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2017年2月10日 (金)

02/10 【聴】 I Love Brasil / Sarah Vaughan, Pablo(PACD-2312-101-2)

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 ニュージャージー州出身のシンガー。ジャズ、ポップス、R&Bなど多彩なジャンルで活躍し、世界的なシンガーとして名前を残すサラ・ヴォーンの1977年アルバム。ピアノにA.C.Jobimを迎えた本作では、ボサノヴァをメインとしたポップなナンバーを聴かせる。ヴォーカルに「ブラジルの声」「ブラジルの心」ともいわれるほどの国民的アーティストMilton Nascimento、ギタリスト・ヴォーカリストとしてラテン・グラミー賞の受賞歴にも輝くDori Caymmiらが参加。全12曲。


 ブラジルの超大物アーティストたちとの共演、彼らの本貫地たるラテン音楽に果敢に挑んだSarah Vaughan。超低域から高域までをカバーする圧倒的な声量は、ボサノヴァというジャンルをしっかりと掌握している。ボサノヴァ音楽に特徴的な、いわゆる「サウダージ=寂寥感」は影を潜め、パワフルかつソウルフルなトラックが並ぶ。その世界はポップス的であり、R&B的であり、ジャズ的でもある。本来のテイストを圧倒し、超大物アーティストたちと拮抗する彼女の実力は、聞き手にも圧倒的なパワーとして迫ってくる。有無を言わせない説得力がある。面白いことに、Sarahの声質と男性ヴォーカルの声質が非常に似ているうえに声域もかぶっていて、曲によっては二人の声が入れ替わるなどの趣向が用意されている。意識せず女性の声が男性に入れ替わっていたりする。うれしい不意打ちとでもいうべきか。


 ところで本作もまた「四谷いーぐる」の100枚に数えられ、ジャズ喫茶でのリクエストが特に多かったアルバムとのことである。当時はこのようなポップス的な、豪奢なアレンジの曲もジャズ喫茶で再生されていたということになる。ジャズ喫茶というところは、亭主が思っているよりももっと自由でおおらか、ノリの良い場所なのかもしれない。(2017.01.05)

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