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2018年7月 7日 (土)

07/07 【聴】 The Pool / Jazzanova, Sonar Kollectiv|Ultra-Vybe(SKCDJ350)

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 Kompost, Sonar Kollectivなどのレーベルを主宰。Alex Barck, Claas Brieler, Jurgen van Knoblauch, Stefan Leisering, Axel Reinemerの5人からなるDJ、プロデューサ集団がJazzanova。これまで3枚のアルバム、1枚のリミックスアルバムをリリースしてきた彼らが10年ぶりのニューアルバムをリリースした。クラブ・シーンの第一線で常に活躍する彼らの、新たな到達点。全12曲。


 クラブ・ジャズのイノヴェイターとして知られ、ドラムンベースやハウスなどの分野を横断してきたJazzanova。本作ではそんな彼らのクリエータ・キャリアをさらに広げる、バラエティ豊かなサウンドを指向する。M1は1stアルバム"In Between"収録の"L.O.V.E. and You & I"のパート2として制作された"Now"。ラッパーのOddiseeを起用、巧みに構成されたサンプリング・サウンドの間をOddiseeのライムが縫うように進み、気が付くとM2 "Rain Makes The River"へと移っているというなかなか凝った構成。M2のヴォーカルはRachel Sermanniである。曲ごとに異なるヴォーカリストをフィーチャーし、色鮮やかに仕上げる手腕は、なるほどプロデューサ集団のJazzanovaらしい。 (普通のアーティストの場合ヴォーカルや楽器が固定されるのでどうしても曲全体が同じカラーに染まりがちだ)。


 特筆すべきは本アルバムが、Jazzanovaの10年間の活動の集大成であるとともに、まったく新しいジャンルのサウンドへの入口となっている点だ。具体的にはM6 "Slow Rize"、もっとわかりやすいのはM9"Heat Wave"を聴くと良い。これまでブレイクビーツなどで追及されてきた複雑なドラム・ブレイクが極端にシンプルになり、ベースラインとほぼ同時に連打されている。ひと昔前のスパイ・サウンドにもあった少々あざとい、野暮ったいブレイク、しかしこういう「あざとい」サウンドが次世代のスタンダードになっていくことを忘れてはいけない。Roni Sizeがアルバム"New Forms"で示したこてこてのドラムビーツ、あるいはもっと卑近に、一時期ディスコで大流行したオーケストラヒットの連打による「頭の悪い」レイヴ・サウンドなどは、多くの人々の耳に届き、眉を顰められながらもしっかりと次代のスタンダードとなっている。亭主の大好きなKing Brittがフィラデルフィア・ハウスで示したビートに近いが、こちらはリズムが単純だけに、味が濃く感じる。新しいサウンドというのは少々味濃いめくらいがちょうどいい。そのうちポップ・ミュージックへと変貌していくにつれ味が薄く、無難になっていくに違いないのだから。(2018.06.24)

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