« 03/21 日々雑感 | トップページ | 03/22 【硬】 Denon Bluetoothスピーカ Envaya DSB-250BT-BK »

2018年3月22日 (木)

03/22 【聴】 Year Book 1985-1989 / Ryuichi Sakamoto, Commmons(RZCM-86486-90)

IMAGE

 坂本龍一の全作品を網羅するYear Bookシリーズから、1985~1989年の作品を集成したCD-BOXセットが本作。全5枚組。


 教授の様々なお仕事のなかから、ちょっとした作品を集めアルバム化したCDが多かった中で、本作品は特に異色、異形のサウンドに彩られている。Disc 1は映像クリエータのラジカルTVとコラボレーションした"TV War"の6曲。 茨城県筑波郡(現在のつくば市)で開催された科学万博のイベント"EV TV"の第2部として制作されたもので、現代音楽とも、記録映像ともつかないラフスケッチのようなサウンドが特徴的。 ちょっと聞きには後年発表した現代オペラのサウンドトラックに近いものがある。


 Disc 2は六本木インクスティックでゲリラ的に開催された、シークレット・ライヴの様子を収録したもの。坂本龍一、Bill Laswell、近藤等則、Carlos Alomar、山木秀夫というメンバー構成で、 即興のジャムセッションが楽しめる。いずれも百戦錬磨のメンバーである。演奏のレベルは非常に高く、とくにBill Laswellのうねるベースがゴキゲンで、極上のオルタナ系・フュージョン系サウンドが楽しめる。 一方で教授のカラーは希薄となっており、(カクトウギ・セッションもそうだったが)完全に裏方にまわっているあたりは不満ものこる。


 Disc 3, 4には如月小春と劇団「NOISE」による現代劇「マタイ1985~その人は何もしなかった」の様子を全14シーンに渡って収録。「マタイ1985」は、イエス・キリストの受難を現代社会の暗部と組み合わせたもので、社会風刺的なメッセージ性が強い。 個人的にはあまり興味がない内容。坂本龍一は渡辺香津美、高橋悠治、三宅榛名とともに劇中音楽を担当している。


 最後にDisc 5は、お待ちかねの小品集。サンディー&サンセッツやDavid Sylvian、如月小春らへの提供曲、Bill Laswellと山下洋輔とのセッション曲、アルバム「未来派野郎」への収録が断念された曲などが含まれる。 特に「未来派野郎」未収録となった曲"Futurista"は(解説にはクレイジー・キャッツを思わせるラップ曲とあるがどこを聴いているのか)The Art of Noiseの作風にそっくりで、 なるほど当時はこんな曲が当たり前のように作られていたのかと感慨深い。面白いがThe Art of Noiseを意識しすぎていて、オリジナルアルバムに収録するには不向きだろう。 またBill Laswell、山下とのセッション曲"Chasin' the Air"は疾走感があって良いが、どこのアルバムに含めるかは迷うところ。良くも悪くも、アルバムに入れるにはキャラが立ちすぎな曲ばかりのようだ。(2018.02.27)

« 03/21 日々雑感 | トップページ | 03/22 【硬】 Denon Bluetoothスピーカ Envaya DSB-250BT-BK »

聴(軟)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 03/22 【聴】 Year Book 1985-1989 / Ryuichi Sakamoto, Commmons(RZCM-86486-90):

« 03/21 日々雑感 | トップページ | 03/22 【硬】 Denon Bluetoothスピーカ Envaya DSB-250BT-BK »

2020年7月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
フォト
無料ブログはココログ