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2012年6月27日 (水)

06/27 【読】 「BeatSound Special Edition 坂本龍一[音盤](ステレオサウンド)」

「BeatSound Special Edition 坂本龍一[音盤](ステレオサウンド)」

毎回一組/一人のアーティストにターゲットを定め、あらゆる情報を網羅した本シリーズ。「Beatles」に続く今号では、ライフワークとなる"commmons schola"の最新作"Vol.10 : Film Music"をリリースしたばかりの「坂本龍一」を特集する。執筆陣は伊藤隆剛、小原由夫、田山三樹、牧村憲一、吉村栄一。武田昭彦、宮子和眞ほか。

1975年デビューから2012年現在に至るまでの、教授のあらゆる仕事を網羅している。1976年にリリースされた幻の作品「ディスアポイントメントーハテルマ」から、最新シリーズである"commmons schola"まで、オリジナルアルバム、映画音楽、ライブアルバムなどあらゆる作品が紹介・レビューされている。もちろん、YMOやHASYMO、カクトウギ・セッションなどのプロジェクト作品も含まれており、教授に関する周辺情報はこれ一冊で全て把握できるといっても過言ではない。読み物としても充実しており、坂本龍一へのインタビューは当然ながら、教授の作品に様々な形で関わった人々のインタビューを収録している。多様なメディアで活躍した教授の仕事遍歴が当時の担当者の口から語られる機会はめったに無く、またそれらエピソードが一堂に会しているあたりはファンとしてうれしいところだ。

(例えばアート・ディレクターで教授のアルバムのデザインを手がけた中島英樹氏、デジタルステージ代表でVJやustreamなどメディアサポートを担当する平野友康氏、レコーディングエンジニアとしてYMOより参加する飯尾芳史氏、舞台監督の諌山喜由氏、NHKのチーフプロデューサでschola制作にも関わる佐渡岳利氏、さらにNHK-FMの人気番組・サウンド・ストリート(教授がDJを担当)のプロデュースを手がけた文筆家・湊剛氏ほか)

また、オーディオ雑誌を多く出版するステレオサウンドらしく、教授が最近導入したというモニタ・スピーカ、「ムジーク・エレクトロニク・ガイザイン(取り扱い・バラッド)」の試聴レビューや、オーディオテクニカのヘッドフォン・イヤフォン・ヘッドフォンアンプによる教授の曲の試聴などハードウェアの紹介も収録。オーディオ系の話題がちゃっかり含まれているあたりは面白い試みといえるだろう。

・・・と、ポジショントークはそれくらいにして。

まったく個人的な感想なのだけれど、執筆陣のなかでも田山氏の文章だけが、不自然に稚拙なのが気になった。坂本氏の本に参加することが出来たうれしさがにじみ出たのか、それとも田山氏自身の最近の文体なのかは不明だが、感覚的な説明ばかりできわめて格調が低い。いわゆる「うんちく」をちりばめ、また関係者からヒアリングしたと思しき情報を含めてなんとかプレミアム感を出そうとしている、その努力は認めるのだけれど・・・。

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