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2015年12月

2015年12月31日 (木)

12/31 今年もお世話になりました

お世話になっております。亭主です。

本年もDomuya Portal(四季旬菜どむや改題)をご愛顧いただきましてありがとうございました。

2015年、皆様にとってどのような年であったでしょうか。

つらかったこと、悲しかったこと、様々な思いは時計の「12時の針」のこちら側へ残し、夢と希望をもって新しい年へと一歩を踏み出したいものです。

来年が皆様にとってさらなる飛躍の年になりますよう謹んでお祈りし、年末のご挨拶とさせていただきます。

2015年12月30日 (水)

12/30 積読通信

【英語】
「越前敏弥の日本人なら必ず誤訳する英文(越前敏弥、D携書)」
【フィクション】
「陽だまりの天使たち-ソウルメイトII-(馳星周、集英社)」
「星籠の海(島田荘司、講談社ノベルス)」
【音楽】
「細野晴臣録音術-ぼくらはこうして音をつくってきた(鈴木惣一郎、DUBooks)」
「新しい音楽とことば-13人の音楽家が語る作詞術と歌詞論(磯部涼・編、Space Shower Books)」

今年はとにかく冊数を1冊/週ペースとするようひたすら電車の中では本を読んだが、とにかく疲れた。結果的に乱読となり、印象深い本を見つけるまでにはいかなかった。

来年は無理せず、車中で休む時間もとりたいものだ。

2015年12月29日 (火)

12/29 日々雑感

2015年もあと二日余りで終わりを迎える。
この日は仕事納め。午前は事務手続きを含めた通常業務、午後は会議や打ち合わせに出たのち、職場の納会(茶話会)に参加した。

職場の茶話会は、軽食やおつまみを食べながら定時くらいまで酒を飲むのが慣例となっているのだが、自家用車で通勤している亭主はウーロン茶や緑茶を飲んでいる。なぜかは知らないが以前同じ職場だったSさんが茶話会に乱入、スタートから異様なテンションで盛り上がっていた。ただ、亭主はといえば9月くらいから続いているめまいが一向に良くならず、立っているのもキツイ状態。しばらくは会場で緑茶を飲みながら雑談していたたが、定時のチャイムがなったのをきっかけにオフィスに戻り、ほどなく帰宅した。

家に戻ったあとはしばらく犬たちと遊ぶ。ただ、やはりというかめまいは治まらない。妻ともどもコタツの横に倒れたきり、1時間ほど動けずにいた。

日頃がんばっているつもりは全く無いのだが、おそらくがんばっている、無理をしているのだろうと勝手に結論付けた。休んでないのだろうから辛いのだろう、休めさえすれば、多分復活するのだろう。

散歩のあとの風呂でも、風呂のあとのこの時間(ブログ書き)も、ほとんど意識をうしなった状態で動いている。

2015年12月27日 (日)

12/27 【聴】 若さ、ひとりじめ+10 / 加藤賢崇, Solid(CDSOL-1573)

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岸野雄一、清水俊行、中嶋勇二、伏黒信治らとともに東京タワーズを結成。ヴォーカリスト/ベーシストとしてナゴム、京浜兄弟社などから作品をリリース。個人の活動としては、その癒し系ヴォイスからナレーター、CMの語りとして活躍するほか、愛らしい犬のキャラクター「いぬちゃん」の作者としても知られる加藤賢崇のソロアルバム。1991年リリース、本作は「はれハレナイト」などとともにSolid Recordから20数年ぶりに再発された。原曲をカラオケ・ライブバージョンとしたボーナストラック10曲入り、全21曲。ゲストアーティストとしてEXPO(松前公高、山口優)が参加している。

そもそもは歌謡バンドとしてゆる~く活動していた東京タワーズ。そのキャリアは1981年あたりから始まるそうだが、実際にメディアにまとめられたのは10年後の1991年とのことである。本作は10年間の活動のごく一部、ただ全体として聴いてみると「歌謡」という大きな枠が見て取れる。自堕落な歌詞とお間抜けなバッキング、そして彼自身によるゆる~い歌声が、聴き手を心地よい脱力へといざなう。「はれハレナイト」もそうだったが、この頃のインディーズの芳醇さ、バラエティの豊かさには本当に驚かされる。

ちなみに「はれナレナイト」にも収録されている「バーゲン」は、本アルバムでは2001 Versionを収録。ウクレレを使った軽快なアレンジ。

2015年12月23日 (水)

