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2018年1月

2018年1月30日 (火)

01/29 【聴】 Love & War Now! / 泯比沙子 + Nasca Car, Nasca Car Recordings(NSR-004)

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 ナゴム/Captainレコード界隈ではミン&クリナメンのヴォーカルとして有名。「博多の狂乱娘」などとありがたくもなんともない二つ名を抱き活動していた泯比沙子(みん・ひさこ)と、Transonic界隈で妙な存在感を放っていたエレクトリックバンド・ナスカ・カーの共演作。ナスカ・カーとしては3年ぶりのフルアルバム、泯をヴォーカルに迎えたどうどうたる作品だが、アルバムの説明はなぜか「企画盤」とある。泯の狂気と、ナスカの狂気、二つのエネルギーが出会うことで出来上がったパンクロックの作品。全11曲。


 パンクロックなどという名前でまずは形容してみたものの、全体的には非常にバランスの取れたロックのアルバム。ジャンルもロック、パンク、テクノ、ポップスなど多岐に渡り、しかも完成度はどれも高い。攻撃性の高い歌詞、しかし泯のヴォーカルはただ荒々しいだけ、というわけではなく、コケティッシュだったりイノセントだったりと曲ごとに趣向を変えている。まるで全盛期の戸川純を思わせる懐かしい歌い口に、亭主などは青春時代を思い出しおもわず涙ぐんでしまった(というのは言いすぎだが)。パンキッシュな曲が終わってふっとポップス系へと移る瞬間の安堵感は、ある種の癒しでもある。こういう緩急含めた構成はかつてのインディーズではあまり見当たらなかったりする。


 ところで、1980年代が戸川純活躍する¥enレーベルの時代、1990年代が泯の活躍するナゴムやCaptainレコードの時代とするならば、実はその歌い口は時代を連続した「直系」のそれでもある。サウンドが似ているのは当然といえば当然なのだが、それをあえて今(2018年)という時代にぶつけてくるあたりがナスカ・カーの戦略なのだろう(2018.01.22)

2018年1月24日 (水)

01/24 【聴】 From the Heavens / Gouryella, Flashover(Flashover CD4)

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 Ferry CorstenとDJ Tiestoによるユーロトランス/ダッチトランスのプロジェクトGouryella(グリエラ)の最新アルバム。2016年にFlashoverからリリースされたもので、これまでのヒット作がごっそり収録されたベスト盤でもある。1999年にシングルリリース、大ヒットを飛ばしたWalhallaのほか、Gouryella名義ではGouryella, Ligaya, Tenshi, Anahera, Nebaなどを収録(いうまでもなくいずれもヒット作だ)。さらにFerry Corsten個人の名義としてDrum's A Weapon, Voema, Follow You、スペインのトランスDJ・Dimension(本名Borja Iglesias Touceda)も1曲参加している。全12曲。


 亭主はユーロトランス/ダッチトランスにあまり詳しい方ではないが、それでもFerry Corsten/System F/Gouryellaの熱烈なファンである。きっかけは2000年頃にオランダ・アムステルダムを訪れた際に巨大レイヴInnercityの存在を知ったから。レイヴを主宰するFerry Corstenがリリースしたコンピレーションの出来がこれがまたすさまじく、亭主はこのコンピにヤられてしまったのだ。残念ながらアムステルダムには仕事の関係で行っていたため、Innercityを楽しむことはできなかった。しかしその時のアムステルダム市街はトランスの音楽に満ち溢れていて、その荘厳なサウンドに亭主はすっかり魅了されてしまった。時代を下って現在、当時からは19年が経過しているが、改めて聴いてもその素晴らしさは変わらない。トランスというととかくサイケデリックでドラッギーな方面ばかりが注目されるが、ユーロトランス/ダッチトランスの美しさ、現代版聖堂音楽とでも形容できそうな荘厳さ、完成度の高さにはもっともっと注目が集まってもよさそうだ。(2018.01.20)

2018年1月21日 (日)

01/21 【聴】 Radio Heaven / Radio Heaven, Ki/oon|SONY(KSC2-10)

