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2013年5月23日 (木)

05/23 【読】 「日本男児(長友佑都、ポプラ社)」

「日本男児(長友佑都、ポプラ社)」

イタリアの名門サッカーチーム・インテル所属のディフェンダー。かつてはFC東京、イタリアのチェゼーナに所属し、サッカー日本代表としてWカップ、アジアカップなどで活躍する氏が、自身のサッカー人生を語った書。2011年5月刊。同年に発生した東日本大震災のあとの刊行となったことから、被災者たちへのエールや支援活動などの内容についても記されている。

豊富な運動量と俊敏さを活かしたプレイスタイル、ディフェンスからボールをインターセプトし、あっというまにドリブルで敵地へと踏み込むアグレッシヴなプレイが彼の特徴。本書によればそんな彼のスタイルは、小学生の頃からすでに確立していたらしい。ボールを持ったら絶対に離さない自我の強さと、他人には絶対に負けない、負けたくないというプライドがメンタルとフィジカル、双方の強さへとつながっている。ただし彼の場合、苦労の度合いが半端ではない。小学校時代には名門サッカースクール・愛媛FCを受験するも不合格となり、不良がたむろする中学サッカー部へと入部、思うような成果が残せないまま高校・大学時代を過ごすなど、その時期時期で苦労を重ねている。厳しい状況を打破すべく自身に課したハード・トレーニング、故障寸前まで自らを鍛え上げる徹底振りがすさまじい。持病ともいえる椎間板ヘルニアの克服、あるいはWカップ、アジアカップでの精神的ストレスなど苦労話は枚挙にいとまがないが、そんな苦労を試練として正面から受け止める前向きさ・熱さはさすが長友といったところだろうか。 彼の情熱の源泉は、女で一つで育ててくれた母親と、家庭を犠牲にしてまで情熱を注いでくれた恩師たち、そして同じフィールドで戦うライバルやチームメイト、そしてサポーターたちにある。人々への感謝が、さらに長友自身を磨く糧となる。

同じサッカー・プレイヤーが書いた本、といえば大ヒットした長谷部誠の「心を整える」がある。長谷部のメンタル部分を冷静に掘り下げたのが「心を整える」だとすれば、本書は長友のメンタル部分を自身を鼓舞するかのように掘り下げた本といえる。クレバーさが見え隠れし、ともすればビジネス書・心理カウンセリングの参考書としても使えそうな「心を整える」に対し、本書はただひたすらに長友の情熱の描写、彼の心情が強調されている。オトナな長谷部に比べると、長友は圧倒的に単純で、子供っぽい。序盤の子供っぽい文体に慣れることができればあとは面白く読んでいけることだろう。

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