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2018年7月

2018年7月31日 (火)

07/31 【聴】 No Sounds are Out of Bounds / The Orb, Octave|Ultra-Vybe(OTCD-6451)

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 近年はAlex PatersonとThomas Fehlmannのユニットで活動。 「アンビエント・ハウス」の創設者でありトランスやサイケデリックなど多くの派生ジャンルを生み出したThe Orbの 最新作が本アルバムとなる。Roger Eno, Jah Wobble, Hollie Cook, Guy Prattほか多彩なゲストミュージシャンが参加、これまでの彼らの音楽遍歴が垣間見える総集編的なアルバム。全14曲。

 モータリックなビートと、たゆたうような美しいメロディが特徴的な「アンビエント・ハウス」。アンビエントミュージックを提唱したBrian Enoからは「アンビエント」を標榜したことでかなりの不興をかったものの、彼らの音楽は常に本質的な部分で進化を続けている。 1988年のユニット結成から現在に至るまでに15枚のアルバムをリリース。チルアウトなアンビエント、ケミカルでエッジの効いたトランス、そしてダウンビートなレゲエなどなど様々な音楽を取り入れ、変容を重ねている。 本作はこれらの音楽要素を全て取り込んだ「全部入り」なアルバム。ヴォーカル曲ありインストあり、ハウスありレゲエありとなんでもありな内容だが、全体としてはしっかりと彼らの音楽、「最新型のアンビエント・ハウス」に仕上がっている。 「全部入り」「なんでもあり」などと書くとどこか節操のない、ベテランアーティストのお遊びととられそうだが、亭主はこのアルバムにThe Orbらしさをしっかり感じるし、そのサウンドからは彼らが培ってきた豊かな音楽体験が伝わってきて、聴くほどにワクワクしてしまう。多くのベテランアーティストたちが第一線を退き、忘れ去られていく中で、彼らの音楽は常に変容を重ねながら最新型へとアップデートされているのが、The Orbというユニットの凄まじいところだ。(2018.07.06)

2018年7月27日 (金)

07/27 日々雑感

 先日、CASIOがデジタルカメラの製造を中止したというニュースが流れた。


 CASIOといえばデジタルカメラの草分けQV-10の大ヒットで知られるメーカだ。大学の先輩のHさんがCASIOに就職し、QV-10を買ったと大学の食堂に見せびらかしに来たことがあって、その時は「はあこんなのが出たんですか」とあまり心を動かされなかったことを覚えている。


 これまで感光板やフィルムに焼き付けていた映像が、CCD素子を介してデジタルデータとして保存できるようになった、というのは実は破壊的なイノベーションなのだが、当時の亭主にはそのすさまじさが全く理解できなかった。


 なぜ破壊的なのかといえば、デジタルカメラという発明が、その後デジタルカメラの息の根を止めてしまうことになるからだ。


 デジタルカメラは、それ単独ではいわゆるフィルムカメラの代替としてしか機能しない。一世を風靡した写メールですら「トイカメラ」に準じる画質で、カメラの地位を揺るがすようなものではなかった。


 ところが、デジタルカメラがスマートフォンに搭載されたことで、パワーバランスが入れ替わる。デジタルカメラの機能が準パソコンであるスマートフォンに搭載され、ネット回線を通じて、TwitterなどのSNSへと投稿された瞬間、スマートフォンのカメラ機能が、デジタルカメラを上回った。


 これまでデジタルカメラが優位とした画素数や画質ではなく、画像をネットに投稿して他者と経験を共有する機能が、デジタルカメラとスマートフォンのカメラ機能のパワーバランスをひっくり返したのだ。


 思い返してみれば、デジタルカメラの発明が発端だった。しかし結果的にデジタルカメラはその役割をほぼ終え、スマートフォンがその後釜に座ってしまった。スマートフォン、ネット回線、SNS。デジタルカメラとはおおよそ相いれない要素が、結果的にデジタルカメラの息の根を止めてしまった。


