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2017年3月15日 (水)

03/15 【読】 「隣り合わせの灰と青春(ベニー松山、幻想迷宮書店)」

「隣り合わせの灰と青春(ベニー松山、幻想迷宮書店)」

 ゲームライター/小説家のベニー松山が、「ファミコン必勝本(JICC出版)」で連載していたファンタジーRPG小説。パソコンRPGの傑作「ウィザードリィ~狂王の試練場」を題材としたオリジナル・ストーリが本作となる。今回は幻想迷宮書店よりKindle版として復刊されたものを読了した。JICC出版からの単行本は1988年、幻想迷宮書店のKindle版は2016年4月に発表されている。

 舞台は、ゲームと同じく狂王トレボーが治める城塞都市。地下に広がる大迷宮から、冒険者たちのパーティが帰還した。主人公である戦士スカルダがリーダーをつとめる善のパーティ、しかしその顔は暗くしずんでいた。迷宮最深部で敵の奇襲を受けた彼らは、パーティの最年長、マスターレベルだった魔術師シルバーを失ってしまったのだ。さらに悪いことに、城塞都市内の寺院にシルバーの遺体を運び込んだものの、寺院での復活に失敗、シルバーは永遠に帰らぬ人となってしまう。責任を感じたスカルダは、パーティのさらなる戦力強化を図るべく侍に転職。あらたな戦力である魔術師バルカンを加えた彼らは、迷宮最深部に潜む邪悪の魔導士・ ワードナからのアミュレット奪還を改めて誓う。

 パソコン版と同等の世界観、ウィザードリーを構成する様々な要素を巧みに組み換え、また再解釈して作り上げられたオリジナル・ストーリは、ゲームを楽しんだ当時のゲームファンにはただひたすらに懐かしく感じられる。昨今の派手な展開のファンタジー小説、コミックなどと比べれば地味な感じは否めないが、当時のゲームの雰囲気からするとこれくらい地味でも違和感がない。ワイヤーフレームで表現される迷宮、すべてテキストで記される戦闘シーン、そして最低限のテキストでしか説明しないストーリなどを知っているファンにとって、「絵」ではなく「活字」であることの意義は大きい。かくいう亭主もまたウィザードリィの熱心なファンであったが、本書を読んでも当時の雰囲気がまったく乱されず、むしろその雰囲気をなつかしさとともに大いに楽しんだ。(2017.03.15)

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