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2016年10月31日 (月)

10/31 【読】 「東芝粉飾の原点-内部告発が暴いた闇- / 小笠原啓、日経BP社」

「東芝粉飾の原点-内部告発が暴いた闇- / 小笠原啓、日経BP社」

 雑誌「日経ネットナビ」「日経ビジネス」「日経コンピュータ」などの編集者を経て「日経ビジネス」の記者となった小笠原氏が、電機業界最大の闇といわれる東芝の巨額粉飾事件の顛末を追った書。2016年7月刊行。


 2015年3月、インフラ関連事業の工事進行基準案件で疑義が判明し、特別調査委員会、第三者委員会によって調査の手が入った東芝。7年間で1500億円以上の不正会計が発覚、当時田中社長、取締役8名が引責辞任することとなり、その後も大混乱に陥ったことは記憶に新しい。黒字を計上するはずだった2015年度は5500億円の赤字決算、1万人にもおよぶ人員削減、そして関連子会社の売却など、その影響は2016年にまで及んでいる。なぜ東芝は不正会計に手を染めることになったのか。東芝が赤字へと陥った原因はいったい何なのかがかなり生々しく記されている。(もともとミステリでもフィクションでもないのでネタばらしはOKだろうと書くが)発端は2006年、アメリカの原子力メーカ・ウエスチングハウスの買収にあるという。6000億円という相場無視の高値買収。だが、買収後もウエスチングハウスは赤字を重ね、本体である東芝をも傾かせる深刻さだったらしい。相場に、また投資家たちに知られまいとした田中社長ほか幹部らは、ウエスチングハウスの赤字を隠すための様々な不正経理の手段を考案したほか、各事業部門に「チャレンジ」なる無理筋な目標を与え、社員たちに極度の疲弊をもたらした。世間では「チャレンジ」なる言葉がまるでパワハラの定型句のように取りざたされている。この「チャレンジ」の出所こそが東芝である。


 本書では、東芝が不正会計に手を染めた経緯と、その後の経営再建の状況、さらには不正会計を見抜けなかった監査法人の企業体質などを克明に記している。情報の多くは社内からの内部告発であり、社長以下経営幹部のやりかたに大いに不満を持つ社員たちからの情報提供による。もちろん東芝は厳しい情報統制を敷いたようだが、手から水が零れ落ちるようにどんどんと漏れる。零れ落ちた雫が地面に描く模様、それは日本有数の大企業であり高度経済成長期をけん引した東芝にしてはあまりにお粗末な経営実態だった。

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