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2014年2月

2014年2月26日 (水)

02/26 【読】 「ちゃっかり温泉(久住昌之・文、和泉晴紀・絵、カンゼン)」

「ちゃっかり温泉(久住昌之・文、和泉晴紀・絵、カンゼン)」

近著では「孤独のグルメ」「花のズボラ飯」「散歩もの」などの原作者として有名。かつては和泉晴紀とのコンビ「泉昌之」名義で「豪快さんだっ!」「ダンドリ君」などの原作も手がけた久住氏による温泉エッセイ集。2013年9月刊行。亭主はkindle版を購入した。

仕事を抜け出し、近所の温泉に「ちゃっかり」行ってくる―――そんなコンセプトのもとに、東京近郊の様々な「温泉」と「食」を堪能したレポートが本書となる。全10話。「綱島温泉」「高井戸温泉」「笹塚温泉」「箱根かっぱ天国」「浅草観音温泉」「蒲田温泉」「深大寺温泉」「花小金井温泉」「戸越銀座温泉」「麻布黒美水温泉」の10箇所を巡っている。銭湯を思わせる温泉、保養所を思わせる温泉など全体的に庶民的なムードが漂う。各エピソードにはそれぞれ「焼き鳥」「回転寿司」「じゃがいも塩ゆで」「シフォンケーキ」「牛スジ煮込み」「生ハムサラダ」「天盛り蕎麦」「アイスクリーム」「鴨クレソン」「焼きそば」といった食べ物の話題も盛り込まれていて、温泉やその周辺の食堂、飲み屋などのレポートでもある。こちらもまた全体的に庶民的、温泉・食べ物ともにお金をほとんどかけないあたりがこだわりといえる。いや、そもそも仕事を抜け出しているのだからそれほど大胆なことができるわけもない。電車に乗り、バスに乗り、ときには河川敷の土手をぼんやりと歩いてたどり着く温泉に、そもそも「グルメ」だの「有名温泉」だの「風光明媚」だのといった仰々しい景色は似合わない。

エッセイということもあって基本は散文、久住氏の考えていること、感じたことが情景とともにつづられている。まるでわびさびの世界を髣髴とさせる庶民の生活、古びた建物や鄙びた浴場が妙に生々しく懐かしい。日常のちょっとした出来事に興味を向けるあたりは「散歩もの」にも共通するだろうか。日々の生活のなかで無意識に無視してしまいがちな事柄が、久住氏の視野を通じて亭主の中に直接エモーションとして入り込み、そのどれもが亭主の琴線に触れてくる。平たく言えば「すごく共感できる」。

作中には和泉晴紀氏によるイラスト、あるいは久住氏本人による素朴な挿絵が描かれていて、なんともほっとする。亭主は「ダンドリ君」以来のファンなので、(孤独のグルメの谷口ゴロー氏の絵柄もよいのだが)やはり和泉氏の絵柄をみると「やっぱり久住さんにはこの絵柄だよなぁ」と思ってしまう。一方で、若い人には何が懐かしいのか、何が良いのかよくわからないであろうし、和泉氏の絵柄は今風のアニメ画に慣れきった目には「素朴」としか感じないであろう。読めば読むほどに「自分のために書かれた」作品と思えるあたり(氏と世代は異なるものの)氏と思い出の多くを共有しているに違いない。

「思い出」といえば、作中になかなか印象的なフレーズがあって、読んでいて思わずじんと来てしまった。

あまりに良いフレーズ、人に教えるのが勿体無いので、ここには書かない。

知りたい人は本書をぜひどうぞ。第9話「戸越銀座温泉の鴨クレソン」にかかれている。

2014年2月25日 (火)

02/25 【聴】 Accuphase DP-55V修理完了

フロントパネルのAccuphaseロゴが不点灯となったため、オーバーホールに出していたDP-55V(CDプレーヤ)の修理が完了し、本日手元に届きました。

パネル内部のパイロットランプが切れていたほか、ベルト交換、シブくなっていたトレイスイッチの交換、さらには光学ピックアップの交換など5箇所を修理。送料、技術料込みでおおよそ37000円。

それにしても光学ピックアップの修理部品がまだ在庫としてあるあたりは、さすがメーカサポートに強いAccuphaseといったところです。光学ピックアップに関してはDP-67、DP-55と共用であったり、スイッチ類はDP-90, DP-78, C-2810と共用であったりと部品の共通化を図っています。このあたりの工夫が、長期サポートを可能にしているのでしょうね。

あーつうことはだ。

オーバーホールを繰り返していると内部の部品全てが最新のCDプレーヤになるということだ。

なりません。

修理代金の見積額の連絡を受けた妻、その高さに驚いていたようです。確かに普通の人にはなかなか理解の及ばない金額かもしれません。なにしろ40000円もあれば、ピュアオーディオでもCDプレーヤは買えるわけですし。

20140225dp-55v.jpgどうしてそんなに高いのか、という妻の問いには、正直に「結構前に買ったから、部品がそうそうないんだよ」と答えておきました。

光学ピックアップは、経年でかなりくたびれていたようです。オーバーホールして、また新品同様、音楽を楽しめるようになりました。

Accuphaseさん、ありがとうございました(^-^)/

02/25 【聴】 New Epoch / Goth-Trad, Deep-Medi-Musik|P-Vine(PCD-24271)

