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2017年3月10日 (金)

03/10 【読】 Blue Giant 10, Blue Giant Supreme 1 (石塚真一、小学館)

「Blue Giant 10(石塚真一、小学館)」

「Blue Giant」というコミックがある。

「岳」などを手掛けた石塚真一氏の作品で、今日、単行本で第1部が完結した。

導入部はこうだ。

主人公は、仙台に住む高校生、宮本大。父親と兄、妹の4人家族で暮らしている。高校ではバスケ部に所属する彼がいま夢中になっているものは、サックス。兄にプレゼントされたセルマーのアルトサックスを携え、今日も彼は深夜の広瀬川河川敷でサックスを吹き続ける。

恩師との出会い、同じ志を持つ仲間との日々、そして恋。サックスと、ジャズを愛する一人の青年が、様々な人々と出会い、関わりながらジャズ・プレイヤーとして成長していく様がまっすぐに描かれている。

仙台~東京編である第1部は10冊で完結、時置かずしてヨーロッパを舞台にした第2部がスタートする。第1部最終巻と第2部最初の巻「Blue Giant Supreme 1」が今日届き、深夜に2冊を読み終えた。

はっきりいって、第1部最終巻で終わっていたら、立ち直れなかった。あまりにも衝撃的なラスト、急転直下な展開。これで終わりか、これでいいのかと、自問自答しながら最終巻を読み終えて、しばらく何もできなかった。

「Blue Giant」という物語は、コミックでありながら現実を鏡のように映す。現実は非情で、理不尽で、救いようがなく、どうしようもない。第1部最終巻に限らず、この物語にはそこかしこに、非情で理不尽なエピソードがちりばめられていた。だが、この物語の登場人物たち(それは主人公である宮本大に限ったことではない)はそんな非情な運命をものともせず、自身をただひたすら信じながら、前へ前へと進んでいく。運命に立ち向かう、その先頭にいるのが主人公である。最終巻では、主人公と、その仲間たちに最大の危機を突きつける。

そして世の多くのご都合主義的な漫画にあるような、まってましたとばかりの救いは、この漫画には、ない。

現実世界でよくあるように、多くの物語の始まりは困難から始まる。衝撃的なラストに半ば心折れた人間に、第2部もまたつらい物語だった。だが、ヨーロッパに渡った大は、困難にあっても前へ前へと進み続ける。困難の中でかすかな光明が見えたところで第2部第1巻は終了する。

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