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2007年11月 6日 (火)

11/06 帰ってきたダウナー通信(9)

 亭主が、同僚とディスプレイの前であーでもない、こうでもないと議論していたところ、上司(おなじみ「できないと・・・」の上司ではありません)がやってきて、

「あんたたち、悩み事があったらまず俺に相談するようにな。悩んで自殺しないようにな。会社の責任になっちゃうから」

と言って去っていきました。唐突なしゃべり方は個性として、なんだか言っていることがちょっと変。

 (1) 悩みを相談しても、組織として課せられた仕事が減るわけではありません。単に残業時間が制約され、ますますその仕事の負担が重くなるか、他の人たちへの負担が増えるだけです。
 (2) 悩んで自殺するような人は、そもそも人に相談できるほど心に余裕がありません。
 (3) 悩んで自殺したとしても、(今のやり方では)会社は絶対に変わりません。

 そもそも、「相談しろ」なんてのは、個別に、そっと言うものでしょうに。
 会社では一昨年、一昨々年と自殺者がありましたが、それで仕事のやり方が変わったとか、社員のストレス度が減ったという話は聞きません。むしろ状況は年々悪化していて、先日行われたストレス度調査では中間管理職だけでなく(以前はストレス度が低い傾向にあったとされる)幹部にまで、要注意評価が波及している始末。

 組織全体が疲弊しているなかでは、上司の言葉もどこかむなしく感じてしまいます。


 皆さんは、労災に関して、労働基準監督署から画期的な判断が下されたことをご存知でしょうか。

 出張先で亡くなった会社員に「労災認定」が降りたのです。

 労災認定の判断理由は、亡くなられた方の健康状態でも、その方の出張先での仕事内容でもありません。なんと、

 「その会社員が以前に月に100時間の残業をしていたから」。

 月100時間の残業は、残業者に健康診断を受ける義務が生じるほか、会社には是正の勧告が入ります(健診を受けたから是正は免除される、いうものではありません)。なによりも、是正が勧告されたのちに突然死したとすれば、これは立派な「労災」。是正が勧告されていないのであれば、これはれっきとした「労災隠し」であり「違法」なのです。

 ちなみに亭主は、入社4年目に残業月240時間というのを経験しています。給料は手取りで100万を超えましたが、それ以来長時間の残業に恐怖を感じるようになりました。


 現在、亭主の会社では、パソコンによって出退勤時間が管理されています。自らで時間を修正することは可能ですが、正当な理由が必要となります(労働基準監督署は監査の際に出退勤時間の記録と、個人のパソコンの電源を入切した時間とを照合するそうです)。メンタルヘルスに関する資料が毎月のように配布されたり、イントラを利用しての健康相談が随時可能になったりと、インフラも相当整備されているようですが・・・

 問題なのはそんなことじゃあない。

 社員が死ぬほど悩み、がんばっているのに、どうして業績が上向かないのか。
 どうして仕事が次から次へとやってくるのか。
 どうして人員も予算も、時間すらも与えられないのか。

 そこをまじめに考えない限りは、これからも生贄はじゃんじゃん必要になると思いますが如何。


労基署の判断が画期的なのは、社員の死の原因を追究せず、残業時間だけで「過労死」として直接会社の責任を追及した点にあります。

これまでならば遺族側は、会社の仕事がいかに本人に負担をかけていたかを証明しなければならなかったのです。これって、ものすごく大変なことなんですね。

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コメント

なかなか深刻な状況ですね。
上司、幹部まで追い詰められているのではどうしようもありません。

問題の根源は簡単ではないと思います。
ただ、近年、金融市場が情報技術によりスピードを増し、利益を追求する世界的な資金の動きが世の中を疲弊させているように思います。過当な競争で利益が出ない中、無理にでも利益を出すためには仕事は増やしても、人やコストは減らす必要があるので。

「資金とは利益を生むもの」という常識が覆らない限り、この流れは止まらないでしょう。

まさにエンデの遺言です。これは妄想でしょうか?

仰るとおり、問題の根源は簡単ではありませんね。

悪循環といいますか、負の連鎖が続く中で、どうやってこの状況を打開するかを考えた場合、まつださんのおっしゃるような「常識の逆転」あるいは自らゲームを降りればよいのかもしれません。

ただ、途中で「やーめた」と放り出してしまうことは、組織としてはできませんし、ましてや社会経済としてこれが起きた場合、世界全体としてある種のカタストロフィが起きたことに相当して、これまた事態は重大です。

負の連鎖を断ち切る努力は、個人レベルで実践されているようですが、私自身、その連鎖を断ち切る勝算が得られず、いまだにしり込みをしている状態です。

抽象的なたとえですが、「高速回転を続けるメリーゴーランドに乗って、みんな途方にくれている」のだそうです。確かにここから飛び降りれば大怪我するし、機械を急に止めればクラッシュで大惨事です。
徐々にスピードを緩めて楽しい速度にすることが出来ればいいのですが。

まずは、この加速するメリーゴーランドの仕組みを知ることが一番大切だと思います。
きっといろいろな原因があるのでしょうね・・・。

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