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ダブステップ・アーティストとして国内外で活躍。海外でのアルバムリリースが日本に逆輸入され一躍有名となったGoth-Tradの野心作。Digital MystikzことMalaが率いるUKダブステップ・レーベル"Deep Medi Musik"からのリリースとなる。2012年1月作品。全11曲。

UKガラージ、2ステップ、ドラムンベースのダークな発展形として知られるダブステップ。ウォブルベースと呼ばれる揺らぎを持った低域と、1拍を抜いたタメのあるドラムパターンをリズム・セクションにもつこのジャンルをより貪欲に消化した作品が本作、といえば良いか。ディープなリズムと攻撃性の高いウワモノの組み合わせ。まるで暗闇から突如襲い掛かる猫科の猛獣のような猛々しさと、しなやかさがある。攻撃的なのに決して雑ではないサウンドは何度聞き返しても飽きることがない。

特にMax Romeoをヴォーカルに据えたM7"Babylon Fall"の完成度の高さは特筆ものだ。レゲエ・ジャングルのリズムに不協和音を重ねたアレンジに「日本人らしからぬ」センスを感じる。

2014年2月24日 (月)

02/24 【読】 「サイロンの挽歌(宵野ゆめ、早川文庫)」

「サイロンの挽歌(宵野ゆめ、早川文庫)」

2009年5月に作者・栗本薫氏が逝去し、未完の大作となってしまったグイン・サーガの続編を書き継ごうとする試み「グイン・サーガ続編プロジェクト」の第2作。前の巻では五代ゆう氏がパロ編を、本巻では宵野ゆめ氏がケイロニア編をそれぞれ担当して進めるとのこと。作者である宵野ゆめ氏は中島梓(栗本薫氏の別名義)が主宰した小説塾の出身で、グイン外伝「宿命の宝冠」でデビューしている。

「七人の魔道師」(外伝1)によって蹂躙され、急速に荒廃したケイロニアの首都・サイロン。黒死病にて大幅に人口を減らした首都に、新たな災禍がふりかかろうとしていた。市内に出没する怪しげな男の影、狂気の声を上げるゾンビー、そして市内を我が物顔でのしあるく鼠、ネズミ、ねずみ・・・。魔道師たちの攻撃を辛くも退けた豹頭の超戦士・ケイロニア王グインは、サイロンを再び襲う暗雲に立ち向かう。

デビューから2作目とは思えない手慣れさ、重厚さと軽妙さとがほどよく同居した文体は、栗本氏を髣髴とさせて小気味良い。いわゆるファンタジー小説らしからぬ言葉遣い、古色蒼然・大時代的な文章に、ふっと現代の単語が現れて読み手をハッとさせるあたりは栗本氏のテクニックにも似て懐かしさすら覚える。世の中には宵野氏や、また五代氏よりもずっとずっと原典に精通したいわゆる「グインマニア」という人がたくさんいるだろうが、その中のどれくらいが栗本氏の作風に合わせた作品を、さらには文章を創造できるだろうか。二人がグインを続けるための逸材であることは疑いの余地がない。

一方、不満もいくらかはある。たとえば本作、「サイロンの挽歌」は正篇であり、これまでに130余巻を重ね、今後も巻数を重ねるであろう超大作なのにもかかわらず、本作のみで小さくまとまりすぎている感が否めない。よく言えば一冊で完結しようとしているように感じられる。一冊の中に伏線を張り、それをきっちり回収していこうという律儀さは栗本氏のおおらかさとは少し趣が違う。せっかく巻数を重ねてきているのだから、もっと大胆に伏線を張っても良いのではないだろうか。せっかくの大河長編小説なのだから―――。

02/23 【動】 東京マラソン2014

2014年2月23日に開催された題記大会に参加してまいりました。

東京都庁をスタート地点に、新宿〜皇居〜品川〜銀座〜浅草を経て東京ビッグサイトへと至る全長42.195kmのコースと、新宿〜皇居までの10kmのコースの2種目を、合計36000人が走るという超大型マラソンイベントです。

当日はあいにくの曇り空、銀座あたりではみぞれ(!)が降るという肌寒い天気でしたが、参加者はランナーも、ボランティアも、また沿道の応援の皆さんも元気いっぱい。それぞれにイベントを楽しんでおられました。

かくいう亭主も、今回初めての当選ということで少し緊張したものの、沿道の皆さんの声援に助けられ、なんとかゴールまでたどり着くことができました。10km地点あたりから足の裏にマメが出来始め、以降はもうひたすらマメとの戦いでした・・・(^^;)

ゴールまで笑顔でいられたのは、なんといっても沿道で途切れることなく声援・応援いただいた皆さんと、同じく苦楽をともにしたランナーの皆さんのおかげです。

本当にありがとうございました。

20140222tokyomarathon2014(01).jpg写真は前日の東京ビッグサイト。東京マラソンは、前日にここでエントリ、ゼッケンなどを受け取ります。ちなみにここがゴールにもなります。


