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2011年4月29日 (金)

04/29 【読】「天地明察(冲方 丁、角川書店)」

「天地明察(冲方 丁、角川書店)」

「マルドゥック・スクランブル」「ばいばい、アース」などSF、ファンタジー系小説を多く執筆。ゲーム・コミック原作など様々なメディアで活躍する冲方 丁(うぶかた とう)の、自身初となる時代小説。2009年刊。「2010年度本屋大賞」第1位、第31回吉川英治文学新人賞受賞作。2012年には映画公開も予定されている。

江戸時代初期、徳川四代将軍家綱の時代。将軍家お抱えの碁打ち衆の一員であった安井算哲(渋川春海)は、江戸老中酒井から、日本各地で北極星を視る(=緯度を測る)事業への参画を命ぜられる。書家である建部昌明、御典医の伊藤重孝の二人をトップとする観測隊の補佐として、日本を巡る旅へと出ることとなった春海。だがそれは、彼が生涯を賭することとなる日本独自の暦「大和暦」編纂への第一歩だった。誤謬と苦闘の日々。人々との出会いと別れ・・・長い旅路の果てにたどり着いた真相とは?

ストーリ展開の巧妙さもさることながら、登場人物がとにかく素晴らしい。剃髪せず稚児のような髪型、柔軟な思考、そして誰とでも平等に接することの出来る実直・純朴な性格の主人公・渋川春海の人となりはもちろんのこと、ライバルや協力者、時の執政者など、そのだれもが愛すべき人物として描かれていて、最後まで心地よく読むことが出来た。名君として名高い保科正之、豪傑で春海を強力に推す徳川光圀、春海のライバルである本因坊道策(のちの棋聖)など、だれもが理性的で、純粋で、前向き。現代がこういう人たちばかりならば、きっともっと良い世界になったことだろうと思うことしばしばだった。

500ページという分量にあらゆるガジェットを組み込んだ盛りのよさもさることながら、そんな盛りを感じさせないテンポの良さ、わかりやすさは見事。読んでいる途中も読み終えた後も、さっぱりとした気分でいられた。オススメ。(2011.04.29)

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