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 かつて一世を風靡したラジオ番組「スネークマンショー」の桑原茂一と伊武雅刀が制作したオムニバス形式のシュール・ギャグアルバム。1992年リリース。全38トラック。ゲストアーティストとしてヤン富田、秋吉満ちる、電気グルーヴが参加している。


 YMO世代にはおなじみの「スネークマンショー」。ラジオは未聴でも、その後発売された「ピテカントロプスの逆襲」ほか数枚のアルバムは聴いたことがある、という人は多いだろう。桑原、伊武、そして小林克也の3人が織りなすシュールでアダルト、そしてラジカルなギャグは、当時の青少年に多大な影響を与えている。いわゆる表のメディアにおけるお笑いがツービートによって大きく変化したように、アンダーグラウンドのメディアにおけるお笑いは、スネークマンショーによって大きく変化したと言っても過言ではない。セックス、ドラッグ、そしてアナーキズム。ビートルズに端を発するフラワー世代のヒッピーイズムは彼らによってギャグへと昇華し、国内ニューウェーヴ・ムーブメントのメイン・コンセプトとしての役割を果たすことになる。


 ―――って、何言ってんだかよくわかんないんですけど。


 さて、そんな「スネークマンショー」が、そののちに2つに分流されると誰が想像しただろう。一方は小林克也(とザ・ナンバーワンバンド)を中心とする「スネークマン・ロック・ショー」の流れ。もう一つは本作の桑原・伊武による「ブルーフィルム」~「ラジオ・ヘブン」の流れ。前者も、また後者も「スネークマンショー」の流れであるシュールでアダルト、ラジカルな路線を踏襲しつつ、しかし決して交わることのない、独自路線を進んでいた。ただ―――うーん、どちらも流れもオリジナルにあったインパクトはいまひとつで、妙に社会風刺が効いている一方でドラッグやアダルトな話題に固執していて、はっきりいって「古臭い」。当時の栄光と方法論にこだわりすぎているのだろうか、亭主などは全く楽しめなかった。


 それでは亭主がなぜ本作を買ったのか、といえば、やはりそれでもどこかに期待を寄せていたからだろう。今聞けばなにか得るものがあるかもしれない、齢経れば感じるものがあるかもしれないと思って聞いては見たが、はっきりいって以前と同じ感想を抱いただけであった。もうひとつ期待していた電気グルーヴの参加も、2曲、それも10秒程度と物足りなかった。(2018.01.15)

2018年1月20日 (土)

01/20 日々雑感

夢の中でよく見る景色がある。

景色にはいくつかのパターンがあるが、街並みが圧倒的に多い。夢に現れる市街地や街道筋は、亭主がかつて住んでいた浦和市や、高校の頃通学していた伊那市の街並みに少し似ている。似ているが、そっくりそのままではない。むしろ実際とはあきらかに異なると言っても良い。

夢の中で見る景色は、亭主がまったく見知らぬ土地の風景であるにも関わらず、亭主の中では「良く見知った景色」として認識されている。まるで夢の中にもう一つの世界があり、夢の中の亭主がそこで暮らしているかのようだ。まったく見知らぬ景色なのに、亭主はそれを良く知っていると思い込んでいる。「デジャヴ(既視感)」などという現象が夢の中で起きていて、しかし亭主はそれを疑うことをしない。夢の中で起こることを疑うことはできない。もしこれを疑うことができるならば、夢を見るひとは、自分がいま見ているものが夢であることを認識し、夢の特性である「非現実性」と「想像力」をフルに発揮して夢の中で自由に行動できるようになる。具体的には空を飛んだり、好きだった人に告白できたりする。

若いころの亭主は、夢の中で自由に行動することができた。浪人時代、受験勉強という現実のストレスからいっときでも逃れるため、夢の世界に逃れようとした。今は残念ながら、夢の世界で自由に行動することはできないし、夢に見る「見知らぬ土地の景色」にすら違和感を覚えることがない。ただ目覚めて、夢の内容を思い返してはあの土地は浦和市のあそこに似ていたとか、伊那市のあそこに似ていたと思いを巡らすことしかできない。

