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2019年1月

2019年1月30日 (水)

01/30 【聴】 Translucent Red / Walter Lang Trio, Sawano(AS-164)

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 Walster Lang(Piano)をリーダーに、Thomas Markusson(Bass)、Sebastian Merk(Drums)のトリオ編成によるアルバム。全13曲、Garshwinの"I Love You, Porgy"のカヴァーを含む。大阪は新世界で履物屋を営むインディペンデント・ジャズ・レーベル、澤野商会からのリリース。


 たしかWalter Langのアルバムは、亭主はこれが初めてだったように記憶している。ジャズという形式にとらわれない自由な作風、ポピュラー音楽であったり、坂本龍一ばりの実験音楽であったり、あるいはスムージーなイージーリスニングだったりと各曲のテイストは様々なだが、全体としては聴き疲れのしない、肩ひじの張らない曲がそろっている。Walter自身は親日家だそうで、日本の音楽シーンに合わせた演奏、選曲になっているのだろうか。たとえばポピュラー音楽風の作品はベースをコントラバスからウッドベースに変え、エッジの際立ったベース・プレイでドライブ感を演出している。ドラムの奏法またジャズにとらわれず、ポップス的なオカズを入れてみたり現代音楽を意識してみたりと相当に自由である。ジャズ・レーベルからのリリースであれば中身は自然とジャズ、となろうものなのに、聴き手の予想を超えしかも美しい作品に仕上がっているというのはこれはもう新鮮に驚きだ。


そういえばこのアルバム、上野駅のAngerという雑貨店で購入したものであるが、このアルバムがBGMとしてかかっていて澤野からのアルバムであると最初は全く分からなかった。あまりにスタイリッシュでリラクシンな作風に、どこかのイージーリスニング系グッド・ミュージックを再生しているのかと思ったくらいだ。結果的にはこのアルバムを購入しているわけだが、何度聞いてもこのアルバムがジャズ・レーベルからのリリースであると信じられずにいる。ジャズという音楽がヨーロッパで拡大再解釈された結果、このようなグッド・ミュージックに至ったというのは若干理由付けとして無理があるようで、最初にあるのはおそらくアーティスト、そしてアーティストの奏でる音楽に聴き手が勝手な思い込みでジャンル分けをしているというのが、実際のところなのかもしれない。(2019.01.21)

2019年1月29日 (火)

01/29 【聴】 Magical Galaxy Tour EP / YMCK, Not(NOT-0018)

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 栗原みどり(Vo)、除村武志、中村智之(Synth)の3人からなるチップ・チューンユニット・YMCKの最新EP。MC 8bit, Mega Ran, Robotprinsらをゲストに迎えた、ちょっとメロウなシングル全7曲。


 これまで様々な世界を8bitピコピコサウンドで表現してきたYMCK。レースやRPGなどといったゲームをモチーフにしたアルバム、あるいはジャズやフォーク、ニューミュージックなどをフィーチャーしたアルバムなど、そのバリエーションは極めて多様である。そんな彼らが「宇宙」をモチーフにアルバムを作ったというのは、ちょっと意外に感じられるかもしれない。実際亭主も「えっ、まだ宇宙には行ってなかったんだっけ?」と思ったくらいであるし、確かにこれまでのアルバムをチェックして、宇宙空間には進出していないことに純粋に驚いた。人類が(おそらく未来永劫に)到達しえないであろう深宇宙、時間だとか距離だとか、人間の尺度が一切通用しない世界へと思いを馳せることはある種の「ロマン」である一方、底知れない「無」への恐れや人類の無力さをも感じさせる。


 本シングルの端々にも、そんな恐れや、無力感は感じられる。少なくとも「レッツゴー宇宙!」ではない。宇宙をコンセプトにしつつ、曲が描き出すのは宇宙の歴史とは比較にならない人間のはかなさや、宇宙のスケール感とは比較にならない悩みである。あえて人間を描くことで、背後にある宇宙を感じさせるというコンセプトに、チップ・チューンという宇宙の限界を見事に突破したYMCKの凄みが垣間見える。(2019.01.08)

