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2014年4月16日 (水)

04/16 【読】 「エリア51〜世界でもっとも有名な秘密基地の真実〜(アニー・ジェイコブセン、太田出版)」

「エリア51〜世界でもっとも有名な秘密基地の真実〜(アニー・ジェイコブセン、太田出版)」

1947年、アメリカニューメキシコ州ロズウェルから回収されたUFOと、UFOの乗員である宇宙人が潜む場所として、また極秘裏にUFOが開発されている場所として、UFO研究家ならずとも多くの人が知っているアメリカの秘密基地、エリア51の真相を明らかにしたノンフィクション。近年公開された公文書と関係者への膨大なインタビューから、この基地を含むネヴァダ州ネリス訓練試験場で行われてきた兵器開発の歴史を紐解く。

標高2849メートルのボールド山、グルーム山脈などによって人の棲む地域から隔絶された谷、エリア51。周囲は飛行制限区域に設定され、まともにたどり着く道すら限られる途絶の地にある軍の秘密基地は、これまでにも多くの専門家・研究家がその真相に迫ろうと取材を重ね、また施設へのアプローチを試みてきた。徹底的な秘密主義と、基地から離着陸する正体不明の飛行物体に「UFOの秘密基地」などといわれてきたこのエリアの歴史は、1938年のハロウィーンに放送されたラジオドラマ「宇宙戦争」にまでさかのぼる。火星人の襲来を告げたこの架空の物語は多くの人々をパニックに陥れ、アメリカ国民の持つ不安、脆弱性を完膚なきまでにあらわにした。緊張する世界情勢、ソビエト連邦に代表される大国からの脅威に対抗すべく、核開発の拠点として作られたのがエリア51だったという。ネヴァダ州の核実験エリアに隣接するこの地域では、原子爆弾の研究開発、核弾道ミサイル、あるいは超音速戦闘機、ステルス戦闘機など当時の科学の粋を結集した兵器たちが極秘裏に開発されていた。国内外からの疑惑の目をそらすべく徹底した情報統制を行った結果、エリア51はさらに人々の疑惑の種を膨らませていく。兵器開発には莫大な国家予算と、開発失敗に伴う犠牲と、情報を漏らさないための徹底した口止めが必要となる。アメリカの大統領さえも全貌が把握できない「秘密」を抱えたエリア51は、第2次世界大戦、朝鮮戦争、共産圏との冷戦、ベトナム戦争、そしてアメリカ同時多発テロなどの様々な世界的事件のなかでその枠組みを変えつつ存続していく。UFOの本であると、期待して買った人はまことにご愁傷様。そのスキャンダラスなタイトルとはウラハラの地味で、堅実な内容の本だった。

戦争の世紀であった20世紀、兵器開発によって一気に革新を遂げた人類文明の進歩と、その背後に積み重なる犠牲者たちの悲哀とを感じながら読みたい。デマの発生、陰謀論、なぜUFOと関連付けられることになってしまったかの経緯も細かく書かれている。

ところでロズウェルで回収されたという飛行物体、内側にキリル文字が書かれていたということでソビエト連邦が製造したものであるという結論付けがなされているのだが、この飛行物体の能力である急発進・停止・ジグザグ移動の原理に関してはその出所正体が一切あきらかにされていない。ソビエトはいかにしてこの原理を獲得したのか、またなぜ現在に至るまで他への実用化がなされないのかについてはさらに謎となっている。残念ながら本書にはソビエトの持つ技術について書かれておらず、大いなる謎の一つとなっている。

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