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2016年2月21日 (日)

02/21 【読】 「エッセイ集 微熱少年(松本隆、立東舎文庫)」

「エッセイ集 微熱少年(松本隆、立東舎文庫)」

バンド「はっぴいえんど」ではドラムと作詞を担当。その独自の作詞センスが脚光を浴びる。バンド解散後は太田裕美、アグネス・チャン、松田聖子らの作詞を手掛けるほか、自らプロデューサとしてあがた森魚、岡林信康らの作品を監修した氏が、プロデューサ当時の思いをつづったエッセイ集。1975年刊行、リットーミュージックからあらたに発足した「立東舎文庫」から復刻された。なお「微熱少年」には同名の小説もある。

「日本語はロックにならない」という定説を見事覆し、その後の音楽シーンに多大な影響を与えた「はっぴいえんど」。彼らが開拓した日本語ロックの卓越した言語センスは、ほぼすべて氏によるものだった、といっても過言ではない。本書では、そんな氏の作詞論・音楽論が日々の風景とともに記されている。小説「微熱少年」の主人公はニヒルではにかみ屋だったが、本書の松本氏はといえば、むしろクール。ビジネス的な判断と、音楽への理解とがバランスできる(細野氏いうところの)スーパーマンである。アメリカでの作詞活動、ソウル・シンガーのスリー・ディグリーズのプロデュースなどグローバルな音楽キャリアが読み手により広い視野を与えてくれる。文体が前時代的ではあるが、示唆するものは現代の音楽の状況にもよくあてはまる。

なお本書には氏が傾倒するソウル・ミュージックのディスクレビュー、氏の手掛けた詩も収録している。とくに「春街スケッチ」と題された詩の章にはますむらひろし氏の挿絵が使われていて本書が書かれた時代性が伺える。そういえば亭主もかつてはますむら氏の作品「アタゴオル」に夢中になった時期があったことを思い出した

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