12/23 日々雑感

一昨日の深夜の話になる。

真夜中に、布団のなかからふと目が覚める。夜中に目が覚めるのは珍しいことではない。そのままじっと上を見ていたら、突然耳の奥で「ぎーん」と耳鳴りが始まった。強烈な耳鳴り。まるで金属製のワイヤとワイヤがこすり合っているような不快な耳鳴り。

10秒も立った頃だろうか、ぐらぐらぐら・・・と家が揺れ始めた。揺れが収まると耳鳴りも治まった。

次の日Googleで「地震」「耳鳴り」で検索してみたところ、実に多くのサイトで地震の前兆として耳鳴りが起きるという報告がなされていて、どうやら亭主の耳鳴りもこれの一種だったようである。地震の前、あるいは地震の最中に地底で発生する電磁波が耳鳴りの原因だと、サイトには記載されていた。耳鳴りの有無で地震を予知する人もいるそうだ。

亭主の場合、地震の直前に耳鳴りが起きていたので予知ではなく、そもそも地震と耳鳴りの関係についても充分説明されたものも無いのでこういう宏観現象も真面目に分析していない。そんなわけでここではただ事実のみを挙げておく。

2015年12月21日 (月)

12/21 【聴】 Farewell Holiday! / De De Mouse, Not(NOT0011)

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遠藤大介のソロ・プロジェクト、De De Mouseの最新作。アジア的な民族音楽と攻撃的なブレイクビーツとの組み合わせを得意とするデデ氏にあって、本作は新境地、まるでディズニー映画のサウンドトラックのような陽気で、ドリーミーな作品に仕上がっている。全11曲。

子供の声をサンプリング、短い音素の組み合わせによりヴォーカルへと仕上げる作風はこれまでと変わらず。ただし本作ではアジア系の音階やコブシをあえて使わず、古き良き時代のアメリカのアニメーション、ヨーロッパの童謡のようなサウンドへとアレンジしている。ブレイクビーツ/ダンス・ミュージックの要素をあえて廃したあたりは新機軸だろうか。おそらくDJ/クラブイベントではダンス・チューンの楽曲へと仕上げてくるに違いない。ついでにダンス・バージョンのアルバム(あるいはシングル)をリリースしてくれるに違いない―――ちょっとカマをかけすぎか。

ジャケットのデザインはFinal Fantasyのイラスト、挿絵でも有名な吉田明彦氏。これまでにデデ氏の3rdアルバム"A Journey to Freedom"のデザインを手がけており、今回再登場となる。中世ヨーロッパをイメージさせる古風な絵柄は本作のコンセプトと見事に一致、よく見れば馬の頭には道先案内人であるデデ氏の愛らしいマウス姿も見て取れる。

2015年12月16日 (水)

12/15 天下一品で味がさねを食す

 この日は池袋に出張だったため、帰りに天下一品池袋店で「味がさね」を食べてきた。

 「味がさね」は「こってり」「あっさり」に続く天下一品第3の正式メニューである。店舗によってはこってりとあっさりの中間の味「こっさり」や、こってりスープを濃縮したまま使う「濃厚」などのメニューもあるらしいが、これはいわゆる「裏メニュー」。通ぶってお店の人から失笑をかわないよう、注文には細心の注意を払う必要がある。亭主のような小心者はそもそもこれら「裏メニュー」を頼む勇気がなく、いつもの「こってり」から勇気を振り絞り「味がさね」へと浮気するのが関の山だ。

 「味がさね」は、「こってり」のスープをベースに、極太の直麺、炒めた白菜と豚バラ肉をトッピングしたラーメンである。揚げたネギ、白ゴマ、辛みそ、にんにくなどが別に提供されるので、スープにこれら薬味を徐々に溶かしながら味の変化を楽しむのが「味がさね」の正しい食べ方である。力強い麺とこってりスープの組み合わせは「こってり」とはまた違った歯ごたえ・喉越しで、(やや大味だが)太麺ならではの満足感が得られる。白菜と豚バラ肉はラーメンの力強さに押され気味で、箸休めに近い。食べ進むうちに徐々に辛みそがスープに溶け、最後には味噌ラーメン風へと変化する。食べ始めと終わりでと味が変化することをセールスポイントとするラーメンは古今東西「味がさね」が最初ではなかろうか。亭主も以前からこの「時間経過による味の変化」には注目していたのだが、このメニューを食べた際に「やられた!先を越された」と思った記憶がある。

