« 12/05 【聴】 Rock'n Roll Rocket / Starbuck, Private Stock|Maskrat(RATCD-4366) | トップページ | 12/11 第39回JALホノルルマラソン »

2011年12月16日 (金)

12/16 【読】 「原発・正力・CIA(有馬哲夫、新潮新書)」

「原発・正力・CIA(有馬哲夫、新潮新書)」

読売新聞社社長(のちに会長)にして日本テレビ社長。「テレビ放送の父」「日本プロ野球の父」などと言われ、衆議院議員として国政にも手を伸ばしたメディア王・正力松太郎の、戦後日本での暗躍をCIA公開文書から綴った書。2008年2月発行。

弱小新聞社であった読売新聞社を国内最大の新聞社へと育て上げ、国内初の民間テレビ放送局を立ち上げるとともに、テレビのカラー化を推し進めたことで知られる正力。だが、近年公開されたCIAの秘密文書によれば、彼はCIAと協力関係を結び、国内に高まっていた「反原子力」「反米」の機運を弱め、「原子力推進」「親米」へと転換する役割を担っていたのだという。読売新聞の一面・社説で繰り広げられた原子力推進関連の記事、また原子力を推進するためのイベントキャラバンの開催など今となっては「あざとい」と言われそうなメディア操作、あるいは政治家への多額の献金や政党間のとりなしの裏では、正力の異様なまでの権力への執着があったのだそうだ。本書に、「国民のため」「社会のため」「国のため」という言葉が一切登場しないというのも、正力の権力へのなりふりかまわない執着を演出してのことだろう。なにしろ、CIAから利用されているのを承知でCIAを利用し、部下から信用されていないのを承知の上で部下に情報を流すというむちゃくちゃな力関係がまかり通っていたと言うのだからすさまじい。彼に比べたらナベツネなど、野球に興じる子供とすら思えてしまうほどだ。

ただ、読み終えてみると、彼が必死にしがみついた「原子力推進」も、震災のあととなってはどこか虚しいことに気付かされる。先月読んだ坂本龍馬とフリーメーソンの関係に比べると、なんと小さな志だろうか。齢70を過ぎてなお権力にしがみついた、一人の老人の物語・・・というのが本書の主題なのかもしれない・・・

・・・それにしてもこのタイトルのインパクトはすごい。(2011.12.16)

« 12/05 【聴】 Rock'n Roll Rocket / Starbuck, Private Stock|Maskrat(RATCD-4366) | トップページ | 12/11 第39回JALホノルルマラソン »

」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 12/16 【読】 「原発・正力・CIA(有馬哲夫、新潮新書)」:

« 12/05 【聴】 Rock'n Roll Rocket / Starbuck, Private Stock|Maskrat(RATCD-4366) | トップページ | 12/11 第39回JALホノルルマラソン »

2019年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          
フォト
無料ブログはココログ