 もし先読みに優れた(将棋でも囲碁でも良いが)達人がいて、デジタルカメラの誕生する場所に居合わせたなら、やがてデジタルカメラが自らの「映像がデジタルデータとして保存できる」という機能によって市場から駆逐されることを予見できただろうか。

2018年7月25日 (水)

07/25 日々雑感

 過日に開催されたという高校の同窓会の記念誌が、父親から送られてきた。なんでも自宅に郵送されてきたそうだが、亭主は同窓会のために開設されたというサイトのアンケートフォームに、現住所を書いている。なぜそちらの情報を使わないのか、現住所に送ってこないのかと不審に思っている。


 亭主は、もともと同窓会の企画そのものを不審に思っていた。同窓生から集める会費が高額で、おそらくどこかの企画会社が絡んだ「同窓会ビジネス」なのだろうと勘ぐっていた。詐欺を承知で会費を支払ったが、記念誌が送られてきたので、同窓会は本当に執り行われたようである。同窓生といっても知らない顔と名前ばかりで、懐かしいよりも「誰だこいつら」という気持ちのほうが強い。クラスでも学年でも(良い意味でも悪い意味でも)アウトサイダーだった亭主にとって、同窓会はどこか遠い国で執り行われる、盛大だが得体のしれない国家的宗教行事に近い。


 記念誌は、一通り目を通した後本棚にしまった。知った顔も見えたが、なんとなくバツが悪い。シゲシゲと覗き込むのも失礼な気がした。ポップなレイアウトになにやら同窓生たちの近況が書かれていたが、特に感想もなかった。ああ、最近の「同窓会ビジネス」はこんな演出をするのだなという感想を抱いたくらいだった。


 以前中学の同窓会に参加した際、どうしても参加しようとしない人がいたと、同窓生の一人がぼやいていたのを思い出した。おそらく亭主は、「どうしても参加しようとしない人」の一人になったのだろう。意固地になっているといえば、そうなのだろうが、意固地の発端は「同窓会」というベタに懐かしいイベントを商材化することへの違和感であり、アウトサイダーな亭主の心にも少しはある「懐かしさ」を商材化されたことへの反感である。


 ひらたくいえば、同窓会なんぞは、クラス単位で、その場のノリで、気の利く誰かがちゃちゃっと周りに声をかけてやれば良いのだ。気の置けない仲間と酒を飲む、それで十分ではないか。

2018年7月24日 (火)

07/24 【聴】 3 / Sweet Robot Against the Machine, Better Days|Columbia(COCB-54263)

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 テイ・トウワの個人プロジェクトSweet Robot Against the Machine(SRATM)が、砂原良徳、バカリズムの3人組ユニットとして復活。夏帆、吉岡里帆らがゲスト参加、今風な女性ヴォーカルとバカリズムのシュールなギャグとを組み合わせたなんとも不思議なエレクトロニカのアルバムが本作となる。全10曲。Amazon予約特典はアルバム中2曲の別バージョンが収録されたCD-R。


 うーん、なんとも微妙なアルバム、というのが第一印象。ギャグをメインに据えた「お笑い系」アルバムはこれまでにも様々なアーティストが試行していて、しかし明確に成功した事例というのは実は少ない。 ラジオ番組から派生しハイセンスな音楽とシュールなコントを組み合わせた「スネークマンショー」、コミックソングの体裁を踏襲した嘉門達夫のアルバム、あるいはシリアスな楽曲とコントとが交互に現れる「サーヴィス(YMO)」などは顕著な成功例だが、さらに多くの失敗例が背後に死屍累々横たわっている。亭主も失敗例は数多く耳にしていて、手元に所有しているアルバムも少なからずある。


 どんなアルバムが成功で、どんなアルバムが失敗か、事例を細かく分析するのはダルいのでザックリと省略するが、アルバム「3」はどう贔屓目に見ても成功の部類とは言い難い。


