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2012年2月

2012年2月29日 (水)

02/29 「旅のチカラ-幸せの国で、聖なる踊りを-USA(EXILE) ブータン王国」を見て

2月14日にBSプレミアムで放送された「旅のチカラ-幸せの国で、聖なる踊りを-USA(EXILE) ブータン王国」の録画を、一人遅い夕食を摂りながら、見ました。
「EXILEが出ると聞いて録画したんだけど、いい番組だったから」と妻がオススメしてくれたものです。

EXILE結成当初からのメンバーであるUSA(うさ)さんが、幸せの国と呼ばれるブータンでチャムという神聖な踊りに挑戦する、というもの。芸能人が海外に行って見聞を広める―――といったありきたりな内容ではなく、EXILEのメンバーとして人生の絶頂期にあるはずのUSAさんが持つ不安や孤独感、普段隠されている内面を深く掘り下げた構成に、亭主自身深い感銘を受けました。

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番組によれば、チャムとは、チベット仏教に伝わる神聖な踊りなのだそうです。神の仮面を被った踊り手が、神と一体となって見ている人たちの不幸(悪魔)を払い、幸せへと導く踊りがチャムなのだとか。30分にもわたって複雑なステップと動きを続けるチャムをなんとか体得しようとするUSAさん、たった3日の猛特訓で、果たして人々を幸せにさせることができるのか―――。

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ドキュメンタリーの続きはNHKオンデマンドに譲りますが、この番組を見た亭主、考えさせらる部分が多々ありました。

幸せとは何か。どうすれば幸せになれるのかと考えている人は多いと思います。ですが、この番組を見て気付いたのは、ブータンの人々は、幸せになりたいとは決して思っていないのですね。番組中、彼らは家族や親戚、客人たちと一緒の時間を共有し、食事をしたり、語らうことに幸せを感じていて、幸せの源泉は必ず自分の外、他の人から与えられているのです。

幸せは他の人から与えられるもの。チャムの踊りにも同じことが言えそうです。チャムでは、観客は神である踊り手に不幸を払ってもらうことで幸せを感じるのですが、踊り手もまた、観客からの感謝の気持ちに幸せを感じてるのですね。幸せは他者からもたらされているという図式はここでも変わることがありません。幸せになりたい、と思うのではなく、相手から幸せを受け取り、また与えることによって、その瞬間、瞬間に幸せを感じている。瞬間というとなにか刹那的な印象を受けるかもしれませんが、「今幸せである」ことの連続が「常に幸せである」という実感に繋がっているように思いました。

翻って、日本に住む私たちは、未来に幸せを求めすぎなのかもしれません。だから決して今は幸せでない。

これは福祉とか、制度とか、法律の問題ではない。

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本日、亭主がお仕事をお願いしていた派遣の方が、期間を満了されて派遣元へと帰っていかれました。

昼礼での挨拶、また書類整理がひと段落しての雑談のなかで、その方、しきりに「自分が仕事の足を引っ張ってしまったのではないか」ということを気にしていました。確かに、不慣れな仕事をお願いしたということもあっていろいろと大変なこともありましたが、その方がいなかったら仕事は全く進みませんでした。効率は悪かったかもしれませんが、誠実な仕事ぶりを亭主はとても信頼していました。

もし亭主が、派遣の方が帰るより前に、「旅のチカラ」を見ていたら、今の感謝の気持ちをもっと率直に述べていたことでしょう。もし亭主が率直に感謝の言葉を述べていたならばその方は、「自分が仕事の足を引っ張った」などと悔やむことなく、自信をもって、幸せの中に派遣元へと帰っていけたかもしれません。

そう考えると、亭主、まだまだ感謝の仕方が足りない、感謝の伝え方がつたない気がします。感謝するほどに幸せなのに、その幸せを相手に分け与えることが出来ていない。

踊りを終え、人々から感謝の言葉をかけられて満足そうなUSAさんを見ながら、他の人に、もっともっと素直に感謝を伝えられる人間になろうと、こころに決めた亭主でありました。

2012年2月28日 (火)

02/28 一歳に、なりました

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まはろくんは2月28日、福島県いわき市生まれ。
震災の少し前に生まれて、あの大震災を生き延びて、
ペットショップに来て、亭主と妻に出会って、
散歩して走り回ってご飯食べて寝転がってトリミングして手術して

