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2019年9月18日 (水)

09/18 【聴】Service / YMO, SONY GT(MCHL-10119)

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 YMOのオフィシャル8枚目となるアルバム。「浮気なぼくら」で「テクノポップ=YMO」という図式を確立したYMOによる最後のフルアルバムが本作となる。オリジナルは1983年リリース、結成40周年を記念したSACDとのハイブリッドディスクとしてBob Ludwigのデジタル・リマスタリングが施されている。全14トラック。

 三宅裕司率いる劇団・ギャグ集団"Super Eccentric Theater(S.E.T.)"とのコラボレーションによって製作されたアルバム。S.E.T.は翌年にアルバム"The Art of Nipponomics"(高橋幸宏プロデュース)をリリースしている。本作での共演もユキヒロさんの仲介によるものだったという。YMOの楽曲と、S.E.T.+YMOによるコントがかわるがわるに現れる構成は、スネークマンショーとのコラボ作"X-Multiplies"に通じる。ただし本アルバムは一部マニアに大変受けが悪く、テープにダビング/PCに取り込む際にはあえてS.E.T.のトラックを録音しない(または削除する)といった措置を取った人も少なからずいたようだ(ようだ、と書くが実際に削除した人を数人知っているので伝聞というよりも原体験である)。

 S.E.T.のコントとスネークマンショーのコントを比べると、スネークマンショーのそれは基本的に反体制、文字通り「セックスドラッグロックンロール」な内容であった。「反体制=新しい」という図式が若者の心をわしづかみにすると同時に、過激な社会風刺が知識人たちを刺激して「YMO現象」の発端となった。

 これに対しS.E.T.のコントは(三宅裕司のギャグ的なセンスから言えば)日本伝統の落語や狂言の形式に近い。社会や体制を批判するブラックな笑いではなく、ナンセンス・ギャグやドタバタ劇などこれまでの日本で好まれてきた伝統的なお笑いの要素が援用された。S.E.T.のコントを聴いたリスナーの多くはその内容に「絶対的な安定感」と「物足りなさ」を感じ取ったであろう。一方で、夜のヒットスタジオほかテレビへの出演機会が増え、お茶の間の人気者となっていったYMOの「絶対安定」感にS.E.T.のそれを重ねて、YMOの活動の終焉を感じ取っていたリスナーもまた多かったに違いない(2019.08.28)

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