 「3」を成功の部類とは言い難いと評価する理由は「ギャグにウェイトが置かれすぎている」からだ。バカリズムのシュールなギャグは初回こそ楽しめるものの、2度、3度と繰り返し聴くうち飽きてきて、なんともいえないダルな雰囲気がアルバム全体から漂い始める。テイ・トウワ、砂原良徳という国内エレクトロニカの大ベテランがトラックメイキングを担当したにもかかわらず、ギャグの添え物的な扱いになっているのが一番の不満である。これまでのテイ・トウワのアルバムの曲とどこが違うのかわからない。いや、かれらが参画するユニットはPupaにせよMetafiveにせよ、どれも同じような曲調・音色・構成で、まるで進化の歩みが止まってしまったかのようだ。


 テイ・トウワといえばかつて今田耕司をフィーチャーしたKoji1200、Koji12000というアルバムをリリースしていて、ゲテモノと評されつつも亭主の中ではかなり高評価だった。今田耕司のヴォーカリストとしての素養も手伝って、バブル崩壊後の廃墟に突如立ち上がった異形のモニュメントという感じがお気に入りだった。対する「3」は、ギャグのインパクトが大きすぎる。ギャグに飽きれば、残るはインパクトに乏しい伴奏(!)だけである。 (2018.07.17)

2018年7月22日 (日)

07/22 【硬】 Denon Envaya DSB-250BT-BKの修理

7/12に修理に出したDenon Envaya DSB-250BTが、サービスセンターから戻ってきた。


戻ってきたと思いきや、新品が送られてきた。


故障の原因は書かれておらず、新品を送るので様子を見てほしい、とだけ書いた修理票がついていた。こちらとしては正常に使えれば文句はない。早速2度目の開封、iPhoneとペアリングしYoutubeなどを再生。正常動作を確認した。音質もなかなかで、音楽を楽しく聞くことができる。とはいえ亭主がこのスピーカで楽しむのはもっぱらYoutubeの映像、お笑いとかYoutuberのトークなので音質を問う場面はあまりないのだけれど。


充電の不具合で動作不安定だった先代機、不安定で仕事にならないと妻に不評を買い、結局修理後は当方が使っている。新品はバッテリーも持つのであちこち持ち歩いている。現在はノートラブルだが、信頼できないと妻は寄り付かない。妻は別の方法で音出しする予定。亭主はEnvayaでまったりとAマッソ(Youtube公式チャンネル)のコントを聴いている。

2018年7月21日 (土)

07/21 Samsung SSD 860EVO(500GB)

さて何から書いたものか、報告すべき/ブログに書きとめるべき事柄に事欠かない今日この頃である。


この日、亭主がPCを起動したところ、常駐していたCrystal Disk Infoがアラームを発した。SSDの信頼度が下がっているという。このところの殺人的な暑さで、以前導入したPlextor(Cドライブ、256GB)が破損したかと思ったのだが、信頼度が下がっているのはなんと2017年1月に導入したIntel SSD5(Dドライブ、480GB)であった。購入して1年半もたっていない。そんなことがあるのだろうか。


Crystal Disk Infoのモニタ画面を見てみると、たしかにIntelのDドライブの信頼度が97%に低下している。1ヶ月ほど前に見たときには98%だったから、ここひと月で1%劣化したことになる。セクタが破損しており、代替セクタが使われているという。Crystal Disk Infoの機能である履歴グラフによれば、今年の1月に信頼度がスコンと下がっていた。他のドライブ(CドライブのPlextor、Gドライブの東芝製外付けHDD)は不具合なしだというのに、Intelのドライブのみ不具合を連発している。


