2020年1月 1日 (水)

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2018年1月21日 (日)

01/21 【聴】 Radio Heaven / Radio Heaven, Ki/oon|SONY(KSC2-10)

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 かつて一世を風靡したラジオ番組「スネークマンショー」の桑原茂一と伊武雅刀が制作したオムニバス形式のシュール・ギャグアルバム。1992年リリース。全38トラック。ゲストアーティストとしてヤン富田、秋吉満ちる、電気グルーヴが参加している。


 YMO世代にはおなじみの「スネークマンショー」。ラジオは未聴でも、その後発売された「ピテカントロプスの逆襲」ほか数枚のアルバムは聴いたことがある、という人は多いだろう。桑原、伊武、そして小林克也の3人が織りなすシュールでアダルト、そしてラジカルなギャグは、当時の青少年に多大な影響を与えている。いわゆる表のメディアにおけるお笑いがツービートによって大きく変化したように、アンダーグラウンドのメディアにおけるお笑いは、スネークマンショーによって大きく変化したと言っても過言ではない。セックス、ドラッグ、そしてアナーキズム。ビートルズに端を発するフラワー世代のヒッピーイズムは彼らによってギャグへと昇華し、国内ニューウェーヴ・ムーブメントのメイン・コンセプトとしての役割を果たすことになる。


 ―――って、何言ってんだかよくわかんないんですけど。


 さて、そんな「スネークマンショー」が、そののちに2つに分流されると誰が想像しただろう。一方は小林克也(とザ・ナンバーワンバンド)を中心とする「スネークマン・ロック・ショー」の流れ。もう一つは本作の桑原・伊武による「ブルーフィルム」~「ラジオ・ヘブン」の流れ。前者も、また後者も「スネークマンショー」の流れであるシュールでアダルト、ラジカルな路線を踏襲しつつ、しかし決して交わることのない、独自路線を進んでいた。ただ―――うーん、どちらも流れもオリジナルにあったインパクトはいまひとつで、妙に社会風刺が効いている一方でドラッグやアダルトな話題に固執していて、はっきりいって「古臭い」。当時の栄光と方法論にこだわりすぎているのだろうか、亭主などは全く楽しめなかった。


 それでは亭主がなぜ本作を買ったのか、といえば、やはりそれでもどこかに期待を寄せていたからだろう。今聞けばなにか得るものがあるかもしれない、齢経れば感じるものがあるかもしれないと思って聞いては見たが、はっきりいって以前と同じ感想を抱いただけであった。もうひとつ期待していた電気グルーヴの参加も、2曲、それも10秒程度と物足りなかった。(2018.01.15)

2018年1月20日 (土)

01/20 日々雑感

夢の中でよく見る景色がある。

景色にはいくつかのパターンがあるが、街並みが圧倒的に多い。夢に現れる市街地や街道筋は、亭主がかつて住んでいた浦和市や、高校の頃通学していた伊那市の街並みに少し似ている。似ているが、そっくりそのままではない。むしろ実際とはあきらかに異なると言っても良い。

夢の中で見る景色は、亭主がまったく見知らぬ土地の風景であるにも関わらず、亭主の中では「良く見知った景色」として認識されている。まるで夢の中にもう一つの世界があり、夢の中の亭主がそこで暮らしているかのようだ。まったく見知らぬ景色なのに、亭主はそれを良く知っていると思い込んでいる。「デジャヴ(既視感)」などという現象が夢の中で起きていて、しかし亭主はそれを疑うことをしない。夢の中で起こることを疑うことはできない。もしこれを疑うことができるならば、夢を見るひとは、自分がいま見ているものが夢であることを認識し、夢の特性である「非現実性」と「想像力」をフルに発揮して夢の中で自由に行動できるようになる。具体的には空を飛んだり、好きだった人に告白できたりする。

若いころの亭主は、夢の中で自由に行動することができた。浪人時代、受験勉強という現実のストレスからいっときでも逃れるため、夢の世界に逃れようとした。今は残念ながら、夢の世界で自由に行動することはできないし、夢に見る「見知らぬ土地の景色」にすら違和感を覚えることがない。ただ目覚めて、夢の内容を思い返してはあの土地は浦和市のあそこに似ていたとか、伊那市のあそこに似ていたと思いを巡らすことしかできない。