20140223tokyomarathon2014(01).jpgこちらはマラソン当日のスタート地点である東京都庁。

20140223tokyomarathon2014(04).jpgスタート地点は都庁をぐるりとかこむ道路。このとおり人でごったがえしております。

20140223tokyomarathon2014(11).jpgいきなりゴール後でスミマセン(マメが痛く写真を撮る余裕がほとんどありませんでした)。ゴールあとは無料のノンアルコールビールで乾杯。

芸能人の方も多く見ましたし、東京タワー、スカイツリー、雷門など見所も多く、振り返ればまた走りたいと思える、とても楽しいレースでした。一方で、時間制限も非常に厳しい(陸連公認のレースはどこもレベルが高い)です。完走目指す方は、ぜひ腕(あし)を磨いてご参加を。

2014年2月21日 (金)

02/21 【読】 「ジャズ喫茶 四谷「いーぐる」の100枚(後藤雅洋、集英社新書)」

「ジャズ喫茶 四谷「いーぐる」の100枚(後藤雅洋、集英社新書)」

ジョン・コルトレーンが死去した1967年に四谷に開店。ジャズ喫茶全盛の60年代より現在に至るまで、日本のジャズシーンをみつづけてきた「いーぐる」店主の後藤氏が、代表的なジャズのアルバム100枚を「いーぐる」の歴史とともに紹介した本。2007年12月刊。

父親のあとを受け、学生運動まっただなかの四谷に開店した「いーぐる」。格別ジャズに詳しいわけでもない後藤氏が、ジャズ喫茶を始めるにあたって参謀たちと立てた戦略は、ジャンルの限定だった。硬派ジャズ喫茶の新宿"DIG"の4000枚という圧倒的なアルバム・コレクションに対し、「いーぐる」開店時に用意したアルバムの枚数はたったの400枚。しかし、彼の参謀と後藤氏は、この枚数の差を埋める秘策として当初アルバムを「ジャズ・ボーカル」と「ピアノ・トリオ」に限定した。次第に増えていくアルバム、ジャズ喫茶の常連たちがもたらす情報を元に、「いーぐる」はジャズという巨大な川の流れを現在に向かって下り始める。

本書がセレクトした100枚は、いわゆる「超有名盤」から知る人ぞ知る「名盤」まで古今東西のジャズを網羅している。コルトレーンやマイルス・デイヴィス、バド・パウエルなどジャズの巨人たちをはじめ、ビッグ・バンド、フリー・ジャズ、ハードバップ、コンテンポラリーあるいはヨーロッパやアフリカのジャズに至るまで様々なジャズを紹介する。面白いのは「フュージョン」というジャンルを見事に無視している点だろうか。一時期強烈に流行したフュージョン、多くのジャズ喫茶が流行の波に乗った中で、「いーぐる」だけは静観していた。結果的にその後フュージョン人気は急速に低下しシーン全体が沈滞化するのだが―――「いーぐる」には無縁だったようで。

亭主自身は本書を遅れ馳せながらのジャズ入門書ととらえている。本書をカタログにしてこれからアルバムを少しづつそろえていこうかなどと考えていたりもする。幸い基本的なアーティストはほぼ抑えてあったが、アルバムのセレクトは微妙にずれている。この辺のずれを今後埋めていく予定。

気取らない文体と、時代を映した書き振りが楽しい本。

02/21 【読】 「総特集 高橋幸宏〜ユリイカ10月臨時増刊号(青土社)」

「総特集 高橋幸宏〜ユリイカ10月臨時増刊号(青土社)」

2012年に還暦を迎えたことを記念して、同年12月に60周年記念ライブを敢行し33曲を熱唱。2013年6月にはCD3枚、DVD2枚組のライブアルバムをリリースした高橋幸宏さんを、ユリイカが総特集したのが本書。ユキヒロさんへのインタビューのほか、彼を慕う多くのアーティスト・作家・関係者らが、ユキヒロさんへと思いをつづっている。2013年9月刊行。

すっかり好々爺となってしまった細野さん、学者然としていまなお社会活動・音楽活動に積極的な坂本さんに対して、ユキヒロさんの存在はけっして「濃い」ほうではない。新作"Life Anew"のリリース、復活したYMOとしてWorld HappinessやSonarへの参加、pupaやBeatniksなど他のアーティストとのバンド活動などコンスタントに活動を続けているものの、それら活動がユキヒロさんを前面に押し出すほどのインパクトはないように思われる。YMOで活動していた頃からも、ユキヒロさんの存在は、細野さんと、坂本さんとをとりもつある種の「緩衝材」として機能していて、ヴォーカルとしての存在感もまた希薄だった(しかしそれが初期YMOにおける匿名性を演出する手助けとなった)。現在の音楽シーンにおいても、明確なユキヒロさんのフォロワーを公言する人はみあたらない。それはユキヒロさんがけして孤独である、という意味ではなく、ユキヒロさんという存在そのものが、時代のなかにつねに唯一無二としてありつづけることを意味している。まるで深山に水をたたえた湖のように、それはつねにゆるぎなく、また静かである。

