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2017年6月19日 (月)

06/19 【読】 「日本人の英語(マーク・ピーターセン、岩波新書)」

「日本人の英語(マーク・ピーターセン、岩波新書)」


 アメリカ、ウィスコンシン州出身の英米文学・近代日本文学研究者。現在は明治大学政治経済学部にて教授を務めるマーク・ピーターセン氏の1988年著書。英語を学ぶ・話す日本人が陥りやすい誤った英語の言い回しを解説した書。2016年3月には77刷を数えるなど、新書としては驚くほどのロング・ヒットを続けている。続編に「続日本人の英語」「実践日本人の英語」「心にとどく英語」など。


 著者が日本人の奇妙な英語に初めて触れたのは、彼が少年の頃。日本製の小さなトランジスタラジオに記された説明書、そこに書かれていた英語は、ネイティブには到底理解しがたい表現だったという。長じて日本にやってきた著者は、かつて氏が触れた奇妙な表現が依然として日本社会に蔓延していることを知る。冠詞や前置詞、動詞と副詞、関係詞などなどネイティブならば当然ともいうべき言い回しがなぜ日本人には難しいのかを豊富な例文と丁寧な解説で説明している。本書を読むと日本人の間違った英語が「受験の詰め込み教育」や「暗記専門の英語勉強法」などという単純な理由によるものではないことがはっきりとわかる。たとえば自動車は"get in"で、電車が"get on"である理由は歴史に由来し、使い分けは実に明確。ネイティブはその理由を理屈だけでなく、皮膚感覚として体得しているのだという。日本で英語を学ぶ人々がどれだけその理由を知り、皮膚にしみこませているのだろうか。もちろん、日本にはネイティブと同じ皮膚感覚を持って英語を駆使する人が多く存在するので、これが克服できない高い壁や深い溝であるということはない。だが、彼らがそれら壁や溝を学習によって体得したかといえば、いちがいにそうとは言えなさそうだ。


本書を読むと、冠詞や前置詞といった表現は、ビジュアルで説明する方が早いことが分かる。教本や英会話教室では学ぶことのできない、ビジュアルな英語世界を体験した時、英語と英語話者の気持ちが真に理解できるのではないかと、思えてならない。(2017.06.19)

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