97%という数値が深刻なのか、それとも軽微なのかはよくわからない。が、警告が出たことは真面目に受け止めなくてはならない。


すぐさまPC-Depotに出かけ、代わりとなるSSDを購入。今回は少し迷ってSamsungのドライブを購入した。型番は860EVO、容量は500GB。急を要する話であるので値段は不問とする。自宅に戻り、SamsungのドライブをDドライブに、IntelのドライブをEドライブに割り当てて、データをそっくり移動した。2時間半ほどでほぼすべてのデータの移動が完了した。


「ほぼすべて」といったのは、読み取り不能なファイルが移動できなかったからだ。


CDからリッピングした曲が3曲、メールの添付ファイルが一つ、破損していた。添付ファイルはバックアップからサルベージしたが、曲についてはCDからもう一度リッピングし直すこととした。移動できず、IntelのSSDにぽつねんと残るファイルをしみじみ眺めつつ、なるほどSSDの故障とはこういうものかと思う。なかなか迷惑な不具合である。大量のファイルに埋もれて、人知れずアクセス不能なファイルがぽつぽつと発生する。サルベージ可能ならばよし、できないならば永遠に失われる。バックアップの重要さをいまさらながらに痛感した。


それにしても1年やそこらで不具合が多発するとは・・・暑さのあまり保証期間内だとIntel SSDにクレームをつけるのを忘れたが、まあよいとしよう。

2018年7月16日 (月)

07/16 カンチレバー細すぎ!さん逝去

 朝方、彰篠宮さんからカンチレバー細すぎ!さんが亡くなったとの連絡があった。


 彰篠宮さんによれば、昨年10/6頃に脳卒中で倒れられ、意識不明のまま10/28にお亡くなりになられたのだという。高血圧の持病に悩まされていたとお聞きしていた。以前は年賀状をいただいていたが、あるときから返信がなく、お体の具合がよろしくないのではないかと気にかかってはいたのだが―――。突然の訃報にただただ驚くばかりで言葉もない。


 カンチレバー細すぎ!(以下カンチ)さんとは、2ちゃんねるのピュアオーディオ板でお話ししたことをきっかけに親しくさせていただいていた。自宅には年に数回お邪魔してオーディオ談義に花を咲かせたほか、オフ会の際にはあちらこちらとお供させていただいた。本職がライターということで様々な事柄に造詣が深く、議論にあってはオピニオンリーダーであると同時に周囲への配慮を忘れない、まさに「みんなの兄貴」的存在であった。


 亭主が結婚して以降は疎遠となり、ながらく無沙汰が続いていた。震災の際にはオーディオシステムの復旧にご苦労されていたという。積もる話がたくさんあるなかで、いつかゆっくりとお話ししたいと思っていた。

 まだ50代、ご家族を残しての早すぎる死になんと言葉をかけてよいものかわからない。本当に、やりきれない思いでいっぱいである。謹んでお悔やみを申し上げたい。

2018年7月15日 (日)

07/15 【聴】 へたジャズ! 昭和戦前インチキバンド1929-1940 / V.A., ぐらもくらぶ(G10035)

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 戦前の日本。海外からなだれ込む「洋楽」にインスパイアされた日本の演奏家・歌手たちが、こぞって新たなジャンルへと挑戦した。本アルバムは戦前の1929年から1940年代に、当時のマイナー・レコード会社からリリースされたジャズ(と思われる)音源を、「ヘタ」という観点からセレクトした、いわば「ワースト・アルバム」。ジャズとは名ばかり、いろいろな部分が不味いことになっている全23曲を、音楽評論家である毛利眞人氏がナビゲートする。


 いわゆるレトロな作品を、時代遅れだからという理由だからで無碍に哄笑し、貶めるような行為は亭主自身あまり好まない。当時と現在とではあらゆる状況が異なっているので、当時の作品を鑑賞するのならば、聴き手もまた当時の状況に思いを馳せて聴くべきであろうとおもうからだ。エヴァ―グリーンな音楽は、それが聴き手にとってのソウル・ミュージックでない限りはなかなか存在しない。無理解や知識のなさを棚に上げて、レトロな作品をネタにするというのは、音楽ファンとしてあまりにもリスペクトが足りないとおもうのだ。


