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2011年9月 6日 (火)

09/05 【読】ダンゴムシに心はあるのか-新しい心の科学-(森山徹、PHPサイエンスワールド新書)

「ダンゴムシに心はあるのか-新しい心の科学-(森山徹、PHPサイエンスワールド新書)」

信州大学ファイバーナノテク国際若手研究者育成拠点助教。比較認知科学、動物心理学を専門とし、ダンゴムシ、オオグソクムシ、ミナミコメツキガニなどの行動実験から「心」の本質を追求する著者による、あらたな「心」論。ダンゴムシに惹かれた著者が、行動実験の末に発見したダンゴムシの「心」から、あらゆる存在の「心」を考察した書。2011年3月刊。

本書の構成は以下。

・著者による心の定義を述べた第1章「心とは何か」。
・ダンゴムシとの出会いの経緯、そして行動実験からダンゴムシに「心」を発見した顛末をつづった第2章「ダンゴムシの実験」
・動物行動学的な見地から前章の実験を振り返った第3章「ダンゴムシ実験の動物行動学的意味」
・タコやミナミコメツキガニへの実験を通じて、新たな科学を提案した第4章「『心の科学』の新展開」

著者のダンゴムシへの偏執的なこだわりをいぶかしみつつ、また第2章の徹底的な自分語りに閉口しつつ・・・とあまり気乗りのしないまま読み進めた亭主、とはいえ著者による「心」の定義には考えさせるものがあった。森山氏によれば「心」とは、未知の状況に置かれた個体が発現する「予想外の行動」なのだそうだ。葛藤の末に発現する行動は、かならずや何らかの意味と、意思があるとのこと。比較的頭が良いといわれるタコのみならず、カニや、ダンゴムシにも「心」があるとの氏の主張は、亭主のかねてよりの「うすぼんやりとした『心』観」にわずかな光明を与えてくれた。人間だけでなく、動物や昆虫もまた心を持っているということは、心というのが「精神」や「魂」といった非実在のモノによって説明されるものではなく、「生命」あるいは「存在」の結果としてごく当たり前に「在る」ものであることを意味するのだ。心が「生命」あるいは「存在」の結果として在ることは、同時に「生命」あるいは「存在」なくしては在りえないことを意味するのではないか。であるとするならば、死後の世界などは存在するはずもない。死によってもたらされるものはただひたすらの「無」であり、ビッグバン前の宇宙、あるいは人間として誕生する前の状態である。ならば何を恐れることがあるだろうか?

全体としてアクの強い文章。好き嫌いは分かれるものと思われる。ダンゴムシに興味のある方はじっくりと、ないかたは細かい部分にとらわれず、あっさり読んで吉かと。(2011.09.06)

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