なぜ、浦和と伊那以外の景色が現れないのだろうと不思議に思うことがあるが、残念ながらそれに対する回答はいまだ見いだせていない。流れ者の亭主は、今住んでいる家にたどりつくまでに、様々な場所に暮らしてきた。だが、上に記した場所以外の景色を、亭主はとんと見たことがない。

2018年1月19日 (金)

01/19 【聴】 ACID TEKNO DISCO BEATz / 石野卓球, Ki/oon|Sony(KSCL-6299)

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 石野卓球の9作目となるソロアルバム。前作Lunatiqueから1年四か月という比較的短いスパンでリリースされれる本作は、TB-303の音色にこだわったアシッド・テクノ。全10曲。


 今年は、過去30年のソロ活動を振り返る8枚組CDのリリースも予定されている石野卓球。一貫したテクノへのこだわりは本作でもまったくブレることがない。ポップな作品は電気グルーヴの活動に寄せ、ひたすらハードなテクノを志向する彼の姿勢に恐れ入る。メジャーレーベルであるKi/oon SONYで、しかもしっかりと商業的結果を残しているあたりが、他のテクノアーティストと最も違う点だろうか。アシッド、テクノ、ディスコ。彼がこれまでこだわってきたジャンルが一つのアルバムにぎっしりと集約されていて、聴くほどにテクノへの愛がにじみ出す。"Kunoichi"というトラックに日本的な要素を含めてみたり、"RydoOn/雷曇"などとタイトルをYMOのRydeenにあやかってみたりとコンセプチュアルに遊んでいて、聴いていて楽しい。電気/石野卓球にシリアス成分は不要―――というわけではないが、30年のキャリアが醸し出すある種の脱力感、オジサン的要素がミニマルテクノのスピード感とあいまって、妙なテンションのアルバムに仕上がっている。(2017.12.26)

2018年1月17日 (水)

01/17 【聴】 Lost in the Humming Air -Music Inspired by Harold Budd- / V.A., oktaf|Kompact(OTLCD-1749)

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 Brian EnoのObscureレーベルからアンビエントの良作を発表。アンビエントのイノヴェイターの一人として現在も作品をリリースするHarold Buddの楽曲にインスピレーションを受けた14人のアーティストによる共作集。参加アーティストはDeaf Center, Loscil, Martin Fuhs, Biosphere, Xela, Marsen Jules, Andrew Thomas, Morika, Christopher Willits, Taylor Deupree, Rafael Anton Irisarri, Porn Sword Tobacco, bvdub & Criss Van Wey。


 本作はどうやらHurold Buddの作品にインスパイアされたオリジナル作品のようである。楽曲の傾向は大きく二つ、一つは現代音楽風、もう一つはエレクトロニカ風に分けられる。現代音楽風は主として前半に集められていて、音数少なめ、透明な持続音(ピアノなどの生楽器も含まれる)を奏でている。エレクトロニカ風は主として後半、音数が極めて多いのに加え暗騒音(というかホワイトノイズ)がバックに流れていて、茫漠としたサウンドスケープが表現されている。後者のサウンドの代表格がChristopher Willitsということになるだろうか。個人的にはどちらのジャンルも非常に面白く、また有名無名問わずクオリティの高いアンビエントとなっている。全般的に録音レベルは低めなので、たとえば車の中などでボリュームを上げて、環境音に浸るという楽しみ方をおすすめしたい(2017.12.25)

2018年1月16日 (火)

01/16 日々雑感

スマートフォンを目覚ましとして使っている。

当初はスマートフォンの標準機能である「アラーム」を使っていた。時間が来たら音楽が流れる。それだけ。目覚めに耳障りにならないよう環境音をアラームに使っていた。

ある日アプリストアに「睡眠を管理するアプリ」があることを知り、Sleeptimeなるアプリを導入した。2015年11月1日のブログ記事にも書いたように、Sleeptimeはスマートフォンのセンサを利用し、その人の眠りの深さを測定してくれるのだ。