 ただ・・・本アルバムに限っては、たしかにいろいろな部分が不味いことになっている。「演奏が不味い」こともあるし、「歌唱が不味い」こともある。「アレンジが不味い」ことも、「録音が不味い」ことも、さらには「センスが不味い」こともあって、全編に応じて始末に困る内容のアルバムとなっている。聴き手にリスペクトが足りない前に、なぜこういう音楽が録音されたのか。まずもってそこに理解が及ばない。解説によればこれら音楽は、「マイナー・レコード会社」からリリースされたいわゆる二軍扱いのアーティストの作品なのだという。演奏がメタメタなのも、ドラムを無視してメロディが走りまくるのも、歌詞の出だしのタイミングを間違えたりするのもすべては「二軍」たる所以なのだろう。どうしてジャズに「ホイヤ!」という合の手が入るのか。いろいろ勘違いした演奏を聴いていると、無性に最近のジャズのアルバムが聞きたくなる。当時に思いを馳せる前に、いたたまれなくなって現代へと逃避してしまう。魅力も魔力もなく、ただあるのはなぜこんな下手な演奏を録音し、あまつさえシングルで売ろうとしたのだろうという疑問ばかり。こんないたたまれなくなるアルバムは本当に久しぶりだ。(2018.07.11)

2018年7月14日 (土)

07/14 【聴】 The Essentials / Jack Johnson, Brushfire Records|Universal(UICU-1299)

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 ハワイ出身、サーファーとしても知られるシンガーソングライター、Jack Johnsonのベストアルバム。2001年にデビュー、大量消費社会やショウビズとは距離を置き、自らの家族と仲間、ハワイの自然、そしてサーフィンをこよなく愛しつつ、ゆったりとした音楽活動を続けている。本アルバムはこれまでに発表した7枚のアルバムから17曲、未発表のリミックス曲1曲を追加した全18曲を収録。なお今年はフジロックへの出演も予定されているという。


 テレビから流れてきた"You and Your Heart"に心惹かれ、アルバム"To the Sea"を購入したのが亭主のJack Johnson事始め。独特な価値観とオーガニックな音楽観に惹かれ、以降彼のアルバムは1stから最新までずっと愛聴している。ギターと、彼自身のヴォーカルからなるゆったりとしたポップス、世の争いや憂いや、様々なストレスから解放されたサウンドが気に入って、疲れたときなどはかならず彼の音楽を聴いているくらいだ。彼の音楽には変化球とか外連味とか、あるいは奇をてらった部分がいっさいない。アルバムを重ねてもぶれることのない彼の音楽に対するスタンス、音楽観に亭主は絶大な信頼を抱いている。もちろん、その曲には社会批判や、人生における悲しみや苦しみなども歌われていて、曲によっては心にチクリとする部分もある。だが、彼にとって人生がゆったりとした大きなうねりであるのと同様に、彼の曲もまた大きなうねりであり、曲のなかで歌われる悲しみや苦しみは波打ち際で弾ける泡のようなものである。いや、泡のようなものでなくてはいけないと歌っているように、亭主には感じている。亭主にとって彼の音楽は癒しであり、解毒剤である。この感覚はアルバムを重ねても全く変わっていない。


 なお、今回亭主は、日本語盤を購入している。全曲歌詞入りのブックレットと、日本語訳付きの解説が同梱されている。解説はこれまでのオリジナルアルバム、および収録曲に対するかなり突っ込んだ解説となっていて読み応えがある。アルバム・曲が作られた経緯が細かく語られているので、ファンならば読んでおいて損はない。(2018.07.06)

2018年7月13日 (金)