なぜ、浦和と伊那以外の景色が現れないのだろうと不思議に思うことがあるが、残念ながらそれに対する回答はいまだ見いだせていない。流れ者の亭主は、今住んでいる家にたどりつくまでに、様々な場所に暮らしてきた。だが、上に記した場所以外の景色を、亭主はとんと見たことがない。

2018年1月19日 (金)

01/19 【聴】 ACID TEKNO DISCO BEATz / 石野卓球, Ki/oon|Sony(KSCL-6299)

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 石野卓球の9作目となるソロアルバム。前作Lunatiqueから1年四か月という比較的短いスパンでリリースされれる本作は、TB-303の音色にこだわったアシッド・テクノ。全10曲。


 今年は、過去30年のソロ活動を振り返る8枚組CDのリリースも予定されている石野卓球。一貫したテクノへのこだわりは本作でもまったくブレることがない。ポップな作品は電気グルーヴの活動に寄せ、ひたすらハードなテクノを志向する彼の姿勢に恐れ入る。メジャーレーベルであるKi/oon SONYで、しかもしっかりと商業的結果を残しているあたりが、他のテクノアーティストと最も違う点だろうか。アシッド、テクノ、ディスコ。彼がこれまでこだわってきたジャンルが一つのアルバムにぎっしりと集約されていて、聴くほどにテクノへの愛がにじみ出す。"Kunoichi"というトラックに日本的な要素を含めてみたり、"RydoOn/雷曇"などとタイトルをYMOのRydeenにあやかってみたりとコンセプチュアルに遊んでいて、聴いていて楽しい。電気/石野卓球にシリアス成分は不要―――というわけではないが、30年のキャリアが醸し出すある種の脱力感、オジサン的要素がミニマルテクノのスピード感とあいまって、妙なテンションのアルバムに仕上がっている。(2017.12.26)

2018年1月17日 (水)

01/17 【聴】 Lost in the Humming Air -Music Inspired by Harold Budd- / V.A., oktaf|Kompact(OTLCD-1749)

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 Brian EnoのObscureレーベルからアンビエントの良作を発表。アンビエントのイノヴェイターの一人として現在も作品をリリースするHarold Buddの楽曲にインスピレーションを受けた14人のアーティストによる共作集。参加アーティストはDeaf Center, Loscil, Martin Fuhs, Biosphere, Xela, Marsen Jules, Andrew Thomas, Morika, Christopher Willits, Taylor Deupree, Rafael Anton Irisarri, Porn Sword Tobacco, bvdub & Criss Van Wey。


 本作はどうやらHurold Buddの作品にインスパイアされたオリジナル作品のようである。楽曲の傾向は大きく二つ、一つは現代音楽風、もう一つはエレクトロニカ風に分けられる。現代音楽風は主として前半に集められていて、音数少なめ、透明な持続音(ピアノなどの生楽器も含まれる)を奏でている。エレクトロニカ風は主として後半、音数が極めて多いのに加え暗騒音(というかホワイトノイズ)がバックに流れていて、茫漠としたサウンドスケープが表現されている。後者のサウンドの代表格がChristopher Willitsということになるだろうか。個人的にはどちらのジャンルも非常に面白く、また有名無名問わずクオリティの高いアンビエントとなっている。全般的に録音レベルは低めなので、たとえば車の中などでボリュームを上げて、環境音に浸るという楽しみ方をおすすめしたい(2017.12.25)

2018年1月16日 (火)

01/16 日々雑感

スマートフォンを目覚ましとして使っている。

当初はスマートフォンの標準機能である「アラーム」を使っていた。時間が来たら音楽が流れる。それだけ。目覚めに耳障りにならないよう環境音をアラームに使っていた。

ある日アプリストアに「睡眠を管理するアプリ」があることを知り、Sleeptimeなるアプリを導入した。2015年11月1日のブログ記事にも書いたように、Sleeptimeはスマートフォンのセンサを利用し、その人の眠りの深さを測定してくれるのだ。

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しばらくは気に入って使っていたが、あるテレビ番組で、もっと優れた睡眠アプリがあることを知った。眠りの深さを測定するのはSleeptimeと同じだが、眠りの深さから、その人が最も目覚めやすい瞬間にアラームを鳴らしてくれるという。アプリの名前はSleep Cycle。

