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2014年9月 2日 (火)

09/02 【読】 「考える生き方(finalvent、ダイヤモンド社)」

「考える生き方(finalvent、ダイヤモンド社)」

アルファ・ブロガーで、「極東ブログ」主宰。国際政治・宗教・言語学などに通じ、隠されたレイヤーから様々な事物を鋭く読み解くことに定評のあるfinalvent氏が、自身の半生を振り返った書。学生生活、起業、結婚、子育て、難病、そして学ぶこと、生きること、考えることについて淡々と記している。

50代も半ばを迎え、「爺」などという呼び方が徐々になじんできた感のある、finalvent氏。亭主は氏の「極東ブログ」をやまもといちろう氏のブログで知り、以降ずっと愛読している。政治や国際紛争、各種時事ネタを判りやすく解説する氏のブログはマネジメントが生業となりつつある亭主にとっては一般教養、大いに参考になっている。「極東ブログ」には時事ネタだけでなく、たとえば料理の話、書評、英語ネタ、あるいは日常生活の小ネタなどもちりばめられていて、たとえば英語の参考書の紹介があると、早速亭主もリンク先のAmazonから購入したりもする。ただ、氏自身がどのような人間であるかはブログにも詳細に記されておらず、以前から「謎の人」であった。

本書ではそんな氏の半生が、淡々と、平坦に記されている。ドラマチックな展開を期待してもおかしくないイベントの数々、しかし氏の書き口、語り口はあくまでも淡々、盛り上がることなく進んでいく。達観しているというか、諦念の境地というか、常に冷静なブログ記事が持ち味の氏らしい内容と、つくづく感じいる。もっとも、クライマックスが無いわけではない。(読み手の印象にもよるが)亭主などは氏が「多発性硬化症」を発症した部分を読んで、ああ、ここがおそらく氏の物語における最大の山場なのだなと、漠然と感じた。突然奪われた視覚、原因不明の病に対する恐怖、自らは、家族はどうなるのか―――。だが、氏はそんななかでもクールに徹する。自身の病気を分析し、日頃の生活から症状悪化の原因をつきとめ、なんとか病と折り合っていこうとする。その分析的でクールな態度に、むしろ明確な「生への執着」を感じたのは亭主だけではあるまい。

ブログのような短いテキストの集成ではなく、非常に密度の濃い、長いテキストで構成されているため本を読みなれない人にはちょっと厳しいかもしれないが、文章も、また構成もフラットなのでどこから読んでもいいし、どこで中断しても良い。氏が到達した「考える生き方」とはなにかに思いをいたしつつ、静かに読みたい。

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