 この日は(昼をほとんど食べていなかったこともあって)「味がさね」の大盛りを注文、存分にその味を楽しんだ。初めてこの味を体験したのは宇都宮市郊外の末広町店だっただろうか。末広町店での最初の「味がさね」は緊張のあまり味を楽しむ間もなく完食してしまったが、今回はその味を充分に堪能している。厳しく評価するならば味のスジが一本通った「こってり」のほうが亭主的には好み。白菜や豚バラで味がボケるのはいただけないが、久しぶりの「味がさね」はよい気分転換になった。

 天下一品の麺といえば、細めでモチっとした「こってり」の麺が定番だが、太めの麺もまたうまい。この麺で、普通の「こってり」を食べてみたら美味いだろうか。もっとも、裏メニューを亭主が注文できるかは別問題だけれども。

2015年12月 9日 (水)

12/09 星座巡礼

夜、わんこたちとの散歩で、夜空の星を眺めている。

特に冬は空気が澄んでいる上に、オリオン座がちょうど東の空に上ってくるのだ。
オリオン座の有名な三ツ星は、左からアルニタク、アルニラム、ミンタカ。
三ツ星の左上はベテルギウス、右上はベラトリックス。左下はサイフ、右下はリゲル。
分かりやすい。

実は亭主、星座については全くの無知だったのだが、わんこたちを散歩していてなんとなく興味がわき、少しづつ星の名前を覚えているのだ。

オリオン座を基点に、あの星は、あの星はと辿っていく。まるで星星を巡礼しているようである。

サイフの左には、プロキオン。プロキオンの近くにあるのがゴメイザ。

ベテルギウスの左には、アルヘナ(これは覚えにくい)。らくだの首の焼印を意味するらしい。ふたご座γ星。

アルヘナのさらに左にある二つの星は、ふたご座のカストルとポルックス。

リゲルの右下には、シリウス。シリウスの少し上にあるのがムルジム(これも覚えにくい)。

ベテルギウスの上には、おうし座のアルデバラン。

アルデバランの左には、ナト(エルナトともいうらしい)。ナトからさらに左に明るく輝くのがぎょしゃ座のカペラ。

そんなところ。

星の名前を覚えてなんということもないが、なんとなく心が安らぐ気もする。わんこたちと一緒に、少しづつ覚えていったら、いつか夜空の全ての星を巡ることができるだろうか。

12/09 【聴】 Mutant / Arca, Mute|Traffic(TRCP-190)

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ベネズエラ出身のテクノ/ハウスアーティスト・ArcaことAlejandro Guersiの2ndアルバム。全21曲、うち21曲目は日本盤のみのボーナス・トラック。Arca自身はカニエ・ウェスト、ビョークなどのアルバムにも参加・プロデューサとしても活躍しており今もっとも時代の先端を行くアーティストの一人である。

前作"Xen"でハードコアなエレクトロニカを披露し世間をあっと言わせたArca。Einsturzende Neubauten、あるいはThrobbing Gristleあたりを髣髴とさせるインダストリアルな作風と、荘厳なアレンジは、インダストリアル/ノイズミュージックの新展開を予感させた。対する本作ではメロディに使われているシンセ音が徹底的に歪んでおり、前作にも増して「邪悪」という形容がしっくりくる。どういう精神状態のもとならば、こんな音楽を作り得るのだろうかと思いたくなる。ジャケット・デザインも、サウンドに輪をかけて「邪悪」。Jesse KandaデザインによるクリーチャーのCGはジャケットの内側にもたくさんデザインされている。まさしく異形なのだが、目をそらさずにはいられない凄みがあるあたりはサウンドにも共通している。

2015年12月 7日 (月)

12/07 【読】 「松武秀樹とシンセサイザー Moog III-Cとともに歩んだ音楽人生(松武秀樹、DU Books|Disk Union)」

「松武秀樹とシンセサイザー Moog III-Cとともに歩んだ音楽人生(松武秀樹、DU Books|Disk Union)」

シンセサイザー奏者として冨田勲に師事。多くの歌謡曲、ポップスを手がけ、Yellow Magic Orchestraのプログラマー「4人目のYMO」としても知られる松武秀樹氏が、自らの歩みを振り返った書。音楽論・シンセサイザー論、対談などを通じて、日本の音楽の過去と未来を俯瞰する。限定愛蔵版3000部。初回特典として松武氏の自著「たった1人のフルバンド」(1981年刊)の復刻版が添付される。