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たとえば5:00に起きようとしたとき、Sleep Cycleは4:30から5:00までのあいだで、もっともその人が目覚めやすいタイミングでアラームを鳴らしてくれる。実際に試したところ、たしかにその瞬間に目覚めている。あまりに自然で、まるで狐につままれたようである(画面では右端が目覚めたタイミング)。5:00きっかりには起こさない。タイミングが合えば4:30に起こすこともある。しかし無理やり起こすわけではないので不快でない。

もう一つこのアプリが面白いのは、睡眠中のいびきを録音していることだ。画面に「いび」とある時間帯にいびきをかいていることがわかるほか、その時録音された音声を確認することもできる。亭主の場合、いびきというよりも「音の大きな寝息」のようである。周囲にどれだけ迷惑をかけているかが分かる。

睡眠ソフトも進化している。第1世代がスマホ標準の「アラーム」だとしたら、睡眠の深さを測定するSleeptimeは第2世代、睡眠の深さから起床タイミングを計ってくれるSleep Cycleは第3世代なのだろうか。

2018年1月15日 (月)

01/15 【聴】 MANHUMAN / 電気グルーヴ, Ki/oon|SONY(KSCL-6300-1)

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 電気グルーヴ最新作。2018年1月よりNetflixで配信されるアニメ"DEVILMAN crybaby"のテーマ曲"MAN HUMAN"のシングルが本作となる。バージョン違いを含めた3曲に、2017年7月ストリーミング配信されたライブ映像を収録したDVDが同梱される。


 アルバムの意匠はMan Machine/Kraftwerk、主旋律はRydeen/YMO、そして曲調はシンプルかつオールドスクールな4つ打ちテクノ。アニメのことは良く分からない。アニメの主題歌としてはちょっと地味か。ライブ映像は最新作"Tropical Love"から4曲、「人間と動物」から2曲、そして未発表曲が1曲。ストリーミングならではの距離感が楽しめる。(2018.01.09)

2018年1月14日 (日)

01/14 【聴】 A So We Gwarn / Dego & Kaidi, Sound Signature(SSCD12)

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 2000Blackレーベルからのリリースが特に有名。4 HeroのメンバーでもあるDennis McFarlaneことDegoと、ブロークン・ビーツのパイオニアでBugz in the AtticのリーダーKaidi Tathamが初めてコラボしたアルバムが本作。全14曲、今回はTheo Parrishが主宰するSound Singatureからのリリースとなる。


 ドラムンベース、ブレイクビーツ、あるいはブロークン・ビーツ。常に新しい手法を模索し続けるUKブレイクビーツ・シーンにあって、この2000Black界隈のサウンドはここ20年ほど異色路線を走り続け、しかもまったくブレていない。この界隈で亭主が特に推しているアーティストといえば、本作のDego、それにフィラデルフィア・ハウスの雄でありSYLK130を主宰するKing Brittのふたりなのだが、彼らのサウンドは決して表舞台に表れない反面メディアや流行に一切消費されていない。結果的に彼らのサウンドは常にシーンの傍流の、しかも最先端を走り続け、亭主のような変わり者を常に魅了している。


 で、今回のアルバム。彼らのアルバムをどう形容すれば良いか、しばらく思いめぐらしても見たのだが実は結構難しい。フィラデルフィア・ハウスといえばハウスの傍流と思われがちだが、メロディらしいメロディがなかったり、ピアノがベースラインを担当していたり、ドラムがプラトー状態を保ちつつビートを刻んでいたりとそれなりにクセも強い。しかも本作には本場シカゴ・ハウス的な(というかMasters at Work的な)豪奢なアレンジも含まれていて、マニアック一辺倒というわけでもない。さてそんなわけで、いったいどう説明したらよいものだろうか。(2017.12.25)

2018年1月12日 (金)

01/12 【聴】 People Music / i am robot and proud, 7 e.p.(epcd-085)