01/27 【動】 第67回勝田全国マラソン

茨城県ひたちなか市で開催された題記大会に参加した。


今回でなんと67回目。ひたちなか市の石川運動広場をスタート/ゴールに、約21000人が健脚を競うという、大規模な大会である。ひたちなか市、東海村を大きく1周するコースは、アップダウンありのなかなかの難コース。特に後半、ゴルフコースわきの上り坂は、疲れ切ったランナーたちを苦しめる障害となっている。


参加賞は、茨城名産の干し芋(=乾燥いもすなわち完走いも)。また、完走記念に長袖のシャツが送られる。長袖のシャツ、というのはマラソン大会の参加賞・完走記念としてはかなりめずらしく、冬場に走るランナーにとっては実はかなりありがたいアイテムだったりする。会場の出店もかなり豪華で、長い歴史とともに盛り上がってきた、日本を代表する市民マラソン大会である。


亭主は2015年以来、実に4年ぶりの参加となった。このところ体力がめっきり落ちてしまい、フルマラソンを走るだけの走力、気力が維持できないばかりか、日ごろの練習ですらも辛くて休みがち、という最悪の状況での出走となってしまった。なにしろ去年来、参加した大会は10kmあるいは20km。その20kmですら2時間を切るか切らないか、という走力でフルマラソンを走ろうというのは、初心者にとってはチャレンジでも、亭主のような10年来走ってきた(そこそこのキャリアを持つ)ランナーにとっては堕落でしかない。


さて、愚痴はともかく、勝田マラソン。フルマラソンはおおよそ14000人、10kmにはおおよそ7000人がエントリしたという(このへんちょっとうろ覚え)。14000人というと規模感がちょっとつかみにくいかもしれないが、先頭がスタートして10分経っても、最後尾がスタートラインに到達しないほどの人数である。最初は割とのんびりとしたスタート、しかし列に余裕ができ、スピードが乗ってくるとあとは過酷なサバイバルレースになる。練習不足の亭主、中間地点まではなんとかペースに乗って走れたものの、それ以降は徐々にペースを落として大苦戦。当初予想していた時間から遅れること1時間、大幅に遅れてのゴールとなった。途中妻が2度、コースに先回りして応援してくれたのが救いだった。あの応援がなかったら、多分30kmの関門にすら到達しなかったことだろう。


良いこともあった。一つは靴擦れ、足にマメができなかったこと。途中足の裏が擦れるように痛く、これは靴擦れができたなとひそかに心配していたのだが、ゴールして靴下を脱いだところ水ぶくれなどが一切見られなかった。


もう一つは、足の痙攣がなかったこと。痙攣防止にミネラルの入ったサプリを飲んだことがよかったのだろうか。インナーマッスルの疲労で、鼠径部がキュンと痛むことも1度・2度ほどと、苦戦したものの激痛にはいたらなかったのは幸いだった。


沿道にはたくさんの人たちが応援に駆けつけ、ランナーにバナナやチョコレート、飲み物を振舞ってくれた。亭主も30km地点の少し前にある西原の集会所に立ち寄り、おこわと漬物、それに梅ジュースを飲んでしっかりと休んでしまった。勝田マラソン醍醐味は、応援の皆さんとの交流、温かい声援にある。大会スタッフの皆さん、応援の皆さん、そして一緒に走ったランナーの皆さんによって大会が作られていることをつくづく実感した大会であった。


関係者の皆さん、本当にお疲れさまでした。またありがとうございました。


もうフルマラソンはこりごりだと思いつつ、翌朝になってみるとまた走りたくなってくるのだから不思議である。今度はもう少し真面目に練習してから、チャレンジしたいと思っている。


2019年1月23日 (水)

01/23 【聴】 Henri Renaud et Son Orchestre (Trio et Octette) / Henri Renaud, Atelier Sawano(AS130)

