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2017年10月14日 (土)

10/14 【読】 「騎士団長殺し・第1部・顕れるイデア編(村上春樹、新潮社)」

「騎士団長殺し・第1部・顕れるイデア編(村上春樹、新潮社)」

 前作「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」以来4年ぶりとなる村上春樹の最新長編。今回は2分冊のうち第1部を読了した。

 主人公は肖像画描きを生業とする一人の壮年画家。妻と別れ、1ヶ月近い放浪ののち小田原近くの山中にたたずむ山荘で暮らしている。かつては著名な日本画家の私邸であったという山荘での暮らし、自然に囲まれた悠々自適な生活は、ある男性からの肖像画の依頼によって徐々に変化し始める。

 まずは第1部、ということで作品全体の評価はまだまだこれから。村上作品に特徴的な語りかけるような文体、内省的な主人公を包む優しい世界観は「ハルキスト」などと呼ばれる熱烈なファンのみならず、亭主のような野次馬的読書人にとっても心地良い。全編通じての穏やかな日本語は、海外作品のケバケバしい(あるいはタドタドしい)翻訳文、あるいは前衛を標榜する日本人作家にありがちな破壊的日本語に疲れ果てた亭主にとって、村上春樹の作品は「読む癒し」となっている。

 ちなみに亭主は、作品タイトルである「騎士団長殺し」から、ファンタジックな作品、あるいはミステリ的な作品を想像していた。先の作品紹介からもわかるとおり舞台は現代、主人公は画家と、ファンタジーやミステリとは少し毛色が異なるかと思ったが・・・読んで見ると確かに内容は「騎士団長殺し」であり「顕れるイデア」であった。 「タイトル」と「内容」のミスマッチの解消、これもまた読書の楽しみの一つといえそうだ。(2017.10.14)

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