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2018年12月 1日 (土)

12/01 【読】 「流浪の皇女ーグイン・サーガ144ー(五代ゆう、早川書房)」

「流浪の皇女ーグイン・サーガ144ー(五代ゆう、早川書房)」


 グイン・サーガ続編プロジェクト最新刊。作者である栗本薫氏が逝去してのち二人の女流作家によって書き継がれている本プロジェクト、ただし現在は宵野ゆめ氏が体調不良ということで、五代氏一人が気を吐いている。


 豹頭王グインを主人公に、多くの登場人物が複雑な人間模様を描くグイン・サーガ。本巻では、(1)グインの正妻でのちに「売国妃」とまで言われた皇女シルヴィアの逃避行、(2)ゴーラ王イシュトヴァーンの実子ドリアン王子誘拐事件と、それを追う小イシュトヴァーン・スーティの冒険、(3)突如反旗を翻したケイロニア選定候ディモスが統治するワルスタットでの異変に対するグインの介入、そして(4)竜人ヤンダル・ゾッグによって魔都へと変貌したミロク教聖都・ヤガでの魔導師たちの戦いの4つのシーンが、シーンを入れ替えつつ描かれている。特に(3)については直接グインが事件に介入することで事態は急速に改善。長らく続いていた(4)ヤガでの魔道戦争もパワーバランスが崩れ、ヤンダル・ゾッグ側の体制崩壊により終局を迎えつつある。特にヤガでの魔道戦争は栗本氏の「見知らぬ明日」にて中断されていたエピソード。物語の円環(の一つ)がようやく閉じることとなったという意味において感慨深い。一方で、ヤガ編を発端としてあらたなエピソード(具体的にはヤガを脱出したスーティが、弟であるドリアンを救出に向かうお話)が立ち上がっているなど、作品全体としてはまだまだ終わりそうにない。


 当初は2名による執筆ということで間髪を入れずの続巻を期待していたのだが、現在は1名体制、しかもグインの作品世界を正確に再現するため多くのアドバイザが考証に協力しており、現在の刊行ペースは年に2冊程度とかなり苦労している様子。願わくば五代氏も体調をくずされないよう、シリーズ加速に向け宵野氏の早い復帰を望むところだ(2018.12.01)

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