1歳になりました(わーぱちぱちぱち)

今日は亭主も早く会社を引け、夕食後にみんなで1歳のお誕生日を祝いました。
少なめの夕食に物足りなさそうなまはろくんでしたが、
イオンモール水戸内原(内原ジャスコ)のペットシティで買ってきたペット用ケーキ(フルーツ/生クリーム/スポンジケーキ入り)を食べたらおなか一杯になったようです。
なんでも昼間に妻の実家で、みかん1個をまるごと食べたそうで・・・良く食べますネ。

人間大好き、犬大好き、だれとでも仲良くなれる(近所のクロを除く)犬にそだちました。
これからも可愛がってやってくださいね>皆様

2012年2月25日 (土)

02/25 【聴】 Volume 1 - The Singles 1991-2000 / Atom Heart, Rather Interesting(RI-025CL)

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Uwe SchmidtことAtom Heartの900セット限定となるベスト・アルバムの第1弾。1991年から93年までのDisc 1、1994年から2000年までのDisc 2あわせて21曲を収録している。ちなみに亭主は海外通販にて、シリアルNo.268をゲットした。第2弾の"Volume 2"は500枚限定、こちらは少し前にTower RecordsでNo.313をゲットしている。

彼自身のレーベルRather Interestingから、実験音楽を含む多数のアルバムをリリースしているAtom Heart。膨大なリリース量を誇る彼の作品から代表曲を「これ」と絞るのは、実は結構難しいのだけれど、本作は実に良くまとめられている。アシッド・テクノからチップ・チューン、そしてデジタル・ラテンビーツと、ポップさを軸に選曲されているあたりは、ファン・サービスもかねてのことだろうか。めまぐるしく変わる曲調、しかしアルバム全体に共通するチープなデジタル・ビーツが、散漫あるいは躁状態になりがちなベスト・アルバムを引き締めている。Atom Heartの大ファンである亭主、昨今こればかりを聴いている。なにしろ曲が良いのだ。

ちなみに限定盤となる本作、2007年のリリースということで市場に流通している枚数は、かなり少ないと思われる。亭主もずいぶん粘って購入した。どうしても欲しい方はiTunesからオンラインにて購入するという方法もあるが、曲リストは全然違うので念のため。(2012.02.10) 

2012年2月24日 (金)

02/24 Mさんへのインタビュー(思考編)

前のエントリ、「Mさんへのインタビュー」について。
Mさんからのお話を(ある種強引に)ひとつの筋書きとして纏め上げるならば、今の会社員のストレス度が高い理由は

「限られた時間の中で、様々な仕事を、正確かつ完璧にやらなければならない」

からだと結論付けることが出来るのではないかと思います。
さらに、この筋書き、あるいはMさんのお話を眺めていると、その背後には

・労働時間の短縮
・ワークライフバランス
・メンタルヘルス

などの言葉が浮かび上がり、会社が、ひいては法律や、この国そのものがこれら言葉のもとに、社員を管理しようとしていることに気付くわけです。
もちろん、会社や国は、社員によかれと思って管理しているわけですし、そもそも労働時間の短縮にせよ、ワークライフバランスにせよ、それら言葉は(誰かが言い出した言葉であるにせよ)なべて社会の中で人々に支持され、コンセンサスを得てきた言葉なのですね。「労働時間の短縮」も「ワークライフバランス」も、もちろん「メンタルヘルス」も社会の中で問題提起され、人々の努力によって改善を繰り返してきたものです。ならば私たちは、私たち自身の言葉や行動によって私たち自身を苦しめているといえるのかもしれません。

もちろん、上の言葉は理念や理想として存在するのであって、現実には管理されるべきものではない―――と主張される方もおられるかと思います。「こうあって欲しい」が「こうあらねばならない」へと変化したこと、「こうあらねばならない」という基準や枠組みが生まれたことが問題の発端―――と考える方もおられて当然でしょう。しかし、Mさんのお話は、理想や理念はもちろん、基準や枠組みを否定するものではありません。むしろMさんを含めた社会全体が、豊かになりたい、幸せになりたい、家族や自分をもっと大事にしたいと思うことが、かえって私たちを苦しめる結果になっていることに気付かされるのです。


2012年2月23日 (木)