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 フランス出身のピアニスト、Henri Renaudがリーダーとなって製作されたスウィング・ジャズの隠れた名盤。アルバムは2部構成となっており、前半五曲はHenri Renaud(Piano)のほか5人のブラス・セクション、ベース、ドラムのオクテット。後半五曲はピアノ、ベース、ドラムのトリオ編成という、A面・B面で全く性格の異なる演奏が楽しめる。ちなみにオクテットのブラスはBill Byers(Tb)、Charles Verstraete(Tb)、Fernand Verstraete(Tp)、Allan Eager(Ts)、Jean-Louis Chautemps(Bs)。ベースはアルバムを通じてJean Warland、ドラムはKenny Clarkeが担当する。


 一曲目、"Meet Quincy Jones"のイントロのドラムソロに時代を感じる。一聴して「うわ!これはレトロだ!」と思わせるゆったりとしたドラムのスウィング、しかし聴き進めていくと1957年(昭和で言えば32年になるか)とは到底感じられない、キレのある演奏へと展開していく。Bill Evansを思わせる内省的なHenri Renaudのピアノと、スピード感あふれるブラスの掛け合いがなかなか楽しく、時間のたつのを忘れて聴き入ってしまう。CDゆえにA面とB面の境界に特に何があるわけでもないが、6曲目に入ると急にモダン・ジャズの雰囲気となるあたりが面白い。ベースの存在感、軽快なドラム・パターン、そしてこれまた軽快、快活なピアノ・タッチが実に現代的で、これが60年以上前の作品とは到底思えない。もちろん音質もすばらしく、ちょっと聴きにはECMからのリリースであるかのような静寂感、空気感が漂う。これを好演、名演と言わずしてなんと言おう。(2018.12.18)

2019年1月22日 (火)

01/22 日々雑感

 ダイナミックオーディオ5555を訪問し、久々に島さんにお会いした。

 偶然仕事にスキマ時間ができたことと、日頃感じているオーディオに関するもやもやをなんとかしたかったからだ。

 ダイナといえば、かつては(いまも?)ハイエンドオーディオの殿堂として、特に高い階ほど攻略が難しいシステムを採用しているが、島さんがいる4F(H.A.L.III)は、レガシーなハイエンドシステムと最新のデジタルオーディオを巧みに組み合わせていて亭主のような初心者に毛が生えた人間も憶することなく入ることができる。亭主は以前このフロアでOrpheusを導入したが、あれからかれこれ10数年が経過している。ご無沙汰なのに、亭主の顔を覚えておられて、大変にうれしかった。

 この日はお店の最新システムを聴きながらよもやま話をしたのだが、話題の中心は「CDというレガシーメディアをどうするか」であった。島さんは、極力ダウンロード音源を買うようにしているそうで、CDは30年前の技術であり音質は圧倒的に現在のダウンロード音源のほうが良い、これからはハイレゾ、ストリーミングの時代であろうとの意見。オーディオ専業だった時代からすると、今のような状況は想像できなかったでしょうと訊いたところ、そうでもない、CDを音楽データとして扱いだした頃からネットオーディオ、PCオーディオの普及を予想していたそうである。

 もちろん、CDにはCDの良さがある。ジャケットの美しさ、ライナーノーツを読む楽しみ、メディアそのものの存在感。時代を経てもそれら価値はけっして損なわれることはない。しかしこと音質面でいえば、CDの音質は当然のごとくハイレゾに遠く及ばない。SACDやDVD-Audioなどの失敗もあったが、ヘッドフォンやポータブルヘッドアンプ、USB-DACの時代を経て、音楽がハイレゾ、ストリーミングへと移行していくことはもはや抗うことのない流れなのだろう。

 翻って亭主はどうかといえば、やはり現在も黙々とCDを買っている。今のところその方向性を変える予定はない。聴きたいアーティストの作品がハイレゾでリリースされていないことが第1の理由である。亭主自身自宅でPCオーディオシステムを構築しているが、ハイレゾやストリーミングはほとんど聴かない。聴くのはもっぱらCDからリッピングした音楽データである。ハイレゾ、ストリーミングを推す島さんではあるが、結論を急ぐことはしない。翻って亭主が本当に現状維持でよいのかは正直よくわからない。1000姐さんのように「手間がかかることこそが尊い」と割り切ってもいない。これがモヤモヤの本体である。