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 中国系カナダ人Shaw-Han Liemのひとりプロジェクト、i am robot and proudの2015年作品。コロコロとした可愛いエレクトロニカを指向してきた彼が本作で試みたもの、それは4人編成によるバンド形態だった。Liem(Synth, Piano, Drum Machine), Robin Buckley(Drums), Mike Smith(Bass), Jordan Howard(Guitars)の4人が奏でるは、これまでのi am~のカヴァー7曲。


 第1印象は、電子楽器を駆使したオルタナティヴ・ロック、だろうか。夭折したエレクトロニカ・アーティスト、レイ・ハラカミに捧げる"Touch/Tone"など、エレクトロニカの楽曲を果敢にバンド形式でカヴァーしている。オルタナと感じた理由はずばり、リヴァーブをかけまくったエモいエレクトリック・ギターによるものだが、原曲のトリッキーな構成(たとえば9小節をひとまとまりとした変拍子的な曲)をバンド演奏でそのまま再現しているなど、 雰囲気だけでは語れないテクニカルな部分、マニアックな部分も多々みられる。曲のアレンジやエフェクトに工夫した結果、楽器・編成の固定で陥りがちなワンパターンになっていることもない。正直こういうサウンドは亭主の好物とするところである。


 ところで電子音楽のバンドカヴァー、といえば、たとえばSquarepusherのプロジェクトであるとか、徳澤青弦・権藤知彦らによるanonymassのYMOカヴァーなどがある。いずれも原曲をしっかりと踏まえつつ、電子楽器が得意とする超絶テクニックの演奏を様々な方法で再現していてどれも素晴らしい。聴き手の想像を上回りつつ、しかししっかりと原曲に沿う演奏者たちの力量に賛辞を贈りたい。(2017.12.25)

2018年1月11日 (木)

01/10 【食】 ラーメン屋ようちゃん(チャーシュー麺、茨城県常陸太田市)

 「温泉に入りたい」と半ば口癖のように言い続けていたら、見かねた妻が「明日当たり温泉にでも行ったら」と言ってくれた。「昼間の犬の散歩は私が担当するから」と。

 いつもなら遠慮して出かけない亭主だが、この日ばかりはよほど疲れていたのだろう、留守を家人に任せて、常陸太田市にある「里美温泉保養センターぬく森の湯」に行ってきた。家からは車でおおよそ40分、亭主が会社に入った時分からちょくちょく通っているお気に入りの湯だ。

 「ぬく森の湯」は、この辺では珍しいアルカリ泉の温泉だ。pHは10.1、当時仕入れた知識によれば、国内でも2番目のアルカリ度を誇るという。もともとは里美村の温泉保養施設ということで誰もが気軽に立ち寄れるほか、休憩室や喫食設備も充実している。なにより、近いのに全国2位のアルカリ度という非日常感が味わえるのが良い。いわゆる「プレミアム感」というやつである。

 日曜日の開館10時に合わせて行ったということもあって、風呂にはゆったりと、広々つかることができた。湯の中で体をこすると、アルカリ泉特有のぬるぬるが感じられる。表皮がアルカリで溶けて、鹸化しているのだ。余分な表皮を落とすことであかすりの効果が得られる。要するにお肌がつるつるになる。格別美容を気にしているわけではないものの、日々の垢がごっそりと落ちた気がして、大変にリフレッシュすることができた。湯上りには自販機で牛乳を買い、名物である里美ジェラートを食べた。休憩所のテレビをぼんやりとみながら過ごす。幸せなひと時はあっという間に過ぎていく。

 昼頃になり腹が減ったので、近所にある「ラーメン屋ようちゃん」に行く。以前(といってももう記録に残っていないほどの昔だが)一度入ったことがあって、その際にもチャーシュー麺を注文した記憶がある。今回もやはりチャーシュー麺を注文。正統派醤油ラーメンに背脂をちょっと乗せてこってり感を演出した、実に堅実な味わい。麺のゆで具合、歯ざわりも良くあっという間に食べてしまった。

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 以前は醤油ラーメンなどありきたりで見向きもしなかった亭主であるが、店の実力か、それとも亭主自身の嗜好が変わったかオーソドックスながらも非常に美味に感じられた。「ぬく森の湯」に来たらまだ寄ろうと心に決めて、街道筋のラーメン店を後にした。

2018年1月10日 (水)