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しばらくは気に入って使っていたが、あるテレビ番組で、もっと優れた睡眠アプリがあることを知った。眠りの深さを測定するのはSleeptimeと同じだが、眠りの深さから、その人が最も目覚めやすい瞬間にアラームを鳴らしてくれるという。アプリの名前はSleep Cycle。

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たとえば5:00に起きようとしたとき、Sleep Cycleは4:30から5:00までのあいだで、もっともその人が目覚めやすいタイミングでアラームを鳴らしてくれる。実際に試したところ、たしかにその瞬間に目覚めている。あまりに自然で、まるで狐につままれたようである(画面では右端が目覚めたタイミング)。5:00きっかりには起こさない。タイミングが合えば4:30に起こすこともある。しかし無理やり起こすわけではないので不快でない。

もう一つこのアプリが面白いのは、睡眠中のいびきを録音していることだ。画面に「いび」とある時間帯にいびきをかいていることがわかるほか、その時録音された音声を確認することもできる。亭主の場合、いびきというよりも「音の大きな寝息」のようである。周囲にどれだけ迷惑をかけているかが分かる。

睡眠ソフトも進化している。第1世代がスマホ標準の「アラーム」だとしたら、睡眠の深さを測定するSleeptimeは第2世代、睡眠の深さから起床タイミングを計ってくれるSleep Cycleは第3世代なのだろうか。

2018年1月15日 (月)

01/15 【聴】 MANHUMAN / 電気グルーヴ, Ki/oon|SONY(KSCL-6300-1)

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 電気グルーヴ最新作。2018年1月よりNetflixで配信されるアニメ"DEVILMAN crybaby"のテーマ曲"MAN HUMAN"のシングルが本作となる。バージョン違いを含めた3曲に、2017年7月ストリーミング配信されたライブ映像を収録したDVDが同梱される。


 アルバムの意匠はMan Machine/Kraftwerk、主旋律はRydeen/YMO、そして曲調はシンプルかつオールドスクールな4つ打ちテクノ。アニメのことは良く分からない。アニメの主題歌としてはちょっと地味か。ライブ映像は最新作"Tropical Love"から4曲、「人間と動物」から2曲、そして未発表曲が1曲。ストリーミングならではの距離感が楽しめる。(2018.01.09)

2018年1月14日 (日)

01/14 【聴】 A So We Gwarn / Dego & Kaidi, Sound Signature(SSCD12)

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 2000Blackレーベルからのリリースが特に有名。4 HeroのメンバーでもあるDennis McFarlaneことDegoと、ブロークン・ビーツのパイオニアでBugz in the AtticのリーダーKaidi Tathamが初めてコラボしたアルバムが本作。全14曲、今回はTheo Parrishが主宰するSound Singatureからのリリースとなる。


 ドラムンベース、ブレイクビーツ、あるいはブロークン・ビーツ。常に新しい手法を模索し続けるUKブレイクビーツ・シーンにあって、この2000Black界隈のサウンドはここ20年ほど異色路線を走り続け、しかもまったくブレていない。この界隈で亭主が特に推しているアーティストといえば、本作のDego、それにフィラデルフィア・ハウスの雄でありSYLK130を主宰するKing Brittのふたりなのだが、彼らのサウンドは決して表舞台に表れない反面メディアや流行に一切消費されていない。結果的に彼らのサウンドは常にシーンの傍流の、しかも最先端を走り続け、亭主のような変わり者を常に魅了している。


 で、今回のアルバム。彼らのアルバムをどう形容すれば良いか、しばらく思いめぐらしても見たのだが実は結構難しい。フィラデルフィア・ハウスといえばハウスの傍流と思われがちだが、メロディらしいメロディがなかったり、ピアノがベースラインを担当していたり、ドラムがプラトー状態を保ちつつビートを刻んでいたりとそれなりにクセも強い。しかも本作には本場シカゴ・ハウス的な(というかMasters at Work的な)豪奢なアレンジも含まれていて、マニアック一辺倒というわけでもない。さてそんなわけで、いったいどう説明したらよいものだろうか。(2017.12.25)

2018年1月12日 (金)

01/12 【聴】 People Music / i am robot and proud, 7 e.p.(epcd-085)