 もし仮に宝くじでも当たって、システムをごっそり入れ替えられるだけの金銭的・精神的余裕が生じたらどうだろうか。おそらくネットオーディオやPCオーディオには目もくれず、スピーカ/アンプ/プレーヤを買い替える/買い増すに違いない。イキオイでネットオーディオに手を出すかもしれないが、あくまでも「イキオイ」である。スピーカやアンプのつくりの美しさ、セッティングの楽しみ、そしてシステム全体としての存在感は、スピーカ/アンプ/プレーヤというトリオ編成(そうまさしくトリオ編成なのだ)で過不足なく完結する。スピーカはピアノ、アンプはベース、プレーヤはドラム。オーディオシステムの完成形にピアノトリオを重ねるイメージ、個人的にはわりと気に入っている。

2019年1月18日 (金)

01/18 【読】 「夜の力ーーーウェストバム自伝(ウェストバム、楯岡三和・マルクス・シュレーダー訳、Ele-king Books)」

「夜の力ーーーウェストバム自伝(ウェストバム、楯岡三和・マルクス・シュレーダー訳、Ele-king Books)」


 ドイツのテクノ・レーベルLow Spilit主宰。ドイツの大規模テクノ・イベントLove Parade, MAYDAYなどを手がけ、テクノの大重鎮と目されるWestbamの回想録的自伝。彼の生い立ちから現在に至るまでの様々なエピソードが、ちょっとハイな文体で一冊の本に凝縮されている。


「西の(アフリカ・)バンバータ」を自称、正確無比なDJプレイと"Monkey say, Monkey do"等のヒット曲で知られるWestbam。日本では石野卓球が主催する巨大レイヴWireの常連DJとして人気の高い彼の音楽人生はパンクスから始まった。弟のFabianとともにドイツの都市・ミュンスターに生まれ育った彼は、Fad Gadgetのセカンドシングル"Ricky's Hand"をきっかけにパンクス仲間とつるむようになり、他の多くのヨーロッパ系アーティストと同様にセックスドラッグロックンロールな世界へと入門していく。あるとき、ひょんなことからDJを任された彼は、偶然か必然かはわからないものの強烈な成功体験を得、以降DJとしてのキャリアを歩むこととなる。


 様々なアーティストとの出会いや、巨大レイヴの運営、レーベル経営などが回想録的に語られていて、そのワードのどれもがテクノ・ファンにとっては思わず「にやり」とするものばかりーーーだが、最初の方はドイツローカルすぎてわからない方が多い。石野卓球との「日独テクノ同盟」や日本でのアルバムリリースなどもさっくりと省略されている。Westbam自身日本のファン向けに書いているわけではないので仕方ないが、このあたりの突き放しようがなんともアーティスト的で、テクノファンを自認する亭主にはむしろ小気味よい。一般に受け入れられる内容かといえば「ノー」。Westbam好きな人はどうぞ、程度のおすすめ度ということで。(2019.01.18)

2019年1月14日 (月)

01/14 【聴】 We are Here - 40 years gave passed and we are here - / Gontiti, Pony Canyon(PCCA-50305)

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 GONTITIの活動40周年を記念して製作されたオリジナル・フル・アルバム。インナースリーブのイラストに盟友ミック板谷が参加、かつてのGONTITIを思わせる懐かしい、しかし最新モードの「地球一番快適音楽」が堪能できる。全13曲。


