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2011年11月25日 (金)

11/25 【聴】 Last Train to Exitown / The Beatniks, TOEMI(TOCT-27097)

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鈴木慶一と高橋幸宏のユニット、The Beatniksが、2001年以来約10年ぶりとなるニューアルバムをリリースした。1981年リリースの"Exitentialism", 1986年の"Exitentialist A Go Go",1996年の"The Show Vol.4 Yohji Yamamoto Collection Music"そして2001年のM.R.I.に続く第5作目。全10曲。

何かに怒りを感じたときに自然に活動を始めるユニットが、Beatniksなのだそうだ。メインコンセプトは実存主義"Existentialism"をもじった"Exitentialism"。出口主義と訳されるこの仮想のイデオロギーには、細分化し、袋小路と化した状況を打破したいと言う思いがこめられているのだと言う。活動初期は二人とも神経症に悩んでいたそうで、出口とはそれぞれの魂の救済をさしていたように思う。街の奏でるリズムからドロップアウトした都市生活者が感じる、いたたまれなさ、やりきれなさに、やはり神経症気味だった亭主自身大いに共感していたことを思い出す。取り乱すことも、また悲壮に暮れることもなく、現実を見つめつつただ淡々と悲しみをかみ締める・・・そんな情景に亭主自身も救われていた。"Total Recall"、「ちょっとツラインダ」、そして「ある晴れた日に」・・・特に2ndアルバム"Exitentialist A GoGo"から受けた影響は計り知れない。

一方で、本作"Last Train to Exitown"。心境の変化か、それとも二人が老境へと差し掛かったからか、「出口主義」なるコンセプトがいくらか変質しているように感じられる。「出口主義」の主眼たる魂の救済的意味合いが薄れ、哲学的な歌詞とスノッブなトラックが並ぶさまは、二人が現実を離れ、一段高い場所から下界を眺めているかのようだ(確かにこのところは現実から程遠い事件ばかりが多い)。歌詞は聞こえ、理解もできるのだけれど・・・残念なことに心にしみこんでこない。おそらくあの悩める日々、亭主がラジカセの前で「ある晴れた日に」を聴いた日々は、遠い過去へと消え失せてしまったのだろう。

もちろん、作品としての完成度はいよいよ高まり、ビートニクス世代=ヒッピーイズムに始まるムーブメントが行き着く先としての枯淡な世界感はいよいよリアルさを増している(つまりそれが「老いる」ということなのだ)。このアルバムは、過去を振り返るな、この無常の現実を見よとのメッセージなのかもしれないが・・・それでも亭主自身、まだあきらめることが出来ずにいる。(2011.10.13)

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