07/13 Tekwind WP004退役

サブマシンとして使っていたTekwindの省スペースPC、WP004-BKを一旦退役とした。

理由は割と簡単で、使い所がなかったからだ。

当初は、タブレットPCと同じ使い方、すなわちちょっとしたスキマ時間にPCを立ち上げ、楽しむという使い方を構想していた。消費電力がタブレットPCなみ、冷却ファンやHDDなどの可動部がないため、つけっぱなしにしてインターネットを見たり、掲示板を読んだりしていた。

ただ、とにかく動作が重い。

技術計算や大きなマクロを実行しているわけでもなく、オフィスやオンラインゲームなどの重いプログラムを使っているわけでもないのに、とにかく動作が重いのだ。掲示板になにか書き込もうとIMEを起動すると、5秒くらい逡巡したのち文字が表示されるという有様である。通常動作からすでに重いのでは、進んで使う気になれない。2年ほどメインマシンと並べて使っていたが、意を決して机の上から片付けてしまった。机の上に2セットあったキーボードとマウスが1セットとなり、すっきり清々しい気分になった。

WP004にはIntel Atomプロセッサ(1.33GHz)が搭載されているが、そもそもはタブレットやスマートフォン向けに製品企画されたプロセッサである。一般的なPCでの利用は荷が重いらしく、たとえば高機能エディタであるAtom(同名である)などはマシンスペックを満たさないという理由からインストールすらできない。Youtubeやブラウザも使えるには使えるが、ソフトがタブレットやスマートフォン用にチューンされていないからか、あまり快適とは言えない。もっともそれでも満足して使っている人もいるので、あとは個々人の感じ方、使い方によるのだろう。

ひとつだけ言えるのは、現在個人ユースの計算機において、圧倒的なCPUパワーや広大なメモリ空間、大容量の記憶領域を贅沢に使うことができるのはせいぜいPCくらいなのだ。スマホもタブレットも、また広義には個人ユースの計算機である家庭用ゲーム機も、限られたCPUパワーやメモリ空間をやりくりして性能を発揮しているいわば「専用機」である。WP004もまた専用機の位置付けにあたるのだろうが、亭主にとっての「専用」が見つからなかったこと、PCの汎用性を有するどっちつかずの仕様だったことが、WP004退役の大きな原因といえるだろう。

2018年7月12日 (木)

07/12 【硬】 Denon Envaya DSB-250BT-BKの故障

3月に購入していたDenonのBluetoothスピーカ、Envaya DSB-250BTの調子が悪く、サポートに相談した結果修理することとなった。
具体的には、
  • 電源が入らない。ただしUSBケーブル経由ならば通電し、iPhoneの音をスピーカから出すことができる。
  • 常に充電がカラの状態である。上に書いたUSBケーブルを挿すと、電池残量のインジケータ点灯するが、すぐに満充電となってしまう。満充電となっても電源は入らないし、再度充電を試みるとカラの状態に戻ってしまう。
  • 電源を入れると盛大なポップノイズが出ることがあった。
サポートセンタにこれらの不具合を伝えたところ、おそらく充電池の故障であろう、送付先を教えるので着払いで送ってほしいとのこと。明確な診断、てきぱきとした対応に、不具合対応とはいえ気持ちよく相談することができた。
どれほどで修理が完了するか、うっかり聴くのを忘れていた。まあともかく楽しみに待つこととしよう。
留守中は同じくBluetoothスピーカ、JBL Charge 3を使う予定。こちらも良い音がするが、インターフェースには不満が多く、個人的にはDenonをおススメしたい。

2018年7月 7日 (土)

07/07 【聴】 The Pool / Jazzanova, Sonar Kollectiv|Ultra-Vybe(SKCDJ350)

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 Kompost, Sonar Kollectivなどのレーベルを主宰。Alex Barck, Claas Brieler, Jurgen van Knoblauch, Stefan Leisering, Axel Reinemerの5人からなるDJ、プロデューサ集団がJazzanova。これまで3枚のアルバム、1枚のリミックスアルバムをリリースしてきた彼らが10年ぶりのニューアルバムをリリースした。クラブ・シーンの第一線で常に活躍する彼らの、新たな到達点。全12曲。