 ゴンザレス三上とチチ松村の二人からなるギター・デュオ、GONTITIが、活動40周年を迎えたことは喜ばしいとともに、本当に意外だ。亭主は大学生の頃(というからもう30年以上前になる)、GONTITIのアルバム"KIT"を友人の小林君が購入して以来の彼らの音楽を追いかけてきた。"KIT"というアルバムは、当時のGONTITIの作風からするとかなり突っ込んだというか、ポップに振れたアルバムだったと記憶している。ハイスピードかつ爽快なギターサウンドはだれもが「おっ」と振り向いてしまうインパクトを持っていて、当時小林君も、また亭主も「おっ」と見事に惹かれてしまった。だが、彼らの真価はむしろデビューアルバムである"Another Mood"、2ndアルバム「脇役であるとも知らずに」にあって、亭主もまたこの2枚のアルバムからどっぷりつかっている。「脇役」に収録の「修学旅行夜行列車南国音楽」は、広島出張から東京に帰る際に乗車した夜行列車の思い出とあいまって、いまでも亭主の原体験として強く残っている。そう、原体験。大事なのは原体験だ。


 一方GONTITIの最新作は、どちらかといえばインパクトよりも癒しを重視していて、リラックス&スムースを自然なかたちで体現している。世間では、ヒーリング・ミュージックと称してなにやらわざとらしい、「ヒーリング」を意識しすぎてかえって胡散臭い音楽も少なくないが、GONTITIのギター音楽は以前も、今もごくごく自然体で、気負っている部分が一切ない。スムースすぎてあっという間にアルバム一枚を聴き終えてしまうほど、自然に耳に、体に染み込んでくる。この自然さがGONTITIの音楽の魅力なのだ。(2018.12.24)

2019年1月10日 (木)

01/10 日々雑感

あけましておめでとうございます。

改めてのご挨拶となります

本年もDomuya Portalをよろしくお願いいたします。


年末年始は基本自宅にいて、掃除をしたり箱根大学駅伝をみたりとごくごく普通の生活を送っていた。マラソン大会が近づいているため朝10kmのランを続けたところ足の爪がはがれそうになってしまったりとか、急遽長野の実家に帰ったりとか報告できそうなネタもあるにはあるのだが、ブログに書くには「ストーリ」が出来上がっている必要があって、断片的な情報だけでは記事にならない。


会社が始まると、体調が悪化し、目の下にクマをつくって資料を作るハメになっている。いっそ半日くらい会社を休んで、車の中で寝ていたら良いかもしれないのだが、そうもいかない事情もある。老骨に鞭打って、という言葉がいよいよ似合う歳になってしまった。悲しいことにもうすぐ生まれて半世紀を迎えることになる。


この自分が50歳まで生きると、かつての自分は全く予想していなかった。中学生の頃は惑星直列で死ぬと思っていたし、グランドクロスで死ぬと思っていたし、1999年7月に恐怖の大王が空からやってきて死ぬと思っていた。サブカル・オカルト関係からすれば自分が齢30を超えて生きられる確率はゼロであった。


気が付いてみればマヤ歴の終わりも、太陽系のフォトンベルト通過もちゃっかり乗り切っていた。まさか東日本大震災で被災するとは思ってもみなかったのだが・・・。津波に流され命を落とした人、原発事故で故郷を追われ、避難先で亡くなった人も多いと聞いている。昭和をおおよそ20年、平成をおおよそ30年漠然と生きてきて、まあなんとなく生き残ってしまった、子供のころから何も変わらぬまま今に至ってしまったと、悄然とする今日この頃である。


今年は新しい元号になるという。平成はまったく散々な時代であった。新しい元号が素晴らしい時代になるかどうかはわからないが、とりあえず元号を3つ跨ぐことができたと他人事のように喜んでみようかと思っている。

01/09 【聴】 Family Book / YMCK, Not(NOT-0020)

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 栗原みどり(Vo)、除村武志、中村智之(Synth)の3人からなるチップ・チューンユニット・YMCKが、ユニット結成15周年を記念してリリースした特別盤。これまでリリースした楽曲のデモ・バージョン、プロトタイプ、アレンジ・バージョンなどを特別編集した全19曲のCDと、YMCKの歴史や豪華ゲストとの対談、ディスコグラフィなどを集めた150ページのムックからなる。