本書には、多くの人々が文章を寄せている。リリー・フランキー・祐真朋樹らとユキヒロさんとの対談、鈴木慶一、伊藤壮一郎、松永天馬、香山リカ、菊地成孔、桑原茂一、宮沢章雄、青野賢一らによるエッセイや論考、あるいは高野寛・砂原良徳・高田漣らによる鼎談など、彼にゆかりの深い、あるいは彼を愛して止まないファンたちの熱い・あるいは暖かい言葉の数々が紙面を埋め尽くす。ユキヒロさんにフォロワーがいるとすれば、それは彼の生き方やスタイルを追いかける人々なのだろう。還暦を迎えてもなおスタイリッシュでカッコ好い彼の周囲に人々は集う。

面白いのは本書に、細野さん、坂本さんといったYMOのメンバーの寄稿がないことか。編集の方針か、それとも細野・坂本両氏とのエピソードはすでに語られつくしているからだろうかはわからない。ただ、この二人の寄稿がない状態にあっても、本書の内容には一分の隙もみられない。まさに総特集という肩書きにふさわしい、充実した本といえるだろう。

なお、本書を読むにあたっては、ユキヒロさんの近著である「心に訊く音楽、心に効く音楽」を副読本として手元に置かれるとよいだろう。また、氏の音楽は"Saravah!", 「音楽殺人」から"Life Anew"まで一通りを熟聴していることが望ましい。ファンの、ファンによる、ファンのための書。ファンならばぜひ。

2014年2月14日 (金)

02/14 【聴】 Generation / Peshay, Tru Thoughts(TRUCD-285)

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1999年、Drum'n'Bass、Breakbeatsの良作"Miles from Home"がスマッシュ・ヒットとなる。UKのDrum'n'BassプロデューサーでDJの"Peshay"ことPaul Pesceの最新作。全12曲。

フリー・ジャズやブレイクビーツの要素を持つ爽快なクロスオーバー・サウンド。いわゆるダンス・ミュージック的な要素は薄れ、どちらかといえばフュージョンやハウスのようなスタイリッシュさを持つ。全曲がインスト、スムーズな曲ばかりで聴きやすい。オープニングの何曲かにブレイクビーツの香りを感じたものの、アルバムを通して聴くとある意味非常にまっとうな作りのトラックばかりでアクに乏しい。いや、奇をてらった、アクだらけの音楽に比べればよほど上質で、安心して聴けるのだが・・・かつて先端を走っていたアーティストが、時間の経過とともに穏やかになっていく姿を見ると、なんとなくさびしく思ってしまうのだ。

もちろん、練達のサウンドは随所に人を心地よくさせるギミックを仕掛けている。緩急を付けた(ように聴こえる)ドラム、心地よさを演出する女性のスキャット、スパイ・サウンドを思わせるストリングス・アレンジなどは(サンプリングでも使わないかぎりは)豊富なプロデューサ/DJ経験あってこそのギミックとも言える。こういうアレンジは、怖いものなしの若いころならば大ネタとしてサンプリング一発で切り抜けたことだろう。しかしそのあたりをシンセや、楽器で再現してしまうあたりにコンサバなものを感じてしまう。音楽としては非常に良いのだけれど、他の作曲者や演奏者が実現しそうなことをしてはつまらないではないか。

2014年2月13日 (木)

02/13 【聴】 Moodymann / Moodymann, kdj records|Mahogani Music(KDJ44)

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デトロイト・テクノでも特に「黒い方」担当。Kenny Dixon Jrのソロ・プロジェクト、Moodymannの最新アルバム。2012年、Scionからのアルバム・ダウンロード以来2年ぶりのフル・アルバムとなる。短めの曲を積み重ねた全27曲。

ジャズ、ファンク、ソウルなど、ブラック・ミュージックの素材をふんだんに使ったソウルフルなトラック・メイキングを得意とするKDJ。これまでどちらかといえばディープなサウンドに徹してきた彼がたどり着いた境地は、スタイリッシュかつドライブ感あふれるブラック・ミュージックだった。猥雑なサンプリングやファンキーなヴォーカル、ミニマルなテクノ・トラックを織り交ぜた構成はこれまでのアルバムに通じるものがあるが、全編にわたってBPMが高め、短めの曲が次々と現れてはどんどんと展開していく。構成はFreddy Freshの"The Last True Family Man"(懐かしい!)に近い。

なお本作は、近年のEP、限定盤ミニアルバム(ヴァイナルは瞬時に売り切れたそう!)である"ABCD", "Det.riot", "Anotha Black Sunday"ほかをまとめたベスト盤でもあるそうだ。もちろんこれら限定盤はAmazonにすら流通しておらず、早くも幻となっている。うっかりMoodymannの作品をチェックし忘れたファンにはマストの一枚となることだろう。

2014年2月12日 (水)

02/12 【聴】Destiny replayed by Rootsoul / Shuya Okino(Kyoto Jazz Massive), Village Again(ZLCP-0147)

