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2014年7月23日 (水)

07/23 【読】 「ランドセル俳人の五・七・五(小林 凜、ブックマン社)」

「ランドセル俳人の五・七・五(小林 凜、ブックマン社)」

2001年5月、大阪生まれ。小学校時代に酷い虐めを受け不登校となった筆者が、8歳から11歳までの間にしたためた俳句をまとめたもの。虐めの苦悩、四季折々の自然の風景、あるいは人々との交流などが、小学生らしい斬新な視点によって詠まれている。全78ページ。なお本書には筆者の母親ら関係者による経緯の説明、エッセイなどを含む。2013年4月刊行。

俳句と出会った筆者が、新聞への投稿・入選を経て、俳句を自らの自己表現の場と定めた経緯が詳細に記されている。事なかれ主義を通した学校側との対立、同級生らによる陰湿な虐めなど地獄のような日々から逃れた筆者。だが、学校の外側にははるかに広く、おおらかな世界と人々が待っていたのだという。小学生という枠をはるかに超えた人々との交流、学校生活では決して味わうことのできないヴィヴィッドな体験は、彼を着実に成長に導いている。斬新な視点とヴィヴィッドな感性によって彩られる俳句の数々、しかし一方でオーソドックスな俳句のフォーマットをもしっかりと継承している。練達な言い回しに小学生ならざる才能を感じる。 虐めの日々を詠った俳句が多いのは、彼自身の心の傷の深さを反映してのものだろう。彼の置かれた境遇に思いをめぐらしつつ、興味深く読むことができた。

筆者の句のなかから、特に亭主が心に残った句を、いくつか書きとめておく。

「ぬかるみに車輪とられて春半分」
「煌煌とまた煌煌と月見どき」
「携帯の音かき消して蝉しぐれ」

あらゆる光景が、小学生の感性を介して17文字へと問答無用で流れ込み、見事な小宇宙を成す。

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