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2018年4月 3日 (火)

04/03 【読】 「翔けゆく風―グイン・サーガ142―(五代ゆう、ハヤカワ文庫)」

「翔けゆく風―グイン・サーガ142―(五代ゆう、ハヤカワ文庫)」

 グイン・サーガ続編プロジェクト第142巻。五代ゆう氏と宵野ゆめ氏という二人の作家が交互に執筆、正編を進めるという本プロジェクトだが、宵野氏の体調がすぐれないとのことで脱落、前作同様に五代氏が続巻を書き連ねている。次巻も五代氏が担当とのこと、ちなみに年間2冊というペースで刊行されており、個人的にはシリーズ完結を危ぶんでいる。果たして亭主が存命のうちに完結するのだろうか。


 愚痴はさておき、第142巻。本作では大きく二つのストーリが進行する。一つ目はゴーラ王イシュトヴァーンによって殺害されたゴーラ宰相カメロンの遺骸を抱き、故郷ヴァラキアへ帰還せむとするドライドン騎士団、マルコとその一行の物語。かつてはイシュトヴァーンの道連れとして旅を重ねたマルコであったが、カメロンが殺害されたのちはゴーラから離反、仲間とともにヴァラキアへと逃避行を続けている。復讐心に燃えてヴァラキアのある沿海州地方へと入ったマルコら一行を待ち受けるのは、ケイロニア王グインのもとを離れて魔導士修業をしているはずであった見習い魔導士アッシャと、その師であるパロ宰相ヴァレリウス。旅に病んだヴァレリウスを助けたマルコらは、投宿先でもう一人の客人と出会うことになる。それは、パロ王妃として嫁いだものの体内に魔太子アモンを宿し、なかば狂乱のうちに生国へと戻っていたアルミナだった。


 二つ目は、竜王ヤンダル・ゾッグによって魔都と化したミロク教の聖都・ヤガを奪還すべく奔走する、ゴーラ騎士ブランの一行。ヤガ最深部より二人の老僧を救出、魔道生命イグ・ソッグとノスフェラスの魔導師ババヤガを味方につけたブランは、白魔導師イェライシャの助力を受け同じく虜囚となっていたパロの学者ヨナ、スーティの母親フロリーとの合流を果たす。さあこれから反撃開始、ヤガに巣食う魔導師や大導師らをケチョンケチョンにとっちめようという段階になったにもかかわらず、二人の老僧がなんだかんだと文句をタレはじめ、これがなかなかうまくいかない。面倒くさいだの自分の仕事ではないだのミロクの教えに背くだのと御託を並べる二人のジジィをどうしたらよいものかと、ブランが頭を抱えることになる。五代氏も、このジジィどもには手を焼いているようで「スーパー魔道ジジィ大戦はまたしてもおあずけ」などとあとがきに書いているが、不思議と不快な感じはしない。むしろ飄々とした老僧たちの会話に苦笑しつつ、これまで離散していた仲間達が徐々に集まりはじめ、大きな流れとなっていくことにわくわくしている。五代氏によれば、この巻が一つのターニングポイントとなるそうだ。原作者である栗本薫氏の絶筆となった「見知らぬ明日」から続くヤガ篇の結末が徐々に近づいているということだろうか。(2018.04.03)

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