01/10 【聴】Async Remodels / V.A., Milan|Nextone|Commmons(RZCM-86410)

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 坂本龍一のアルバム"Async"を内外のアーティストがリミックスした作品。参加アーティストはOneohtrix Point Never、Electric Youth、Alva Noto、Arca、Motion Graphix、Fennesz、Johann Johannson、Yves Tumor、Survive、Cornelius、Andy Stott、Kukangendai。全12曲、7曲を1~2組のアーティストが重複してリミックスしている。


 今を時めくエレクトロニカ系アーティストが大集合した本作。リミックスの手法も様々で、端正ながらも個性豊かな作品へと仕上がっている。Alva NotoやFennesz、CorneliusはCommmonsレーベルでもおなじみのメンバー、そのほかのアーティストについては多少のコラボ経験はあるにせよ、リスナーにとっては新鮮な顔ぶれに感じられるだろうか。特に亭主が注目したのはElectric YouthによるAndataのリミックス。シューゲイザー風の内省的かつポップな作品へのアレンジが特徴的だが、ちょっと聴きには坂本さんの作品"Self Portrait"のメロディラインによく似ている。三つ子の魂というか雀百までというか、坂本さんの心象風景が感じられて亭主もおもわずジンときてしまった。最近注目のArcaのリミックスは、彼らしい繊細で歪んだエレクトロニカ。彼自身による高域に張り出すヴォイスが彼の内面の苦悩をつまびらかとする。(2017.12.25)

2018年1月 7日 (日)

01/07 【聴】 Diggin in the Carts / V.A., Hyperdub|Beat(BRDH038)

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 ダブステップのレーベルとしてBurialなど多くの有名アーティスト・実力派アーティストが所属するHyperdubより、音楽ファンに向けてコンパイルされたゲーム音楽集がリリースされた。監修はHyperdub主宰のKode9、ゲーム音楽史研究家のhally(VORC)。日本で制作されたゲームタイトル、ゲーム音楽34曲を収録する。


 正直言って、亭主はこのアルバムを買うかどうか迷っていた。いやAmazon.co.jpで注文した後、思い直して一度はキャンセルしたくらいなのだ。結局Tower Recordsで実物を見て購入したのだが、購入し、また実際に音楽を聴いてもまだ購入してよかったものだろうか悩んでいる。ゲーム音楽史研究家であるhally氏がどういう基準で選曲したのか、さっぱり理解できないからだ。


 収録されているゲームタイトルは、コズミックウォーズ、グラディウス、源平討魔伝、ソロモンの鍵、グラディウス2(MSX)、シャティ、ゴーファーの野望Episode II、モトクロスマニアックス、妖獣機甲兵ワードラゴン、飛装騎兵カイザード、XAK II、アクトレイザー、魍魎戦記MADARA、ワルキューレの伝説、メガパネル、QUARTH、ミズバク大冒険、タイムクルーズII、メタルブラック、メタルストーカー、幻影都市、スーパーロイヤルブラッド、ヴィクセン357、超次元竜ドラゴンガン、エスパードリーム2新たなる戦い、サンダーフォースIV、THE 麻雀闘牌伝、アルカエスト、ゴールデンアックス・ザ・デュエル、デザエモン、タロットミステリー、エイリアンソルジャー。いわゆるメインテーマに相当する曲はほとんどなく、ゲーム中のBGMばかりである。プラットフォームもアーケードだけではなく、ファミコンやメガドライブなどの家庭用ゲーム、MSXやPC-9801といったパソコンゲームの曲もある。シューティングゲームのほかにもアクション、パズル、カーレース、RPG、アドベンチャーなど様々であり、亭主がプレイしたゲームタイトルで言えば3タイトルしかない。要するに「知る人ぞ知る」曲ばかりを集めた、マイナー極まりないコンピレーションなのだ。hallyなる人物がどんな基準でこれら曲を選んだのか、一応ゲーム音楽ファン、古くからゲーム音楽を知る亭主ですらまったくわからない。アウトランやゼビウス、アサルト、ニンジャウォーリアーズやダライアス、ギャラクシーフォースといった、ゲーム音楽史において格別エポックメイキングな曲が一切含まれない。ここまでマイナーな曲ばかりを集めた理由は何なのかと亭主は何度も思いを巡らすが、まだ結論は出ていない。