02/23 Mさんへのインタビュー

定年退職後、当方職場に派遣としてこられているMさんに、昨今の当方の職場についてその印象をお伺いしました。

・昔は就労時間を管理していなかった
 イベントもあったが仕事もした。運動会のあと会社に戻って仕事、徹夜や泊まり込みもよくやった。
 トラブル対応などやむを得ない場合を除いては、残業時間を申請していなかった。
 サービス残業はあたりまえ。社員も自己啓発と割りきり、サービス残業であることを承知していた。
 労基署のチェックも厳しくなかった。過労死やサービス残業が問題になるころから厳しくなったのかな。

 ・ライフスタイル・価値観の変化
 昔は娯楽もお金もなく、自分の時間がほしいという気持ちがなかった。仕事くらいしかすることがなかった。
 いまのひとは自分の時間を大事にする。
 会社の時間のほかに自分の時間も確保したいと思っているのでは。

・今の社員は真面目
 言われたことを正確に、すべてやっているように見える。
 昔は必要なことだけやれば良いと言われた。
 資料作り、雑用も多かったが精度よりもスピード。60パーセントで提出しあとで直せば良かった。
 職場にはやくざな上司が必ずいた。
 上からの命令を適当にあしらって部下の負担を少なくしてくれていたように思う。
 担当者もムダだとおもう仕事は拒否できた。今は拒否できないのではないかな?

2012年2月16日 (木)

02/16 【聴】 Street Halo + Kindred / Burial, Hyperdub|Beat Records(BRC-320)

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UKはSouth London出身、William Bevanによるダブステップ・プロジェクト・Burialのアルバム。2011年リリースのEP"Street Halo"、2012年リリースのEP"Kindred"の2枚をカップリングした日本企画盤で、それぞれのEPから3曲、合計6曲が収録されている。同時にこれまでのアルバム"Burial"(2006年), "Untrue"(2007年)の2作も再発されている。

EPリリースとして、またアルバムリリースとしても4年のブランクを抱えるBurialにあって、今回のEPはファン待望といえる。UKガラージをベースに、とことん暗いミニマルサウンドを追求するBurialの作風は今回も変わらず。女性ヴォーカルをフィーチャーしたM2 "NYC"(Street HaloのB面)、M4 "Kindred"にいくらかの「華」を感じるものの、ヴォーカルの背後に広がる茫漠たる空間、計算されつくした残響音が奏でる「虚無感」を拭い去ることはできない。

気になったのは本作、アナログから起こしたものだからだろうか、それとも意図されて録音されたものなのか、ノイズが非常に多い。曲中に突然挿入されるモコモコ、ザラザラとした雑音、曲間にみられる不連続な部分は、身構えていてもそれなりに聞き苦しい。おそらくBurialの悪仕掛けなのだろうが・・・気になるものは、気になる。(2012.02.11) 

2012年2月14日 (火)

02/14 【読】 「街場のメディア論(内田樹、光文社新書)」

「街場のメディア論(内田樹、光文社新書)」

フランス現代思想、映画論、武道論のほか、社会論、日本人論などにも幅広く論を展開。自身のブログ「内田樹の研究室」でも活動する内田樹(うちだたつる)氏による「街場」シリーズの第4作目。2007年、神戸女学院大学での講義内容を、活字としてまとめたものとのこと。近年各所で言われている「メディアの劣化」の原因、TV視聴率がとれない/新聞の部数が伸びない/本が売れない―――といったメディアの凋落からメディアの真の意義・役割を示す。2010年8月刊。

メディアの意義・役割を示す―――と書いてはみたものの、本書では現代メディア(テレビ・新聞・雑誌)の問題点を「自身の問題点に対する洞察のなさ」であると早々に喝破する。そのため、以降、本書の多くの部分はメディアの本質・原点の探求に割かれることとなる。電子書籍や著作権といった最近のホットな話題を基点として、人類社会史上もっとも最初に発生したであろうメディアの原型へとさかのぼる旅こそが、本書の主たる流れだろう。氏に拠ればメディアの原型は、人から人への「贈与」であるとのこと。ある人が、別の人から何かをもらうとき発生する「贈り物としての意識」、感謝が生じる返礼の連鎖こそがメディアの本質であると、内田氏は主張している。「贈与」というと、亭主などは中沢新一氏の著作にある「自然からの贈与」をまず思い出すのだが、本書が主張するところの「贈与」はむしろ「送り主として自然・人間をともに含み」「贈与によってモノとは反対の方向へと移動する」という2点において中沢氏の贈与論を拡張しているように感じられた。内田氏の「贈与」が社会学の枠組みを使いつつ古代から現代へと直感的に時間軸をスライドしているのに対し、中沢氏のそれは、古代から現代へと至る過程において人間の精神世界に深く埋没した、ともすれば「無意識」の一部を説明している。さらに比較すればさらに面白い発見ができるのではなかろうか。