シンセ黎明期より、多くのアーティストのサポートとしてまた自らのプロジェクトLogic Systemとして数限りない作品を作り続けてきた松武氏。Moog III-Cをはじめシンセの歴史とともに歩んできた氏の言葉が、活字として読めるということだけでも充分に価値がある。残念ながら氏は物書きではなく、しかるに「読ませる」タイプの文章には程遠い。むしろコンピュータのマニュアルのような、あるいはちょっと立ち飲み屋などで交わす会話のような、こなれない文章。だがその文章の端々にシンセと音楽、そしてこれまで関わってきた人々への思いが伝わってきて、なんとも微笑ましい文書に仕上がっている。シンセを巡る日本のポップスの歴史、Yamaha,Roland,Korgなどシンセ設計者との対談、冨田勲氏との対談、砂原良徳との対談などなど、盛りだくさんの内容になっている。言うまでもないが、松武氏の作品に詳しいとより楽しめる。YMOに詳しいとさらに楽しめる。シンセサイザーに詳しければさらにさらに、思う存分に楽しめる。世の中にシンセサイザーに詳しい人というのがどれほどいるかはわからないが、楽しめる。

一方、復刻された「たった1人のフルバンド」はYMO人気が絶頂だった頃の本と言う事で、YMOおよびそのメンバーの裏話などがたっぷり収録されているほか、YMOの曲が出来上がる過程や、YMOのヒット曲をシンセで演奏する方法なども含まれていてYMOのファンブックとしての価値も高い。松武氏の人となりを語った多くのアーティスト(鮎川誠、鈴木慶一、スーザン、野呂一生などなど)のコメントも興味深い。1980年代らしいデザイン、いわゆるDTPソフトでは絶対に作りえないレイアウトにキワモノ感もある。ペイパーバックの安っぽい装丁は唯一のネックだろうか。愛蔵版ならばもう少しハードカバーを意識してもよかっただろう。

いずれにしても愛蔵版。ファンならば文句無く買いの一冊。

12/06 日々雑感(Amazonプライムでビデオを観る)

土曜日に理容クロサワに散髪に行き、店主のクロサワさんからAmazonプライムがなかなか楽しい、というお話を伺ってきた。


(亭主はすでに加入済みだが)Amazonプライム会員になり年間の会費を支払うと、送料が無料になるほか、PCで音楽、映画、テレビ番組などが無料で視聴できるらしい。タイトルはまだまだ少ないが毎日追加されており、有名なアルバム、映画タイトルもあるそうだ。


亭主自身ほとんど映画を見ず、音楽もほぼ聴きたいタイトルはCDないしLPで所有しているため、格別「見たい」「聴きたい」とも思わなかったのだが、話のネタにとテレビで放送され話題になっていたアニメを見た。登場人物はなかなか可愛いと思ったのだが脚本がメタメタ、たいして面白くもなかったため途中で止めてしまった。もう一本、これは以前から気になっていたアニメを見てみたのだが、古代の物語なのに時代考証がメタメタで、やはり見る気を失った。アニメならば30分程度で終わるかもしれないと思ったが、結局2本あわせても20分もたなかった。


映画ならば最低でも2時間はかかるから、自由時間である夜10時以降には見られない。結局、先日買ってきたCD"Mutant / Arca"を聴いている。音楽ならば、音楽を聴きながらほかのことができる。映画やアニメは耳と目に加えて、ストーリーを理解するため意識をそちらに振り向ける必要がある。亭主にはそれがリソースの無駄のような気がしてならないのだ。


ともあれ亭主もAmazonプライムを利用すれば音楽や映画を無料で視聴できることはわかった。アニメはいささか期待外れだったので、こんどは気になる音楽を聴いてみよう。


ちなみにクロサワさんは、メディアを持ち歩かずに済むのが便利なのだそうだ。

2015年12月 4日 (金)

12/04 【聴】 See you, blue / (((さらうんど))), カクバリズム(DDCK-1041)

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イルリメの鴨田潤、Track BoysのKenya Koarata(K404)、Crystalの3人によるシンセ・ポップ・バンド、(((さらうんど)))の2015年リリースの3rdアルバム。M8 「梔(くちな、と読むのだろうか)」は2ndに引き続き砂原良徳(まりん)が作曲で参加。さらにまりんはアルバムのマスタリングも担当している。

前作"New Age"に比べるといくぶんインパクトが弱まったというか、平常運転に戻ったと言うか、微妙に原点回帰した感のある(((さらうんど)))。ビートそのものはさらにバラエティ豊かとなった一方で曲の構成はシンプル、前作のようなサウンドトラック的な流れはみられない。もちろん、サウンドトラック的な流れが必ずしも良いと言うわけではないが・・・。青春真っ只中な鴨田の歌詞は相変わらず。ついつい聞き入ってしまう。