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沖野修也(AKA Kyoto Jazz Massive)が2011年に発表したソロ・アルバム"Destiny"。豪奢なハウス・サウンドとスウィートなディスコ・ミュージックが好評を博し、Gilles PetersonらDJたちに大絶賛された話題作を、Rootsoulこと池田憲一がフルカバーしたのが本作。全11曲。

沖野によるオリジナル6曲、カヴァー5曲から構成されるアルバム"Distiny"。"Replay"という修飾の通り、全曲を生楽器で再現している。ソウルフルな原曲を生楽器でカヴァーすることによりファンキーな作品へと生まれ変わっている。サルソウル・オーケストラを髣髴とさせる華やかさ、しかし(日本人アーティストにありがちな)あざとさが一切ないのが好印象。チョッパーベースのうねり、魂のシャウト、カラフルなコーラス・アレンジメントとともに何度も聴ける、飽きの来ない作品へと仕上がった。

2014年2月11日 (火)

02/11 【聴】Nordost Blue Heaven LS (RCAケーブル0.6m)

20140211BHLS.jpgJALのサイトが不正アクセスされ、会員のマイルが不正にamazonギフト券へと交換されたという事件がありました。
現在は一時的に交換不可となっていますが、実は亭主も少し前にJALのマイルをギフト券に交換しておりました。亭主がギフト券に交換したのが1/31、JALがギフト券交換を停止したのが2/2。あぶねえ。

一部はCanon Powershot G16の代金として、また残りは今回購入したNordost Blue Heaven LSの代金の一部となりましたが、まさにギリギリのタイミングでした。

亭主自身、こういうギリギリのタイミングでやり過ごすようなイベントが続いていて、そのたびに危ない橋を渡っています。ある意味ではラッキー、まだまだ神にも運にも見放されていないようです。

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そんなこんなでBlue Heaven。

Nordostのこのシリーズのケーブルは、実はすでにメインシステムに2本導入しておりまして、今回が3本目ということになります。1本目はCDプレーヤとコントロールアンプをアンバランスで、2本目はコントロールアンプとパワーアンプをバランスでつないでいて、今回はDACとコントロールアンプをアンバランスでつなぎました。

Blue Heavenというシリーズは、繊細な高域、しかし作られた感じのしない自然なサウンドが特徴です。華奢な音、という印象を受けるかもしれませんが、昨今の超高域再生、ハイレゾ、ハイビット再生に対応した非常にポテンシャルの高いシリーズとも言えるでしょう。Nordostの他のシリーズと比べると(いわゆる亭主のようなしょぼくれサラリーマンにも)比較的手の出やすい値段設定で、ハイコストパフォーマンスモデルともいえます。

もっとも亭主はLS以前の平型タイプのケーブルのほうが見た目的に気に入っていたのですけれどね。

02/11 とらねこといえば

CHATO

実家では、とらねこには必ず「チャトラン」という名前を付けておりました。

チャトランという名前のとらねこを何匹飼ったのか、亭主もはっきり覚えていないのですが、たぶん3匹くらいは続いたと思います。

チャトランが死んで家族が悲嘆にくれていたら、知り合いがまったく同じ柄のとらねこを連れてきて、やはりチャトランという名前をつけたこともありました。

亭主のPCのデジカメ画像フォルダに、1998年以降チャトランと名前のついたフォルダがちらほらありまして、たぶん時期が近いので同一猫物なのでしょうが・・・。

NEWCHAT1

DSC00054

DSC00004

ああ思い出した、一番下の写真のあと、事故かなにかで死んでしまったのでした。

一番上はたしか2代目チャトラン。以降は3代目チャトラン。

デジカメがあるおかげで、思い出すことができました。

2014年2月 9日 (日)

02/08 【読】 「ダブステップ・ディスクガイド(国書刊行会)」

「ダブステップ・ディスクガイド(国書刊行会)」

UKはブリストル発。UKガラージ、ドラムンベースから派生した2ステップ、その2ステップを2000年代のUKアンダーグラウンドがダークにアレンジした音楽が「ダブステップ」である。本書は、ダブステップに関する全ての情報を網羅。ジャンル成立の経緯、関係者へのインタビュー、サウンドシステムの概要、ディスク・ガイド、ショップ・ガイドさらにはインターネットにおけるダブステップ関連のサイトまであらゆる情報を集約している。 2013年2月刊行。

重々しいベースラインと、半分しかキックを打たないタメのあるドラムパターンを特徴とし、とにかくディープなサウンドとして国内においてもじわりとシーンが立ち上がりつつあるダブステップ。海外ではUKの地方ラジオ局、レーベル、クラブが一体となりシーンを盛り上げている。シーンの中心地であるブリストルにはBurial, Pinch, Skream!, Shackleton, Benga, The Bugsなど多彩なアーティストが集い、グライムやジューク、ブロステップといった亜種を生み出しながら拡大を続けている。日本においてもGoth-Trad, Quarta330などのアーティストがUKのレーベルと契約してムーブメントの一端を担っている。日本でのシーンの中心は世田谷区北沢にあるベース・ミュージックのレコード店"Disc Shop Zero"。本書を読むことでムーブメントの全体像、過去そして現在が把握できる。マニアだけでなく、これからダブステップを聴こうとする人にも有益だろう。