 ただ一つ、hally氏はライナーノートでこのアルバムが細野さんが制作した世界初のゲーム音楽のアルバム「ビデオ・ゲーム・ミュージック」と同じ役割を担っていると書いている。音楽ファンが音楽ファンのために作った、ゲーム音楽のアルバム、それが本アルバムのコンセプトなのだそうだ。ゲームタイトルの知名度に関係なく、またゲーム内の世界観と関係ない曲をラインナップすることで、あえて「純粋な音楽」としてこれらマイナーな曲が持つ音楽性、曲としてのオモシロさに光を当てる試みだろうか。とはいえやはり亭主には、これら収録曲にカリスマ性や抗しがたい魅力を感じることができないでいる。中途半端にゲーム音楽を知る亭主の感じ方の問題なのだとは思うのだが・・・(2017.12.25)

2018年1月 5日 (金)

01/05 【聴】 Curao / Quantic & Nidia Gongora, TruThoughts(TRUCD347)

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 才人Will Hollandのプロジェクト・Quanticが、コロンビアの歌姫Nidia Gongoraをプロデュースした作品。彼女の出身であるコロンビアの伝統音楽と、Quanticによる正統派カリビアン・ビートが交錯した稀代の傑作。全18曲。


 かつてはシンセを駆使したハウス・ミュージック、エレクトロニカアーティストして知られていたQuantic。カリブ諸国のアーティストとのコラボをきっかけにカリブ音楽へと傾倒、ついにはコロンビアに移住してしまうというこだわりっぷりは、多くのアーティスト・音楽ファンを驚かせた。欧米諸国のアーティストが「ラテン・テイスト」な作品をリリースする中、米国出身の彼が生み出すグルーヴは現地音楽そのもの。オリジナルへの敬意と愛情に満ちた作品群は、彼のファンのみならずアーティストや評論家、メディアに絶賛されている。


 本作でフィーチャーしたNidia Gongoraは、もともとはCanalon de Timbiquiというグループのヴォーカリスト。その歌声とコーラスによるハーモニー(というか独特の和声を崩す歌唱法)は彼女のルーツがアフリカ音楽であることを言葉なしに、しっかりと物語る。(2017.12.10)

2018年1月 2日 (火)

01/02 日々雑感

最近サービスがローンチされた「いぬノート」に参加している。

愛犬とその飼い主を対象にしたSNS、それが「いぬノート」だ。普通のSNSとおなじく記事を投稿・共有、他の記事にコメントできるほか、困りごとをドッグトレーナーに相談できたり、マップで地域の様々な愛犬情報を入手できたりする。

「いぬノート」が面白いのは、SNSの機能が徹底的に犬に特化されている点だ。記事の名義は「犬」であり、「飼い主」の様子は投稿できない。投稿タグに「ようす」「ごはん」「運動」「うんち」などが選べ、犬の暮らしぶりが日々記録できる。「犬種」のタグがあり、自分の犬と同じ犬種の投稿を即座に見ることができる。多頭飼いに対応しており、たとえば亭主ならば「マハロ」「アロハ」「Qたろう」それぞれに記事を投稿・管理できる。

記事の名義が「犬」なのだから、飼い主の生活の愚痴や、仕事の話はいっさいない。SNSにありがちな商売っ気もない。とにかく、犬、犬、犬なのだ。SNSに参加する人間は基本的に「犬の飼い主」であり「犬好き」である(犬を登録せず、共有される犬の記事をただただ見ることも可能)。現在はまだまだ参加者が少ないようで記事のタイムラインもゆっくりだが、奇跡的にも非常に平和的、温かい雰囲気に包まれている。亭主も大変居心地が良い。

現在はiPhone専用、iApp Storeでのみ配信中だが、追ってAndroid版もリリースの予定とこと。
愛犬家の皆さんにはぜひオススメの楽しいSNSである。

2018年1月 1日 (月)

01/01 あけましておめでとうございます

20180101happynewyear
本年もよろしくお願いいたします。

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