まりんが作曲を担当したM8は、予想に反したアンビエンティックなエレクトロニカに、鴨田のヴォーカルがオーバーラップする構成。なんとなく電気グルーヴの「虹」を思い出させる。

2015年12月 2日 (水)

12/02 【読】 「skmt 坂本龍一とは誰か(坂本龍一+後藤繁雄、ちくま文庫)」

「skmt 坂本龍一とは誰か(坂本龍一+後藤繁雄、ちくま文庫)」

編集者・インタビュワー。再生YMOに密着し、バンド再結成・アルバムリリースの一部始終をドキュメント化した"TECHNODON"を著すなど、独特の著作活動を続ける後藤氏が、長期にわたり坂本龍一に密着、インタビューした内容をまとめた書。1996年から1998年までの坂本氏の発言をまとめた書籍"skmt"と、2001年から2006年までの発言をまとめた"skmt2"を合本し、1冊の文庫本としている。特に"skmt2"は9.11、アメリカ同時多発テロ以降変わりゆくアメリカを、NY在住の坂本氏がつぶさにとらえたという点で非常に興味深い内容。

日々の坂本氏の発言・インタビューの内容を、散文調に連ねる構成。詩的であったり、独白であったり、インタビューであったりとそれぞれにフォーマットは異なる。日々の生活、子供時代の記憶、地球のこと、環境のこと、音楽のことなど様々な発言がそのときどきの氏の気分によって語られる。オビに「坂本龍一は、運動体である」と書かれているように、とにかく氏は考えるとともに、動く。その活動はいわゆる環境保護運動や反戦・非戦運動、PSE問題、地雷除去運動など多岐にわたる。もちろんコンサートやライブ、他のアーティストのコラボレーションやアルバム制作などの音楽活動も、活動のうちである。

面白いのは氏の音楽活動、制作する楽曲に、先に挙げた環境保護運動や反戦運動などのメッセージ性が一切含まれない点。氏は音楽活動を極めてニュートラルに、またピュアにとらえていて、音楽によって情念を表現しようとする一方、情念に余計なメッセージ性を含めることには消極的である。まるで右脳と左脳が完全に独立したかのような坂本龍一の2面性を、読者であるわれわれはある種の驚きとともに実感することになる。

そういえば氏は、中学生時代から学生運動に傾倒し、セクトに頻繁に出入りするなどもともと「運動」すること、「考え、行動」することに躊躇しない人物であった。環境を憂い、人類の行く先を憂う「運動体」としての氏の活動を、その時代背景とともに見守りたい。

2015年12月 1日 (火)

11/30 【聴】 New Age / (((さらうんど))), カクバリズム(DDCK-1031)

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イルリメの鴨田潤、Track BoysのKenya Koarata(K404)、Crystalの3人によるシンセ・ポップ・バンド、(((さらうんど)))の2013年リリースの2ndアルバム。M4 「きみはNew Age」にはアディショナル・プロデューサーとして砂原良徳が参加。前作からさらにレベルアップしたハイテンションのポップ・ミュージックを聴かせる。全10曲。

実を言えば亭主、M4 「きみはNew Age」のPVに惹かれ、(((さらうんど)))のアルバム3枚を一気買いした。爽やかなイントロにカッチリしたビート、そして曲中に入る胸のすくようなブレイク。鴨田潤のハイトーンなヴォーカルを彩るサウンドはいずれも極上で、何度聴いても飽きが来ない。他の曲も良いが格別M4が良い。調べてみたら砂原良徳がプロデュース/作曲に関わっていて、なるほどこのアレンジはまりんのものだったかと妙に納得した。夏向きなポップスは前作と引き続き。青春まっただなかの歌詞も前作と同じく。しかしサウンドの完成度は前作を大きく上回っている。

亭主はこの(((さらうんど)))の曲を聴いたとき、ジャンルは違うが口ロロを思い出していた。あちらはヒップホップをベースとしたテクニカルなポップス、こちらも鴨田はもともとヒップホップアーティストであり出自は良く似ている。歌詞の楽しさ、サウンドの美しさ、トリオ構成というところまで似ている。違うのは口ロロが様々な実験を繰り返しながらアルバムを重ねているのに対し(((さらうんど)))は1stアルバムよりしっかりと立ち位置を定めている点だろうか。

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