本書が、以前に紹介した"Techno Difinitive"や"Ambient Music"といったディスクガイドと決定的に異なるのは、"Techno~"や"Ambient~"がいわゆるCD/LP紹介本に徹していたのに対し、コラムやインタビュー、ショップガイドなどの周辺情報にこだわった点だろう。えてして紹介本はコレクション自慢に陥りやすく、また文章で音楽を説明するという制約からレビュワーの独りよがりになりやすい。一方で本書は、ダブステップというジャンルをあらゆる方向から紹介することを試みている。非常に内容が濃い。

なお本書では、2Stepやブレイクビーツの源流であるジャングルやドラムンベースのディスクについてもレビューがある。Roni Size, Goldie, LTJ Bukem, Makotoといったおなじみのアーティストの作品も紹介されている。ジャングルやドラムンベースを知っていてダブステップを知らない人は、ここから容易に新規参入が可能だ。

02/09 【読】 「コーチング〜人を育てる心理学〜(武田 建、誠信書房)」

「コーチング〜人を育てる心理学〜(武田 建、誠信書房)」

トロント大学、ミシガン州立大学でカウンセリング心理学を学んだのち、関西学院大学の教授・理事長として活躍。自身のアメリカ経験を活かした心理学を応用したスポーツ指導で、関西学院大学高等部のアメフト・チームを最強チームへと育て上げた著者が、スポーツにおけるコーチングの重要性、ノウハウを記した書。1985年第1刷刊行。2007年までに第24刷を数える。

選手に具体的な目標を与え、こえかけや褒めることで良い面を伸ばし、弱点となる面にみずから気付くよう導く。現在ではごくごく一般的になったスポーツ指導を(おそらく)国内で真っ先に提唱したのが本書となる。臨床心理学者として人の心に深く分け入るだけでなく、心が肉体に及ぼす影響、特にスポーツに必須となる、肉体のパフォーマンスを最大限に高めるため、心理学のあらゆる手法・理論を駆使しているあたりが非常に興味深い。スポーツのなかでも、本書では特に(氏が長年指導した)アメリカン・フットボールを取り上げているが、著者の手法はアメフトのみならず、スポーツ、部下の育成、育児などあらゆるシーンに応用できる。なまじ日本人に有名なスポーツ、たとえば野球やマラソンなどに限定していないことが、手法の一般化に役立っているようにも感じられる。

2014年2月 7日 (金)

02/07 明日は大雪

8日は広範囲で雪 関東では「20年に一度」の大雪となるおそれ(Yahoo! ニュース/FNN)

関東 16年ぶりの大雪のおそれ(NHKオンライン)

【速報】明日の関東の大雪予報「10年に1度レベル」に(暇人速報)

"10年に一度"レベル あす関東広範囲で大雪か(ANN)
>去年の1月14日、成人の日に首都圏は大雪に見舞われました。
>8日はこの日と同じレベルの大雪となる恐れがあります。

おれら馬鹿にされてるのかもしれんね(´・_・`)

2014年2月 6日 (木)

02/06 【聴】 A Long Vacation / 大滝詠一, Niagara|Sony(SRCL8000,8001)

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1981年リリース。同年にミリオンセールス記録し、ダブルプラチナ認定、オリコン年間2位を記録した大ヒット作。作詞は松本隆、ヴィヴィッドな歌詞と爽やかな楽曲とが見事に調和した傑作。レコード・コレクターズ2010年の特集「日本のロック・アルバムベスト100(1980年代編)」で第1位に選ばれるなど後年も高い評価を受けている。

世界で初めてCD化されたアルバム20枚に入るなど、とにかく話題に事欠かない本作。ゲスト・アーティストの多彩さや当時まだまだ珍しかったシンセの音色の採用など、聴き所も多い。CM曲としてたびたび使用される「君は天然色」「スピーチ・バルーン」、多くのアーティストがカヴァーする「さらばシベリア鉄道」(太田裕美への提供曲)耳なじみのある曲も多くある。ナルホド傑作と評されるだけのことはある。松本隆の歌詞が、ポップスの本流から微妙にずれているからだろうか、聞き込むほどに味のある、聞き飽きない作品に仕上がっている。

2014年2月 5日 (水)

02/05 Canon Powershot G16

Powershot G9の電源が入らなくなったため、しばらくはiPhone 5のカメラ機能を使っておりました。iPhoneで撮影した写真をTwitterに投稿したり、Wi-Fi経由でPCやiPadと共有したりと便利に活用しておりましたが、やはりというか良い写真を撮りたいという思いは捨て去ることができず、しばらく悩んだ後Amazon経由で購入してしまいました。ちなみにJALのマイレージ40000マイルをAmazonギフト券40000円分に交換して購入しております。

20140205powershotg16.jpg写真からもわかるとおり、G16はG9に比べて少し大きめ。高さも、またハンドグリップ部分の厚みも増して全体的にぼってりとしたようにも感じます。ただ、実際持ってみるとむしろG9よりもすっきりとして、手の中に馴染むように作られています。操作系はG9から随分変わっており、G9にあったISO設定のダイヤルが廃止されていたり、フラッシュが出し入れする方式になっていたり、絞りなどが前面ハンドグリップ上部のダイヤルで調整可能であったりと、戸惑う点も少なからずあります。まずは使ってみて、慣れることでしょうか。

