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2012年3月24日 (土)

03/24 【読】「人の心はどこまでわかるか(河合隼雄、講談社+α新書) 」

人の心はどこまでわかるか(河合隼雄、講談社+α新書)

臨床心理学者で、日本におけるユング派心理療法の草分けとして知られる氏が、「心」とはなにか、「心理療法」とはなにかを綴った書。臨床心理士やカウンセラー、18人からの質問に答える形式で構成されている。全5章。2000年3月初版。現在までに15万部を売り上げるベストセラー、とのこと。

目次は以下。

第1章 私が「人の心」に出会ったとき
第2章 日本人の心の問題
第3章 心との対話法
第4章 心が今直面していること
第5章 心の影と闇、そして新しい発見

正直にいうと亭主、本書に関して何を書いたら良いのか分からずにいる。カウンセラーがクライエントの心を覗き込むとき、とうとうと水をたたえたクライエントの心に映るのは、カウンセラー自身の心そのものだったりする。心に傷を持つ人、悩みを持つ人、ある種独特な考え方を持つ人たちの心を真に理解することは、療法を試みる自分自身の心を真に理解することから始まる。クライエントの心は、カウンセラーの言葉や態度、表情によって様々に変化し、定石や理論や、河合氏のスーパーバイズですらも正しく対応できるとは限らない―――悩めるカウンセラー(というクライエント)たちへのアドバイスは逆説に次ぐ逆説、抽象化に次ぐ抽象化、内省に次ぐ内省で成り立っていて、「一般化」することができない。まるで禅問答、哲学の世界。亭主自身この本を読んで分かったのは「人間の心がいかに複雑か」だけ。亭主自身が安易に結論付けたり、総括することがはばかられるモノが世の中にはある、ということだけだった。

もちろん、本書の内容は非常に平易で、臨床心理士やカウンセラーに限らず普通の人にも充分に理解できる内容。各章のボリュームもほどほどで、海外の著作にありがちな、装飾ばかりでひたすら長い文章もない。それだけに、「心」の複雑さ、解を求めることの難しさが際立った。

今の亭主には、趣味で心理学を少しかじっている亭主、最初から最後まで興味深く読むことができた―――と無難にまとめるのが精一杯。悩みを抱える人、また悩みを相談されている人には特に読んで欲しい本。(2012.03.24)

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