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 中国系カナダ人Shaw-Han Liemのひとりプロジェクト、i am robot and proudの2015年作品。コロコロとした可愛いエレクトロニカを指向してきた彼が本作で試みたもの、それは4人編成によるバンド形態だった。Liem(Synth, Piano, Drum Machine), Robin Buckley(Drums), Mike Smith(Bass), Jordan Howard(Guitars)の4人が奏でるは、これまでのi am~のカヴァー7曲。


 第1印象は、電子楽器を駆使したオルタナティヴ・ロック、だろうか。夭折したエレクトロニカ・アーティスト、レイ・ハラカミに捧げる"Touch/Tone"など、エレクトロニカの楽曲を果敢にバンド形式でカヴァーしている。オルタナと感じた理由はずばり、リヴァーブをかけまくったエモいエレクトリック・ギターによるものだが、原曲のトリッキーな構成(たとえば9小節をひとまとまりとした変拍子的な曲)をバンド演奏でそのまま再現しているなど、 雰囲気だけでは語れないテクニカルな部分、マニアックな部分も多々みられる。曲のアレンジやエフェクトに工夫した結果、楽器・編成の固定で陥りがちなワンパターンになっていることもない。正直こういうサウンドは亭主の好物とするところである。


 ところで電子音楽のバンドカヴァー、といえば、たとえばSquarepusherのプロジェクトであるとか、徳澤青弦・権藤知彦らによるanonymassのYMOカヴァーなどがある。いずれも原曲をしっかりと踏まえつつ、電子楽器が得意とする超絶テクニックの演奏を様々な方法で再現していてどれも素晴らしい。聴き手の想像を上回りつつ、しかししっかりと原曲に沿う演奏者たちの力量に賛辞を贈りたい。(2017.12.25)

2018年1月11日 (木)

01/10 【食】 ラーメン屋ようちゃん(チャーシュー麺、茨城県常陸太田市)

 「温泉に入りたい」と半ば口癖のように言い続けていたら、見かねた妻が「明日当たり温泉にでも行ったら」と言ってくれた。「昼間の犬の散歩は私が担当するから」と。

 いつもなら遠慮して出かけない亭主だが、この日ばかりはよほど疲れていたのだろう、留守を家人に任せて、常陸太田市にある「里美温泉保養センターぬく森の湯」に行ってきた。家からは車でおおよそ40分、亭主が会社に入った時分からちょくちょく通っているお気に入りの湯だ。

 「ぬく森の湯」は、この辺では珍しいアルカリ泉の温泉だ。pHは10.1、当時仕入れた知識によれば、国内でも2番目のアルカリ度を誇るという。もともとは里美村の温泉保養施設ということで誰もが気軽に立ち寄れるほか、休憩室や喫食設備も充実している。なにより、近いのに全国2位のアルカリ度という非日常感が味わえるのが良い。いわゆる「プレミアム感」というやつである。

 日曜日の開館10時に合わせて行ったということもあって、風呂にはゆったりと、広々つかることができた。湯の中で体をこすると、アルカリ泉特有のぬるぬるが感じられる。表皮がアルカリで溶けて、鹸化しているのだ。余分な表皮を落とすことであかすりの効果が得られる。要するにお肌がつるつるになる。格別美容を気にしているわけではないものの、日々の垢がごっそりと落ちた気がして、大変にリフレッシュすることができた。湯上りには自販機で牛乳を買い、名物である里美ジェラートを食べた。休憩所のテレビをぼんやりとみながら過ごす。幸せなひと時はあっという間に過ぎていく。

 昼頃になり腹が減ったので、近所にある「ラーメン屋ようちゃん」に行く。以前(といってももう記録に残っていないほどの昔だが)一度入ったことがあって、その際にもチャーシュー麺を注文した記憶がある。今回もやはりチャーシュー麺を注文。正統派醤油ラーメンに背脂をちょっと乗せてこってり感を演出した、実に堅実な味わい。麺のゆで具合、歯ざわりも良くあっという間に食べてしまった。

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 以前は醤油ラーメンなどありきたりで見向きもしなかった亭主であるが、店の実力か、それとも亭主自身の嗜好が変わったかオーソドックスながらも非常に美味に感じられた。「ぬく森の湯」に来たらまだ寄ろうと心に決めて、街道筋のラーメン店を後にした。

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