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2013年11月22日 (金)

11/22 日々雑感(佐久間結衣『コンプレックス・エイジ (第63回ちばてつや賞入選)』)

読みました。

佐久間結衣『コンプレックス・エイジ (第63回ちばてつや賞入選)』

ゴシック・ロリータ(ゴスロリ)ファッションに夢中の一人の女性が、自らの加齢に気がついて―――というお話。
絵もかわいらしいし、ストーリーも非常に良くまとまっていて、最後まで安心して読むことができました。

決して楽しいとはいえないお話、人間が歳をとっていく上で誰しもが突き当たる(と思われる)問題に大胆に切り込んだ内容は、ある種の社会批判としてネット界隈で話題になっているようです。

亭主がこれを読んでの率直な感想は、「そうだよなぁ。私もそうだったよなぁ」。

亭主がゴスロリだったというわけではなく、亭主もまたこういうある種の「自浄」を体験していたのですね。

大学を卒業し、社会人となってしばらくたったころ、ふと実家に送っていた荷物を眺めていて全てを処分したい気持ちになり、家の庭でそれら荷物を全部焼いたことがありました。高校生の頃から描き溜めていたイラストや落書き帳、原稿、思い出のものを全部。あとで会社の同期に「なんでそんなことしたんだよ」と言われましたが、そもそもいつかは処分しなければならないもの。それに

死後の世界にはもっていけない。墓場の中で見返すこともない。

自分のものだから、自分で処分する。処分するタイミングも自分が決める。

空へと昇っていく煙を見ながら、全部煙に、灰になっちゃったなぁとしばらくは放心状態でした。

一番つらかったのは、炎の中で、様々な思い出のものが醜くゆがみ、焼け爛れていくさまを見たときでしょうか。

それを越え/耐えさえすれば、そこは無の世界。死後の世界。

これからもっとつらい死や、別れが待っているのだとすれば、こんな焚き火などなんてことはないと思って、庭を後にしたのを覚えています。この作品で主人公の女性が一番つらかったのは歳を重ねることでも、自分の姿が醜くなっていくことでもなく、それまでの自分に別れを告げたことだったのでしょう。

しかし主人公の女性は、それを乗り越えた。

自分自身の擬似的な死を乗り越えることで、これから予想されるさらにつらい死や、別れに対する覚悟の練習ができたことは、きっと無駄ではないはずです。

さらに残酷な死と、別れはいつかきっと来るけれど、たぶん大丈夫。

大丈夫。


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