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2013年11月13日 (水)

11/12 遠くかの地の友人をおもう

いつの間にか疎遠になってしまった友人がいる。

小学校からの親友で、大学2年生くらいまでは、夏休みや正月休み、ゴールデンウィークなどを利用して遊びに行ったり、あるいは二人で車に乗って遠くに出かけたりしていた。当時は文通などもしていたりして、こちらは松本や浦和、友人は地元にいて、いろいろと将来の夢を語ったりしていたものだ。

亭主は予備校に1年通った後大学に入り、病室のような狭い寮で鬱々とした日々を送っていた。

一方友人は高校を卒業した後、愛知県岡崎市のトヨタ系列の自動車部品メーカに勤めていたのだが、途中で会社を辞めて地元のデザイン会社に再就職した。

友人は小学校の頃から絵が上手だったので、おそらくはうまくやっているものだろうと思っていた。地元のスーパーの包装紙のデザインを手がけていたとかで、(亭主自身はその包装紙を見たことがなかったのだけれど)自分の中でもちょっとした自慢だった。

そもそも彼は、亭主と同じように都会に出て、イラストレーターか漫画家か、あるいはデザイナーになりたかったようだが、彼の家の事情がそれを許さなかったようだ。彼の手紙にはいつも彼が思い描いているという作品世界のことが、壮大な構想とともにつづられていて、亭主も読むのを楽しみにしていた。当時亭主も、同じく大きな構想の下にシナリオを考えていて、互いの手紙の中でその構想の一部を語っていた。

そんな二人の文通は、大学2年のあるとき突然に止まってしまった。

きっかけは、おそらく高校時代のもう一人の友人・O君の自殺にあったのだろう。

亭主の寮に、友人から電話がかかってきて、「O君が死んだ、自殺だ」と告げられたとき、亭主はなにも言葉を返せないでいた。「これから葬式だ、行ってくる」。だが亭主は授業があることを理由にO君の葬式には結局行かなかった。

それ以降、夏休みや冬休み、ゴールデンウィークなどに彼を訪ねても、家には上げてもらえるもののどこかよそよそしく、会話が弾まなかったことを覚えている。次第に疎遠になり、彼のことを次第に思い出さなくなり、ときどき父や母が彼のことや、彼の母親のことを話題にしても、気にかけることもなくなっていた。

5年ほど前だろうか、中学校の同窓会があって参加した際にも、彼は姿を現さなかった。

幹事が電話口でいろいろと話しかけても、口ごもり、なにか言い訳をするばかりで決して参加するとは言わなかったらしい。心配になったが、どんな声をかけたものか、どんな顔をして会いに行ったものかわからない。そもそもO君が自殺した原因すらも、亭主は聴かされていない(それ以前に自殺の原因がわかっていたのかすらもわからない)。

今も彼は独身で、彼の実家とは離れた場所で一人暮らしているらしい。

携帯電話など無い時代に疎遠になってしまったので、連絡する方法が(実家に押しかけるくらいしか)思いつかない。

あのとき、いったい何があったのだろう。今は何をしているのだろう。

わからない。

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