 結成当初は単なるシンセ・ポップユニットだったYMCK。除村氏のアイデアでジャズ+ピコピコサウンドの楽曲を作ったのがきっかけでチップ・チューンユニットとしての活動を開始、以降はチップ・チューンにおける国際的アーティストとしてウサギチャンレコーズ、AVEXなどで活躍していく。クラブイベントや屋外レイヴなどで「チップ・チューン枠」のアーティストとして選ばれた結果、あれよあれよとスターダムにのし上がり、気が付けば世界ツアーをこなすまでの有名バンドに成長する。キャリアを重ねてもブレることのないピコピコサウンドと、ファミコンを意識したライブ・コスチュームが好評を博し、10枚のフルアルバム、コンピレーションへの参加数知れずと活動の幅を広げている。近年はレコード会社をDe De Mouseと同じくNotに移し、De De Mouseとの共作などもリリースする。チップ・チューンの分野はもちろん、シンセ・ポップ、テクノ・ポップの分野において特に成功した稀有な例となっている。


 先にも述べたように、Family Bookはデモ・バージョンやプロトタイプなどを集めた特別盤。生ギターを使ったアコースティック・アレンジ、除村氏、中村氏がヴォーカルを担当するデモ曲など、これまでのYMCKとはちょっと趣の異なる楽曲が収められている。ジャンルに縛られないという点では非常にのびのびと、奔放な作品に仕上がっていて、演奏する側はもちろん、聴く側もまた肩ひじを張らずに聴くことができる。ムックによればそれぞれのメンバーにしっかりとした音楽のルーツがあるそう。ピコピコサウンドが彼らのすべてではなく、そのバックグラウンドに豊かな音楽世界が広がっている。なるほど15年という長い時間活動を続けてきた原動力はこのあたりにあるのだなと、妙に納得してしまった(2018.12.26)

2019年1月 4日 (金)

01/04 【聴】 1974 One Step Festival / 加藤和彦 & Sadistic Mika Band, Idol japan|Super Fuji Discs(JFSP-359)

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 1974年8月10日、福島県郡山で開催された日本初のロック・イベント、「ワンステップ・フェスティヴァル」より、サディスティック・ミカバンドのアクトを収録した作品。11月にアルバム「黒船」のリリースを控え、ノリにのったミカバンドの演奏が楽しめる貴重盤。なお、ワンステップ・フェスティヴァルニハオノ・ヨーコ、クリエイション+内田裕也、四人囃子も参加している。クリエイション、四人囃子の演奏もまたライブ盤として同時発売されているので、興味のある方はそちらもどうぞ。


 サディスティック・ミカ・バンドは、加藤和彦(Vo.G)、ミカ(Vo)、高中正義(G)、小原礼(B.Vo)、今井裕(Keyb)、高橋幸宏(Dr)の6人編成。ライブ・アクトでは彼らの楽曲から「塀までひとっとび」「影絵小屋」「ピクニック・ブギ」「タイムマシンにおねがい」「ダンス・ハ・スンダ」、そして「銀座カンカン娘」「ロックンロールバンド」を含めた7曲が演奏されている。とくに後の2曲はこれまで音源としてはリリースされたことのないレア・トラック。加藤和彦がMCで「ちょっと古い歌ですが」と前置きして「銀座カンカン娘」を紹介しているあたりが可笑しい。「ロックンロールバンド」は小原礼によるオリジナル曲で、12分にもおよぶ長尺の曲。アーティストらのアドリブ演奏、セッションの化学反応でどんどんと曲が展開していく、フェスにぴったりのナンバーだ。


 なお本作の音源はPAからの直録りだそうで、音質はかならずしもよろしくないが、当時の雰囲気を伝えるには充分。なお会場である開成山公園内陸上競技場は、亭主が以前「郡山マラソン」の際に訪れている。マラソン大会の際には出店やらイベントやらでなにやらにぎにぎしかったが、45年前も似たような賑わいがあったと思うとなにやら感慨深いものがある(2018.12.30)

2019年1月 2日 (水)

01/02 謹賀新年

20190101

あけましておめでとうございます。本年も皆様のますますのご発展をお祈りしております。

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