もっとも、中沢氏の著作に触れずとも、本書は充分に面白く、また示唆に富んだ内容となっている。「自分探し」「キャリア形成」を奨励する近年の学習指導要領を否定し、「キャリア」とは「他人のためにある」と提言する第1講、また電子書籍の魅力を「読者が読みたかったけど、読むのが難しかった本」へとアクセス可能とした点と考察する第6講などは、それこそそのまま誰かに伝えたくなるほどに強烈な説得力を有している。いや実際、これほどに誰かにこの内容を話したい、本を貸したいと思ったことは近年ない。同じ内田氏の著作である「日本辺境論」も相当に面白かったのだけれど、題材としては本書のほうが圧倒的に身近であり、また直射日光のように人の心へと差し込むメッセージ性がある。

実は亭主、「日本辺境論」を職場の先輩一人、同僚一人、そして後輩一人に貸したのだけれど、結局先輩と同僚は「日本辺境論」を読み終えた後「じっくり読みたい、手元においておきたい」とそれぞれに1冊購入していて、見事に売り上げに貢献している(後輩に貸してずいぶん経つが、こちらはまったく反応がない)。本書(街場のメディア論)において内田氏は、本の貸し借りが売り上げに影響すると主張する著作権団体を批判しているのだけれど、著作権団体の主張が的外れであることは亭主自身の経験がよい反証になろう。

本の内容を誰かに伝えたくなる―――メディアの本質を実感できるという意味では、かなりお得な作品といえるかもしれない。(2012.02.10)

2012年2月10日 (金)

02/10 【聴】 Music for Daydreams / Ken Ishii presents Metropolitan Harmonic Formulas, Sublime(FICS-2002)

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1993年、ベルギーのテクノレーベルR&Sより世界デビュー。日本においてはテクノブームの発端としてアルバム"Jelly Tones"が大ヒットし、現在もシーンの最先端で活躍するケンイシイの新プロジェクト。菊地成孔、Masaki Sakamoto、Jazztronicらとのコラボ作を含む全11曲を収録している。

テクノクリエータという彼のパブリックイメージを見事に覆し、無国籍なグッドミュージックを志向した本作。テクノ、ハウス、アンビエントなどの電子音楽に生楽器やヴォーカルを積極的に加えることでソフトな風合いを出すことに成功している。傾向としては内外テクノアーティストとのコラボレートにより制作された1999年のアルバム"Sleeping Madness"に近いだろうか。テクノ/ダンスの枠組みにとらわれることなく、多面的にトラックをとらえるバランス感覚と客観性が、作品に生命を与えている。ちなみに参加アーティストは、近作"Alien Symphony"でAtom TMとの共作を果たしたMasaki Sakamoto、アメリカを拠点に活動するシンガーソングライターのEmi Meyer、 フランス人DJのALex from Tokyoとサウンドプロデューサ熊野功雄とのユニットTokyo Black Star、野崎良太が主催するミュージック・プロジェクト・Jazztronik、そしてCD-DJ、サックス奏者、音楽家、文筆家と多彩な才能を発揮する菊地成孔・・・けしてクセが強いとはいえない(むしろ他の作品では裏方に回るほうが多い)アーティストの良さを存分にかつ積極的に引き出した結果が本作といえる。

実は亭主、アルバムリリース前はこの新しいプロジェクトに期待する一方、いくばくかの不安も感じていた。コラボ作は得てしてアーティストの話題ばかりが先行し、肝心の楽曲に力がないことが多いからだ。ところが実際にアルバムを買ってみると、いきなり一曲目がLarry Heardの名曲"Can You Feel It"という大技、しかも菊地のサックス・ソロ入りという気合の入りように不安も吹き飛んでしまった。一曲目から"Can You Feel It"は反則だろうと思いつつ、ケンイシイの思い入れの強さを充分に感じることができた。(2012.02.09)

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