この日はカメラの開梱でおわり。作例などはまたいずれ。Wi-Fi機能でスマートフォンやPCに向けて写真が送れるそうですので、休日などにじっくりとコシを落ち着けて設定に取り組む予定です。

まずはご報告まで。

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参考に、亭主が現在保有しているデジタルカメラとスペックを比較してみます。

Powershot G16 / Powershot G9 / IXY Digital 700
有効画素数 1210万 / 1210万 / 710万
CMOS 1/1.7型 / 1/1.7型 / 1/1.8型
光学ズーム5倍 / 6倍 / 3倍
焦点距離 28-140mm / 35-210mm / 37-111mm
F値 F1.8-2.7 / F2.8-4.8 / F2.8-4.9
ISO 80-12800 / 80-3200 / 50-400
シャッタースピード 1-1/4000 / 15-1/2500 / 15-1/2000
最短撮影距離 1cm / 50cm / 50cm
液晶サイズ 3.0 / 3.0 / 2.5

なるほど、広角で、明るいレンズで、感度が高くなって、シャッタースピードが速くなって、

マクロがすげえ!(^o^)

2014年2月 4日 (火)

02/04 【聴】 Niagara Triangle Vol.2 / 大滝詠一, Niagara|Sony(SRCL5001)

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1982年にリリースされた、Niagara Triangleの第2弾。今回は大滝詠一、佐野元春、杉真理の3人がそれぞれにバンド・スタッフを引き連れて参加している。オリジナルアルバムの17曲に別バージョン2曲をあわせた全19曲。

大滝詠一が6曲、佐野元春が6曲、そして杉真理が5曲を提供、それぞれにエンジニア、アシスタントを抱えている。(前作もそれなりに豪華であったが)参加アーティストの豪華さも約3倍、林立夫や後藤次利、松任谷正隆、吉川忠英、徳武弘文、難波弘之、鈴木茂、伊藤銀次など当時の実力派アーティストがこぞって参加している。ほぼ同時ににリリースした"A Long Vacation"が大ヒットしたということもあるだろうが、その気合の入れ具合はやりすぎの感すらある。その後CMに起用された「A面で恋をして」、沢田研二へ提供した曲のセルフ・カバー「彼女はデリケート」など楽曲としての完成度も非常に高い。はっぴいえんどやティン・パン・アレイから連綿と続く独自路線をつらぬく大滝、王道ポップスの佐野、フォークを意識した繊細なサウンドの杉と、異なる個性が見事に拮抗し一枚のアルバムとして結実している。

2014年2月 3日 (月)

02/03 【聴】 Niagara Triangle Vol.1 / 大滝詠一, Niagara|Sony(SRCL3217)

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ヴァレンタイン・ブルー(翌年はっぴいえんどに改名)のメンバーとして1969年にメジャーデビュー。1974年からは自身のプライベート・レーベル「ナイアガラレコード」を主宰し、以降「ナイアガラ」シリーズの作品をリリース。後年はラジオのDJとして活動した大滝詠一の1976年アルバム。ちなみに大滝氏は2013年12月30日に解離性動脈瘤で急逝。

トライアングルという名前の通り、本作は山下達郎、伊藤銀次との共作。楽曲の作曲はほぼ半分が大滝、残りの半分が伊藤となっている。ゲストアーティストに坂本龍一、吉田美奈子、吉田健、斉藤ノブ、大貫妙子、そしてはっぴいえんどのメンバーらも参加するなど当時の音楽シーンの最先端を行くメンバーが集結していた。「おれたちひょうきん族」のエンディング・テーマとして使われた「パレード」など全11曲(および再発盤にはシングルバージョン3曲を含む)は、当時かなり話題を呼んだものの、セールスとしてはいまひとつだったという。もっとも、かなりの頻度で再発・リマスターがなされているので、トータルセールスはといえば相当のものだろう。重複を除けば、大滝氏は相当に寡作なアーティストの部類に入る。

はっぴいえんどで完成をみた日本語ロックを、「ナイアガラ流」に再解釈したいうイメージが強い本作。大滝氏によるHosono House的なパーソナルかつマニアックな楽曲と、伊藤氏によるムーディでメロウなロックとがほどよい割合で混合されている。米軍基地が近かった福生のアメリカンなテイストとあいまって、大滝氏の楽曲は特に「濃い」。この濃さがナイアガラの魅力なのだろう。

2014年2月 2日 (日)

02/02 【聴】Accuphase DP-55V修理

亭主はオーディオのメインシステムにAccuphaseのDP-55V(CDプレーヤ)を使っているのですが、つい先日、パネルの"Accuphase"のロゴが青く点灯していないことに気がつきまして、本日修理に出しました。

現在は代替機としてPionnerのユニバーサルプレーヤDV-S747Aをメインシステムにつないで使っております。小音量で聞く分にはDV-S747Aでも充分。とはいえ愛用しているものが手元にない、いつものところに収まっていないというのはなんとも心もとないものであります。