 クラブ・ジャズのイノヴェイターとして知られ、ドラムンベースやハウスなどの分野を横断してきたJazzanova。本作ではそんな彼らのクリエータ・キャリアをさらに広げる、バラエティ豊かなサウンドを指向する。M1は1stアルバム"In Between"収録の"L.O.V.E. and You & I"のパート2として制作された"Now"。ラッパーのOddiseeを起用、巧みに構成されたサンプリング・サウンドの間をOddiseeのライムが縫うように進み、気が付くとM2 "Rain Makes The River"へと移っているというなかなか凝った構成。M2のヴォーカルはRachel Sermanniである。曲ごとに異なるヴォーカリストをフィーチャーし、色鮮やかに仕上げる手腕は、なるほどプロデューサ集団のJazzanovaらしい。 (普通のアーティストの場合ヴォーカルや楽器が固定されるのでどうしても曲全体が同じカラーに染まりがちだ)。


 特筆すべきは本アルバムが、Jazzanovaの10年間の活動の集大成であるとともに、まったく新しいジャンルのサウンドへの入口となっている点だ。具体的にはM6 "Slow Rize"、もっとわかりやすいのはM9"Heat Wave"を聴くと良い。これまでブレイクビーツなどで追及されてきた複雑なドラム・ブレイクが極端にシンプルになり、ベースラインとほぼ同時に連打されている。ひと昔前のスパイ・サウンドにもあった少々あざとい、野暮ったいブレイク、しかしこういう「あざとい」サウンドが次世代のスタンダードになっていくことを忘れてはいけない。Roni Sizeがアルバム"New Forms"で示したこてこてのドラムビーツ、あるいはもっと卑近に、一時期ディスコで大流行したオーケストラヒットの連打による「頭の悪い」レイヴ・サウンドなどは、多くの人々の耳に届き、眉を顰められながらもしっかりと次代のスタンダードとなっている。亭主の大好きなKing Brittがフィラデルフィア・ハウスで示したビートに近いが、こちらはリズムが単純だけに、味が濃く感じる。新しいサウンドというのは少々味濃いめくらいがちょうどいい。そのうちポップ・ミュージックへと変貌していくにつれ味が薄く、無難になっていくに違いないのだから。(2018.06.24)

2018年7月 3日 (火)

07/03 【聴】Utopia / 山中千尋, Blue Note|Universal(UCCJ-9215)

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 群馬県桐生市出身。現在はNY在住のジャズ・ピアニスト山中千尋の最新作。脇義典(Bass)、John Davis(Drums)のおなじみのトリオ編成により、往年のクラシックの名曲がジャズ・アレンジとして登場する。全12曲だが構成が凝っており、実際には15曲を12曲に織り込んだ形となっている。限定DVDにはMV3曲を収録。


 これまでにも多くのカヴァー・アルバム、スペシャルアルバムをリリースしてきた山中さんだが、本作はカヴァーの極み、クラシックやポピュラーの名曲のアレンジを試みている。知る人ぞ知る曲をマニアックにカヴァーするのではなく、誰でも知っている曲をポップに、ノリ良くアレンジするのが本作における山中さんのスタンディングポイントだ。レナード・バーンスタインの"Mambo"は舞台ウェストサイド物語のカヴァー、ガーシュウィンの"Rhapsody In Blue"やスクリャービンの「ピアノソナタ第4番」、武満徹の「死んだ男の残したものは」などなど、聴けば「ああ」と思い当たる曲が目白押し。楽器もピアノだけでなく、フェンダーローズ、ハモンドオルガン、シンセ等を駆使。ジャズにとらわれない自由な発想と徹底したエンタテイメント精神がアルバム全体を華やかに彩る。そのポップさに、コンサバなオールド・ジャズ・ファンが聴いたら卒倒するかもしれない。(2018.06.22)

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