のおもしろさは、それはもう実際に見てもらうのが一番である。マキタスポーツとスージー鈴木の掛け合いの楽しさ、女性アシスタント(ほとんど80年代ポップスを知らない)の反応のおもしろさ、また怒濤のごとき蘊蓄の数々に、亭主はまんまと引きずり込まれている。本書を読んでいると、補足のためにYoutube動画へのアドレスが示されている。音楽サイト上ならば動画へのリンクですませられるが、単行本で動画をいちいち参照するのは結構めんどうである。そんなときは「ザ・カセットテープ・ミュージック」を見ればよい。ただし、過去の放送回は見られないのが残念である。隔週で再放送を行っているようなので、次回の放送を狙うしかない。


 番組は、マキタ氏とスージー氏の掛け合いで進行するが、本書はスージー氏の独壇場。青春時代の思い出が赤裸々に語られる、ある種のエッセイでもある。亭主はスージー氏と世代がほぼ似ているため、80年代以降の音楽の潮流もまたよく知っているし、当時流行した曲は本当に日本国民全員がソラで歌えるほどに人々の記憶に残っている。単行本からは活字しか見えないが、亭主のような同世代の人間が読めばあら不思議、イントロもサビも全部脳内演奏されてしまう。時代の音楽とともに過ごす読書タイム、これほどお得で、心沸き立つ読書タイムがこれまでにあっただろうか。


 なおスージー氏はほかにもチェッカーズ評のほか8冊の著作があり、本書は9冊目であるという。ヒット曲の構造を解体し、その魅力を分析する氏独自のアプローチ、音楽のエモーションと音楽理論とを結びつけた独自の音楽評論に今後も注目していきたい。(2020.01.09)

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