早く無事に帰ってきて欲しい、今はその気持ちでいっぱいです。

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DV-S747Aを使っていて気がついたのですが、S747Aは、S747Aでどこか動作が怪しいです(^^;)

イジェクトボタンを押してCDトレイを出すまでは良いのですが、トレイにCDを乗せると何を検知しているのか即座にCDトレイが閉まります。その即座っぷりがあまりにも唐突で、もしやなにかの誤動作なのだろうかと、CDトレイを出したまましばらく眺めているのですが、CDを乗せない限りはトレイは絶対に閉まりません。

そこでトレイにCDを乗せると待ってましたとばかりにトレイが閉まります。よくわかりません。

あわててトレイが閉まった結果、CDがトレイと本体のスキマに噛み込みはしないかと毎回ひやひや眺めているものの、今のところは運が良いせいか噛み込みはない模様です。

ま、まあ使えているから、大丈夫か。

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せっかくDV-S747Aが自室にあるのですから、PCモニタに映像でも流してみればよいのではないかと思っております。PCモニタに15ピンの映像端子があって、DV-S747AからはD1/D2/S-Video/コンポジット/ビデオ端子とあるのですからどれかつながってもバチはあたらないと思うのですが、今のところスキャンコンバーターが必要そうなので絶賛放置状態となっております。

そんなこんなで、

DP-55V早く帰って来い。

02/02 【読】 「神々の暗号〜未来を知る手がかり(ラウル・イクセンバーグ、青萠堂)」

「神々の暗号〜未来を知る手がかり(ラウル・イクセンバーグ、青萠堂)」

スピリチュアリスト、エッセイストとして活動。日本の伝統文化に深く親しむほか東京、ニューヨークなどで活動する著者が、東日本大震災以降の日本と世界を幻視した書。2012年4月刊。父親文庫。

グラハム・ハンコックのベストセラー「神々の指紋」に良く似たタイトル。全体的に「神々の指紋」に相当の影響を受けつつ、メインをスピリチュアルに据えた作品とでもいおうか。本書の主題はずばり「コントロール」。宇宙の誕生、地球の創生、人類の誕生から文明の萌芽、現在の世界情勢に至るまで、世界のあらゆる事物はなにものかによってコントロールされている、というのが本書の主張だ。

本書ではコントロールの実例を章立てにて紹介している。第1章は世界の宗教(新興宗教やオカルトを含む)に記された終末予言について、第2章はユダヤ教とユダヤ人、そしてユダヤの歴史について、第3章はキリスト教とイエスについて、第4章は現代の世界経済情勢について、第5章はDNAなど人体の不思議について、第6章は人体における免疫システムについて・・・。古代から現代、社会科学から生命科学までを網羅しつつ、背後に見え隠れするコントロールの実態を陰に陽に指摘している・・・はずなのだが、第5章および第6章は単なる技術解説にとどまり自身の意見が一切無い。また、コントロールの黒幕が「神」であったり「イルミナティ」であったり「フリーメイソン」だったりといまひとつはっきりしない。全体的に「知っていること」を自動書記のように書いているだけにも読める。思想そのものはインテリジェント・デザインにも似ているが、人類をデザインし、世界全体をコントロールする黒幕の正体は最後まで結局よくわからない。

ちなみに口絵および第7章では、福島の寺院でパワースポットとしても名高い円明院をレポートしている。ただし他の章との関連は一切なくこちらも本書にある意味がよくわからない。

著者がスピリチュアリストであり、多彩な知識を有することは良くわかったのだが、いったいどういう本だったのかは最後まで良くわからなかった。

2014年2月 1日 (土)

02/01 【聴】 Theo Parrish's Black Jazz Signature / Theo Parrish, Black Jazz Records(SDGBJ1303)

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デトロイト・テクノDJ/クリエータ Theo Parrishが、インディペンデント・ジャズ・レーベルBlack Jazz Recordsの作品をセレクトしたDJ Mixのアルバム。日本からのディストリビューションはULTRA-VYBE。全12曲。

1970年代のアフロ・ジャズ、スピリチュアル・ジャズの良作をリリースするBlack Jazz Records。参加アーティストはDoug Carn(1曲), Gene Russell(1曲), The Awakening(4曲), Calvin Keys(2曲), Rudolph Johnson(2曲), Walter Bishop Jr.(2曲)。いずれもハイスピードでドライブ感のある曲ばかり、DJの選曲もあいまって非常にアグレッシヴなミックスに仕上がっている。注目すべきはこれらの作品が、いずれも1971〜73年に演奏された曲である、ということだろう。当時はアフロ・ジャズやスピリチュアル・ジャズへと分離されるものの、今聞くとむしろコンテンポラリーといっても差し支えないほどに新しい。最近の曲にありがちな「狙ったアクの強さ」がないあたりはさすがに1970年代という感じもするが、新録音といわれてもむしろ違和感はない

Theo ParrishのノンストップMixもまた見事であり、アルバム全体を間延びさせること無く引き締めている。

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